健康ライブラリー

健康ライブラリー 2019年1月13日

[この番組の画像一覧を見る]

●教えてドクター 

★1月のテーマ「糖尿病治療の最新情報」

糖尿病・内分泌 内科クリニックTOSAKI
院長 戸崎 貴博 先生

これまでは自分で血糖値を測りたい人は、指先に針を刺して、その血を機械にあてて血糖値を測っていました。ところがフリースタイルリブレという機械が登場してからは、二の腕の後ろにパッチを貼り付けるだけで測定できます。このパッチはオセロの玉位の大きさでお風呂もプールも入ることができ、ずっと貼り付けたまま2週間暮らせます。これを貼り付けている間は本体の機械をセンサーにかざすだけで、ピッと音がして全く血を採らなくても血糖値を知ることができます。過去8時間の血糖値がすべてグラフででますので、何をやったら血糖値が上がって、何をやったら血糖値が下がるかをご自身で体験していただけます。このパッチは玉の真ん中に、体の方に向けて小さな針のような金属のセンサーが入っています。このセンサーが皮膚の中に埋まっていることで、常に皮膚の中の血糖(グルコース濃度)を測ってこれを血糖値に換算してコンピューターで表示するという仕組みです。小さな針が皮膚に数ミリ入るだけなので、パチンとつける瞬間だけ痛いですが後は痛くはありません。パッチはずっと体の中の血糖値に関わる状況をセンサーで記録しています。それに外側から本体をかざすとそこに非接触で伝送されます。記録を過去8時間分一気に、吸い取ってくれるので、1日3、4回ピッとあてれば24時間の血糖値のグラフででます。私もやったことがあるのですが、食後にちょっと血糖値が上がり始めるのが、散歩をすると血糖値が上がらないということがわかります。私も試しに付けてからは食後の散歩が増えました。患者さんも同じような行動をされていて、「おまんじゅうの方がケーキより早く血糖値が早く上がることがわかった。」とか、「野菜を先に食べると血糖値の上がり方がゆっくりになると先生が言っていたのは本当だとわかった。」とか、色々面白いことを教えてくださいます。インスリンの打ち方とか、薬を飲み方よる効果に気づいていただけました。効いているか効いていないかわからなかった薬が効いていることがわかったと言ってくださいました。結果、薬の飲み忘れが減り運動量が増えて血糖値が良くなります。自分でやって知る方が、他の人から言われるよりやる気になります。私どもの研究でも数十人の患者さんに行ってみたら、従来の血糖測定器よりもフリースタイルリブレの方が行動が良くなるということを学会で報告したこともあります。
 

●スマイルリポート~地域の医療スタッフ探訪 

鈴木 晃 先生(スギヤマ薬局 豊店 薬剤師)

<力を入れて取り組んでいる事>
特にセルフメディケーションに注力して取り組んでいます。セルフメディケーションというのは、軽い病気や怪我は医師の治療を受けることなく自分で治すことです。自店では処方箋の受付はもちろん、風邪薬や痛み止め等も販売しています。軽い症状なら市販薬を買うことで医療費の削減にもつながります。常時薬剤師や登録販売者がいるので、重い症状でなければその症状にあったお薬をお勧めできます。お客様の状態を確認して瞬時に必要な薬を判断したり、市販薬では対応できない時は病院への受診を勧めたりすることもあり、とてもやりがいがあります。

<心に残るできごと>
市販薬をお勧めしたお客様が、再度来店してくださるのが一番嬉しいです。「前の薬を飲んだら風邪が治ったよ。」とおっしゃることもあるので、やりがいを感じています。何度か相談を受けているうちに信頼関係を築くことができ、他の従業員でも対応できるところを、わざわざ私を指名してくれるお客様もいらっしゃいます。そういった時はとても嬉しいです。また普段は処方箋を持ってきて下さる患者様からも、市販薬の相談をいただくことがあり、飲み合わせを確認するのもドラッグストアの薬剤師の役割だと思っています。

<現場の課題>
市販薬を買いに来ていただく時に、いつも飲んでいる薬がある方はお薬手帳を持ってきていただきたいと思っています。普段持ち歩かない方もいらっしゃると思いますが、お薬をご購入いただく時に、飲み合わせがわからず薬を選べないということもあります。また地震等の災害時に病院を受診できなくなっても、お薬手帳を薬局で見せていただければ一時的にお薬を出すことができます。他にも現在は担当店舗が限られていてできないのですが、健康相談会を行って少しでも地域の方の健康のお役に立てるような取り組みを行いたいなと思っております。
 
関連記事

あなたにオススメ

番組最新情報