●教えてドクター
★9月のテーマ「過去の病気ではない“感染症”」
名大大学院 医学系研究科 臨床感染統御学
八木 哲也 教授
ここ5年間位で梅毒の患者数が6、7倍に増加しています。昨年は全国で5,000人を突破して6,000人近くの患者さんが報告されました。今年もそれを上回るスピードで患者さんの報告が増えています。梅毒は梅毒スピロヘータという細菌によって起こる感染症です。性行為を通じて会陰部等に感染をして、感染部位に潰瘍病変を作ります。そこから菌が全身に入っていって、非常に多彩な病気をおこします。色々な皮疹が出たり、中枢神経の中にもスピロヘータが入っていって髄膜炎などの病態を引き起こします。ある一定の期間症状がでて、また自然におさまっていき潜伏して、長い期間をおいてから、血管や脳にスピロヘータによる炎症がおきて神経梅毒や血管梅毒等の病気をおこします。治療を受けて何十年も経った後で症状がでてくることもあります。非常に多彩な病気を起こすので診断に苦慮する場合もある病気です。感染が疑われる人が正しい知識を持って、局所に潰瘍病変ができる初期にきちんと医療機関にかかって、治療を受けるということが必要になります。きちんと治療すれば治る病気ですし、長期間にわたる色々な病気が出る危険性もなくなりますし、他の人にうつすことも少なくなります。
名大大学院 医学系研究科 臨床感染統御学
八木 哲也 教授
ここ5年間位で梅毒の患者数が6、7倍に増加しています。昨年は全国で5,000人を突破して6,000人近くの患者さんが報告されました。今年もそれを上回るスピードで患者さんの報告が増えています。梅毒は梅毒スピロヘータという細菌によって起こる感染症です。性行為を通じて会陰部等に感染をして、感染部位に潰瘍病変を作ります。そこから菌が全身に入っていって、非常に多彩な病気をおこします。色々な皮疹が出たり、中枢神経の中にもスピロヘータが入っていって髄膜炎などの病態を引き起こします。ある一定の期間症状がでて、また自然におさまっていき潜伏して、長い期間をおいてから、血管や脳にスピロヘータによる炎症がおきて神経梅毒や血管梅毒等の病気をおこします。治療を受けて何十年も経った後で症状がでてくることもあります。非常に多彩な病気を起こすので診断に苦慮する場合もある病気です。感染が疑われる人が正しい知識を持って、局所に潰瘍病変ができる初期にきちんと医療機関にかかって、治療を受けるということが必要になります。きちんと治療すれば治る病気ですし、長期間にわたる色々な病気が出る危険性もなくなりますし、他の人にうつすことも少なくなります。