●教えてドクター
★9月のテーマ「過去の病気ではない“感染症”」
名大大学院 医学系研究科 臨床感染統御学
八木 哲也 教授
結核の患者さんはまだ少ないとは言えない状況です。世界的にみますと先進国の中では日本はまだ中蔓延国で、ヨーロッパやアメリカ等の先進国に比べますと、罹患率(新しく罹る患者さんの数)は、まだ高い状態です。今ようやく人口10万人あたり13人程度に減少してきていますが、毎年新しく罹る患者さんが1万7千人ほどいます。結核菌は人に感染しても、病気になるかどうかはその人によりけりです。大半の人は結核菌に感染しても、自己の免疫力で抑え込んでしまいます。ところが結核菌は抑え込まれていながらも体の中に潜んでいて、我々の免疫力が落ちてきた時に再燃してきます。現在日本で多い結核は、昔罹患率が高かった時代に感染を受けた人が年をとって、体内に潜んでいた結核が再燃してくるというタイプです。ですから高齢者の方が結核になることが多いのです。
名大大学院 医学系研究科 臨床感染統御学
八木 哲也 教授
結核の患者さんはまだ少ないとは言えない状況です。世界的にみますと先進国の中では日本はまだ中蔓延国で、ヨーロッパやアメリカ等の先進国に比べますと、罹患率(新しく罹る患者さんの数)は、まだ高い状態です。今ようやく人口10万人あたり13人程度に減少してきていますが、毎年新しく罹る患者さんが1万7千人ほどいます。結核菌は人に感染しても、病気になるかどうかはその人によりけりです。大半の人は結核菌に感染しても、自己の免疫力で抑え込んでしまいます。ところが結核菌は抑え込まれていながらも体の中に潜んでいて、我々の免疫力が落ちてきた時に再燃してきます。現在日本で多い結核は、昔罹患率が高かった時代に感染を受けた人が年をとって、体内に潜んでいた結核が再燃してくるというタイプです。ですから高齢者の方が結核になることが多いのです。