健康ライブラリー

健康ライブラリー 2018年7月8日

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●教えてドクター 

★7月のテーマ「すい臓がん」

名古屋セントラル病院 院長
中尾 昭公 先生

自覚症状が出た時には早期すい臓がんの段階は、もうとっくに終わっていて進行がんという状況がほとんどです。小さながんのうちは症状がでませんので非常に難しいです。胃がんや大腸がんの検査に比べ、すい臓がんの検査はなかなか費用の面等で困難だと思います。そもそもすい臓は胃の裏側にあり非常に見つかりにくい所にある臓器です。右が十二指腸で左が脾臓で背骨の前にありますので胃カメラを飲んで検査しても、大腸カメラをお尻から入れて検査しても、全くわかりません。すい頭部にがんができた場合、進行すると黄疸といって胆管がつまります。それからよほど進行すると痛みがでます。あるいはすい臓の機能が失われて糖尿病になることがあります。すい臓がんの早期発見には家族歴はとても大事です。兄弟や親の中にすい臓がんがある方、糖尿病の方、肥満の方、慢性すい炎とかつて診断された方、あるいはたばこをよく吸う方、お酒の多い方等は要注意と言われていますが、それがすべてではありません。ですから、すい臓がんに特化した検査を受けないと早期発見は難しいです。すい臓がんの早期発見のためには色々な検査をし、自分の体や家族の健康との関わりについて、しっかり関心を持つことが大切です。

●スマイルリポート~地域の医療スタッフ探訪 

濱 彩子(はま あやこ)先生 (アクア調剤薬局 薬剤師)

<力を入れて取り組んでいる事>
現在はストレス社会と言われています。例えば天候等の環境要因、病気等の身体要因、人間関係等の社会要因といったたくさんの要因がストレスの原因になっています。それを表しているように、病院もメンタルクリニックや精神科領域の病院が急増しています。日本人は海外の方に比べて我慢してしまう性格でもあり、世間体的に精神科に簡単に受診することがなかなかできないことがあり、アルコールや薬物に頼ってしまいます。それが依存につながり、その延長で暴行や犯行等大きな問題に発展することがあります。心の病気をもっと深く考えなければなりません。そういった病院に踏み出しにくにのなら私たちかかりつけの薬剤師に悩みやストレスを吐き出すことも一つの手ではないかと考えています。身近で近所の方々の相談相手になって、ストレス軽減につながるように取り組むことが私たち薬剤師に求められていると考えています。

<心に残るエピソード>
お客さんの中にはドクターや先生の前では緊張してしまって話せなかったことや最近辛かったことを、私たちの前では話してくださる方が多いです。話した後に「聞いてもらえて良かったです。」とか「ありがとうございます。」と言っていただけると私たちも嬉しいです。逆に怒りや不満を吐き出してくる方もたまにはいますが、再来客していただけるところを見ますと少しはストレス軽減につながっていると思います。

<現場の課題>
どれだけ身近な存在になりたいと思って接していても、距離が近いがゆえに手の届く場所にいるというのは危険が伴います。防犯対策をしていても話の最中にヒートアップしてしまうこともあるので、とっさの判断が必要です。そういった際に警察の方や近隣の方に協力してもらわなければならないこともでてきます。最近は高齢化社会なので認知症なども精神科領域に入ってくるので精神科の需要が高まっていると思われます。
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