健康ライブラリー

健康ライブラリー 2018年5月27日

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●教えてドクター 

★5月のテーマ「コレステロールの正しい知識」

名古屋大学病院 老年内科 教授
葛谷 雅文 先生

 健康を維持するための食生活のポイントはまずは過食を避けることです。また、脂、特に飽和脂肪酸(動物の脂であるラード)の摂りすぎに注意することです。多価飽和脂肪酸(魚の脂や植物脂)や単価脂肪酸(オリーブオイル)は体に良いと思います。推奨されている食事としては伝統的な和食が良いです。昔から日本人が好んでいた魚中心の和食は動脈硬化を抑制する食事だと言われています。もう一つ、地中海食というものも推奨されています。それはオリーブオイルをたくさん摂って、果物や野菜や豆類をたくさん摂る食事です。地中海食も動脈硬化抑制に有利であると言われています。動脈硬化には色々なリスクがあります。動脈硬化の原因には悪玉コレステロールや中性脂肪等の脂もありますし、高血圧や糖尿病が動脈硬化を促進するとも言われています。動脈硬化は気づかないうちにじわじわ血管にダメージをもたらします。70歳位の高齢者になった時に急に心筋梗塞や狭心症や脳卒中といった血管の病気につながります。若い時からの生活習慣をしっかり管理することが予防につながりますので、若い時から気をつけていただきたいです。

●スマイルリポート~地域の医療スタッフ探訪 

藤巻 浩二 先生(柿の木薬局 薬剤師)

近隣に内科の医院があって、その門前薬局をやっています。患者さんのほとんどが隣の医院の処方箋を持って来られます。その薬局で私は国際中医専門員という漢方の資格を持っているので、近隣の先生と協力しながら漢方相談をしたり、漢方医学的な提案をさせていただいたりしています。そんな門前薬局ですが、お薬と関係ないような物も販売しています。週に2回新鮮な野菜を販売したり、美味しいコーヒーを販売したり、甘酒やわかめ等健康に良いといわれている食品も販売しています。理論的に「この季節にはこういう養生をして下さい。」とお話ししたり、DM等で発信したりしていますが、実際どんな物を食べたら良いかをお店でも見せることができます。そういう意味もこめて物を売ったりしています。

<心に残るエピソード> 
季節の野菜というのはなかなかスーパーではわからない部分があります。春先にセロリをとても好きになられた方がおられました。その方のお話しを聞いていたら生活の中でストレスがある状況でした。セロリはとても香りが強い野菜なので気のめぐりが良くなってストレス解消にも役立ちます。そういった意味でその方に役立っていたのかなと思います。

<現場で感じる課題> 
漢方をやっている側からしたら普通に処方箋ででるお薬(抗生物質やプロトンポンプ・インヒビターや睡眠薬等)を使いながらでも漢方の知恵を少しでも伝えることで患者さんにご機嫌で生活してもらえたらいいなと思います。あとは、やはり薬剤師不足や患者さんが処方箋を持ってこられる時間が集中してしまうことがあり、それぞれの方に十分時間をとって対応することが難しいことが課題です。
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