●教えてドクター
★4月のテーマ「薬と薬局の最新事情」
金城学院大学 薬学部 教授
網岡 克雄 先生
高齢者の方は複数の疾患に罹っている場合が多くなっています。そうしますとお薬の量が増えてくるという問題がございます。60歳前後を境に低年齢層と言われる働き盛りの方に比べて、服用している薬剤数(飲んでいるお薬の量)は増大する傾向があります。また75歳以上ではより多くなるという傾向があります。一方で6剤以上のお薬を飲むことで薬剤関連の有害事象の頻度が高くなる傾向があるということが厚生労働省のデータに出ております。そういった問題を解決するためには、医療関係者の中ではポリファーマシーという活動が行われています。これは、患者さんの薬を適切なものにしていこうという医療界全体の流れになっています。これを実行して行くためには、医師や地域の薬剤師さんや訪問看護に来てくださる看護師さん等、色々な職種の方が情報共有するということも必要です。まずは患者さんが飲んでいる薬を一元的に管理することがスタートになると思います。そこの中から減らせるものを考えていきますが、決して減らすことが目的ではありません。症状にあったお薬を飲んでいただくことが第一前提です。とはいうもののお薬の副作用により、また違う薬を飲むということも起こっています。お薬に関連しているところなので、やはり一番薬のことを知っている薬剤師が医療関係者に情報提供、問題点を指摘するということは大変大切だと思います。薬剤師の大きな業務として調剤をしてちゃんとお薬を供給することがありますが、その先にあるソフトの部分である、患者さんを見て患者さんにより良い医療を提供するという方向へ薬剤師業務は向かっています。
金城学院大学 薬学部 教授
網岡 克雄 先生
高齢者の方は複数の疾患に罹っている場合が多くなっています。そうしますとお薬の量が増えてくるという問題がございます。60歳前後を境に低年齢層と言われる働き盛りの方に比べて、服用している薬剤数(飲んでいるお薬の量)は増大する傾向があります。また75歳以上ではより多くなるという傾向があります。一方で6剤以上のお薬を飲むことで薬剤関連の有害事象の頻度が高くなる傾向があるということが厚生労働省のデータに出ております。そういった問題を解決するためには、医療関係者の中ではポリファーマシーという活動が行われています。これは、患者さんの薬を適切なものにしていこうという医療界全体の流れになっています。これを実行して行くためには、医師や地域の薬剤師さんや訪問看護に来てくださる看護師さん等、色々な職種の方が情報共有するということも必要です。まずは患者さんが飲んでいる薬を一元的に管理することがスタートになると思います。そこの中から減らせるものを考えていきますが、決して減らすことが目的ではありません。症状にあったお薬を飲んでいただくことが第一前提です。とはいうもののお薬の副作用により、また違う薬を飲むということも起こっています。お薬に関連しているところなので、やはり一番薬のことを知っている薬剤師が医療関係者に情報提供、問題点を指摘するということは大変大切だと思います。薬剤師の大きな業務として調剤をしてちゃんとお薬を供給することがありますが、その先にあるソフトの部分である、患者さんを見て患者さんにより良い医療を提供するという方向へ薬剤師業務は向かっています。