健康ライブラリー

健康ライブラリー 2018年4月1日

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●教えてドクター 

★4月のテーマ「薬と薬局の最新事情」

金城学院大学 薬学部 教授
網岡 克雄 先生

 お薬をめぐっての戦後の日本の医療政策の流れを振り返ります。昭和33年から健康保険がスタートし、お薬が一般の方にも安い値段で供給されるようになりました。一定の医療が保証される時代がスタートしました。脈々と量的な医療がどんどん提供されるようになったのですが、1900年代後半あたりで「薬漬け」「検査漬け」というような問題がでてまいりました。病院の思いのままに色々な薬が余分に出されたり、余分な検査が行われたりしているのではないか?という批判も当時でてきました。そういう世の中の批判や改善提案の1つのアイテムとして、お薬をもらう所を薬局にして、その部分のお金のメリットはあまり病院にはない(医薬分業)という制度がすすみ始めました。新たな高齢社会に直面した現在、医薬分業がさらに進化しようとしています。医薬品の供給はとても大切なことですが、現在では服薬指導を行ったりお薬手帳を利用したりして、より良い医療を実現しようという方向へ分業が進んでいます。そういった中で「かかりつけ薬局」という言葉が広まろうとしています。かかりつけ薬局を決めることによって、お薬の管理を一元化することができます。一つの薬局でお願いして、相互作用や副作用等についてちゃんとチェックしていきましょうという流れです。

●スマイルリポート~地域の医療スタッフ探訪 

森 祐子 さん(名古屋市健康福祉局健康部 感染症対策室 HIV相談員)

<力を入れていること> 
そもそもHIVというのはエイズの原因になるウイルスのことです。名古屋市では全16の保健センターにおいてHIV検査を無料・匿名で実施しております。私はHIV相談員として、HIV検査を受けに来られた方々の悩みや不安の相談に応じており、現在年間100件を超える相談があります。日頃気を付けていることは、単なる情報提供や傾聴にとどまらず、相談に来られた方の抱える困難や課題や心理状態をしっかり見極めて、個々に応じた支援を行うように力を尽くすことです。またHIV感染が判明した方に対しては、告知直後のショックを和らげ、後日落ち着いて病院を受診できるようにサポートしています。どのような結果であっても「今日検査を受けに来て良かった」「有意義な検査だった」と納得して帰ってもらえるような支援を心がけています。

<心に残るエピソード> 
相談室には時おり、心理的危機の真っただ中にある方がやってきます。不安に圧倒されて食事や睡眠もままならない方、性や人間関係をめぐる葛藤に苦しむ方、氾濫する情報に振り回されて疲れ切っている方等色々な方がいらっしゃいます。HIVに対するマイナスイメージから、悩みを一人で抱えて検査に来たという方も珍しくはありません。相談に来られた方々は、精神的な苦痛にさいなまれながらも、HIVというキーワードをとおして自分の課題と真剣に向き合い、共に話し合う中で自分なりの着地点を見出していきます。例えば解決方法を発見したり、折り合いのつけ方を見つけたりと様々です。着地点に至るまでの過程は一人ひとり異なっておりまして、私にとってはどれも強く心に残るものとなっています。

<今後の課題> 
相談室には時おり、心理的危機の真っただ中にある方がやってきます。不安に圧倒されて食事や睡眠もままならない方、性や人間関係をめぐる葛藤に苦しむ方、氾濫する情報に振り回されて疲れ切っている方等色々な方がいらっしゃいます。HIVに対するマイナスイメージから、悩みを一人で抱えて検査に来たという方も珍しくはありません。相談に来られた方々は、精神的な苦痛にさいなまれながらも、HIVというキーワードをとおして自分の課題と真剣に向き合い、共に話し合う中で自分なりの着地点を見出していきます。例えば解決方法を発見したり、折り合いのつけ方を見つけたりと様々です。着地点に至るまでの過程は一人ひとり異なっておりまして、私にとってはどれも強く心に残るものとなっています。
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