●教えてドクター
★10月のテーマ「LGBT」
名古屋大学医学部附属病院 泌尿器科 助教
松尾 かずな 先生
性同一性障害ではない人が「性同一性障害」として治療を受けていることがあります。治療薬をインターネットや個人輸入という形で手に入れて自分の判断で投与してしまう。時には手術が必要でない人まで手術を受けるということが現状として見受けられるような気がします。基本的に「性同一性障害」と言いましても様々な段階があります。例えば私が他の先生から聞いた表現ですが、風邪を例にとってみても鼻風邪から肺がんまで風邪症状には多様なものがあります。肝炎でも風邪症状をおこします。もちろん鼻風邪の人に手術は必要ではありませんし肺炎の人にも手術は必要ありません。肺炎には抗菌薬治療が必要ですが鼻風邪に抗菌薬は必要ありません。しかし、肺がんには手術が必要となります。肝炎は別の治療が必要です。「性同一性障害」も同様で、鼻風邪のような「性同一性障害」から肺がんのような「性同一性障害」があります。「性同一性障害」と思っても肝炎のように別の病気のことがあります。現状では、鼻風邪の人や肝炎の人まで、肺がんの手術を受けていると考えていただくと分かりやすいかもしれません。今、学会が認定制度を作り始めているところで、専門的に診られる医者を増やしていこう、また専門的に診られる病院(施設)も増やしていこうとしておりますが、残念ながら国内の大学で診断から手術までできる病院が非常に少なくなっています。ですから、その病院作りやガイドラインについて、現状からするともう少し患者に寄り添ったものが必要になってくると思います。
名古屋大学医学部附属病院 泌尿器科 助教
松尾 かずな 先生
性同一性障害ではない人が「性同一性障害」として治療を受けていることがあります。治療薬をインターネットや個人輸入という形で手に入れて自分の判断で投与してしまう。時には手術が必要でない人まで手術を受けるということが現状として見受けられるような気がします。基本的に「性同一性障害」と言いましても様々な段階があります。例えば私が他の先生から聞いた表現ですが、風邪を例にとってみても鼻風邪から肺がんまで風邪症状には多様なものがあります。肝炎でも風邪症状をおこします。もちろん鼻風邪の人に手術は必要ではありませんし肺炎の人にも手術は必要ありません。肺炎には抗菌薬治療が必要ですが鼻風邪に抗菌薬は必要ありません。しかし、肺がんには手術が必要となります。肝炎は別の治療が必要です。「性同一性障害」も同様で、鼻風邪のような「性同一性障害」から肺がんのような「性同一性障害」があります。「性同一性障害」と思っても肝炎のように別の病気のことがあります。現状では、鼻風邪の人や肝炎の人まで、肺がんの手術を受けていると考えていただくと分かりやすいかもしれません。今、学会が認定制度を作り始めているところで、専門的に診られる医者を増やしていこう、また専門的に診られる病院(施設)も増やしていこうとしておりますが、残念ながら国内の大学で診断から手術までできる病院が非常に少なくなっています。ですから、その病院作りやガイドラインについて、現状からするともう少し患者に寄り添ったものが必要になってくると思います。