健康ライブラリー

健康ライブラリー 2017年11月12日

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●教えてドクター 

★11月のテーマ「認知症をめぐる社会の課題」 

名古屋大学医学部附属病院 老年内科 
小宮 仁 先生 

認知機能が低下した場合に心配されることとして、迷子になったり詐欺にひっかかったりということがあると思います。例えば徘徊をすることで線路の中に入り込んでしまったうえで、事故を引き起こしてしまうということが新聞報道でもありました。最高裁の判決は平成28年にでましたが、認知症の方自身には責任能力が無いということで責任を問われないことになりました。認知症の方を監督すべき者に対しては、賠償責任があるのではないかということが法的な問題となりました。最高裁においては同居する配偶者だからといって、必ずしも監督義務者ではないという判断になりました。ただ、それ以外の生活背景等の色々な事情を考えたうえで、監督義務を引き受けたとみなされるような特別な事情があれば責任を負う場合もあるという判断をしました。どのような事情があったら責任を負うかということになりますと、まだ先例もあまり無いので具体的にはわかっていないというのが正直なところです。

●スマイルリポート~地域の医療スタッフ探訪 

田中 彰人さん(かわはら調剤薬局 薬剤師)  

<力を入れて取り組んでいる事> 
当薬局では糖尿病の患者様が多くいらっしゃいます。現状、男性の6人に1人、女性では10人に1人という割合で多くなってきています。そんな方になるべく普段の生活を変えることなく糖尿病の治療を継続していただくために、いろんなサポートを当薬局ではしています。今日は世界糖尿病デーということで「最近血糖が高いと言われた」「家族に糖尿病の方がみえる」「現在糖尿病の治療中だ」という方に対して「市民公開講座2017in名古屋」と題して今日の9時~12時、名駅のウインク愛知1001号大会議室で各種教室と運動教室等を行っております。是非、時間がありましたら参加くださいますようお願いします。 

<心に残るエピソード> 
薬局の会計に納得がいかないとクレームをいただいた患者様がみえました。確かに複雑な計算が多くて、金額について疑問が生じる気持ちも察することができました。現状のルールやその理由や計算方法を手紙にしてお答えしたことがあります。結果、疑問が解消されて、その後も良好な関係を保つことができました。私が転勤になった時にも、新しい店舗にご挨拶に来てくださったこともあり大変うれしく思いました。 

<現場の課題> 
糖尿病で怖いのは合併症だと思います。糖尿病は網膜症、腎障害、神経障害等の障害が様々に出てきやすい病気です。そのため早期に発見して治療し進行するのを防ぐことができるよう、継続した治療は必須です。その意識を高めることが大切であり、また課題であると考えます。薬はきちんと使用し、健康寿命を延ばすお手伝いができれば幸いです。
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