●教えてドクター
★1月のテーマ「発達障害」
愛知淑徳大学 心理学部教授
古井 景 先生
<自閉症>
自閉症という病名も発達障害の中の一つです。法律でいう発達障害の中でも、中核として考えらえているものです。発達の偏りの中には、生まれつき脳の神経に障害があることによって発達がゆがめられてしまうものと、神経には異常はないのですが育っていく環境の影響で偏りが生じてしまったものと、二通りあります。自閉症というのは生まれつき、特に脳の前頭葉という領域に障害がある、神経の病気だと考えられています。自閉症は、小児科や精神医学で、脳神経学的視点で治療をしていくということになります。親御さんが専門家に相談するポイントとしては、0歳の時は非常におとなしく、物音がしても泣いたりせず、あやしても喜んだりせず、反応が乏しい状態です。抱っこしてお母さんがおっぱいをあげようとしても、拒むような傾向があります。お母様にとっては、手はかからないが、関わりにくくて寂しい思いをするケースが多いです。そして1歳から1歳半位になりますと、自分の世界の中だけで動いていきますので、他者との関わりがほとんど持てません。こちらが情緒的に関わろうとしてもやりとりが成立せず、一人だけで動き回っています。保健所での1歳半検診や3歳児検診で指摘されることもありますが、気になられる場合は、早めに小児科や児童精神科に相談にいかれると良いと思います。療育を通して、自閉症児が少しでも人との関われる様に訓練を行っていくことや、パニックに陥った時の対応の仕方を周囲が学ぶことができます。また、状態によっては、医学的支援により、お薬を使って自閉症児が穏やかにすごせるようにしていきます。自閉症の場合、周りがその子達を理解してあげるということが重要になってきます。
愛知淑徳大学 心理学部教授
古井 景 先生
<自閉症>
自閉症という病名も発達障害の中の一つです。法律でいう発達障害の中でも、中核として考えらえているものです。発達の偏りの中には、生まれつき脳の神経に障害があることによって発達がゆがめられてしまうものと、神経には異常はないのですが育っていく環境の影響で偏りが生じてしまったものと、二通りあります。自閉症というのは生まれつき、特に脳の前頭葉という領域に障害がある、神経の病気だと考えられています。自閉症は、小児科や精神医学で、脳神経学的視点で治療をしていくということになります。親御さんが専門家に相談するポイントとしては、0歳の時は非常におとなしく、物音がしても泣いたりせず、あやしても喜んだりせず、反応が乏しい状態です。抱っこしてお母さんがおっぱいをあげようとしても、拒むような傾向があります。お母様にとっては、手はかからないが、関わりにくくて寂しい思いをするケースが多いです。そして1歳から1歳半位になりますと、自分の世界の中だけで動いていきますので、他者との関わりがほとんど持てません。こちらが情緒的に関わろうとしてもやりとりが成立せず、一人だけで動き回っています。保健所での1歳半検診や3歳児検診で指摘されることもありますが、気になられる場合は、早めに小児科や児童精神科に相談にいかれると良いと思います。療育を通して、自閉症児が少しでも人との関われる様に訓練を行っていくことや、パニックに陥った時の対応の仕方を周囲が学ぶことができます。また、状態によっては、医学的支援により、お薬を使って自閉症児が穏やかにすごせるようにしていきます。自閉症の場合、周りがその子達を理解してあげるということが重要になってきます。