健康ライブラリー

健康ライブラリー 2018年1月14日

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●教えてドクター 

★1月のテーマ「発達障害」 

愛知淑徳大学 心理学部教授 
古井 景 先生 

<自閉症> 
自閉症という病名も発達障害の中の一つです。法律でいう発達障害の中でも、中核として考えらえているものです。発達の偏りの中には、生まれつき脳の神経に障害があることによって発達がゆがめられてしまうものと、神経には異常はないのですが育っていく環境の影響で偏りが生じてしまったものと、二通りあります。自閉症というのは生まれつき、特に脳の前頭葉という領域に障害がある、神経の病気だと考えられています。自閉症は、小児科や精神医学で、脳神経学的視点で治療をしていくということになります。親御さんが専門家に相談するポイントとしては、0歳の時は非常におとなしく、物音がしても泣いたりせず、あやしても喜んだりせず、反応が乏しい状態です。抱っこしてお母さんがおっぱいをあげようとしても、拒むような傾向があります。お母様にとっては、手はかからないが、関わりにくくて寂しい思いをするケースが多いです。そして1歳から1歳半位になりますと、自分の世界の中だけで動いていきますので、他者との関わりがほとんど持てません。こちらが情緒的に関わろうとしてもやりとりが成立せず、一人だけで動き回っています。保健所での1歳半検診や3歳児検診で指摘されることもありますが、気になられる場合は、早めに小児科や児童精神科に相談にいかれると良いと思います。療育を通して、自閉症児が少しでも人との関われる様に訓練を行っていくことや、パニックに陥った時の対応の仕方を周囲が学ぶことができます。また、状態によっては、医学的支援により、お薬を使って自閉症児が穏やかにすごせるようにしていきます。自閉症の場合、周りがその子達を理解してあげるということが重要になってきます。
 

●スマイルリポート~地域の医療スタッフ探訪 

石田 哲也 さん(調剤薬局amanoメイチカ店 薬剤師) 

<力を入れて取り組んでいる事> 
私どもは今、ご自宅で療養されている患者様を訪問する、在宅医療ということに力を入れております。例えば、認知症といって年をとって記憶が衰える患者様がいらっしゃいます。そういった患者様のご自宅を訪問して、「お薬をきちんと飲めているか?」とか「生活の物忘れ等がどんな状況になっているか?」というのを日々確認しながら訪問診療していただいている先生にご報告しています。元々はその患者様は28日間と48日間の処方が出ていた患者様で、飲み忘れないように1日分ずつまとめていたのですが、2,3日すると「薬がなくなっちゃたの。もらってないんかしら。」といってみえました。それであきらめまして、最初は1週間ごとにわけて手渡しするようにしておりました。ところが1週間ずつでも、渡して2,3日すると無いということで、ご家庭を訪問してお薬の点検をするようになりました。どうしてもそれでもだめなので、我々薬局だけでは手に負えないと思い、地域のヘルパーさんやケアマネージャーさんというケアプランをたてる先生にご相談して、お薬を飲んでいるか、飲んでいないかというのを調べるための訪問を始めました。1日に2日分を飲んでしまったりされるとお薬の副作用がでてしまうこともあって、主治医の先生にお伝えすることもあります。どうしてもお子様方が別に暮らしていらっしゃって、「引き取るよ」「お家においで」と言われても、「私はここの家にずっといるの」という患者様が多数いらっしゃいますので、そういったご要望を最後までかなえるのが私達の使命だと思っております。「かかりつけ薬局」「かかりつけ薬剤師」という分野も担っていると思います。私どもは認知症が発症する前からのおつきあいなので、記憶に鮮明に残っている医療相手として、1番最初に電話がかかってくるのが我々薬局であることが多いです。家族と思われているほどです。
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