●教えてドクター
★1月のテーマ「発達障害」
愛知淑徳大学 心理学部教授
古井 景 先生
<治療の現状>
心の見方には二通りありまして、精神科的に言いますと、脳の神経に目を向けて考えます。ですから「心のクリニック」に行きますと、脳の神経伝達物質を整えるために、薬を中心に対応します。泣いたり、悲しんだり、不安になったりという私達が日頃思う心の問題には、臨床心理面接、カウンセリングによって対応することになります。2回目の時に話をしました脳の神経の問題として位置づけられる「自閉症」「学習障害」「ADHD」であれば、医学的、脳神経学的対応として薬を使い、本人の興奮が静まり落ち着いて物事に関われるように支援を行っていきます。小児神経科や児童精神科の先生と相談されるといいと思います。近年、効果的な薬剤が増え、種類もいくつかあります。もう一つの心の問題である、不安や緊張が強く、情緒的に人とうまく関われないという問題は、薬で治すことはできません。臨床心理士の先生との間での臨床心理面接で対応し、また、お母さんが不安や悩みを抱いておられるのでしたら、臨床心理面接で一緒に解決していくことになります。平成27年に法律が成立し、平成30年から「公認心理師」という国家資格が始まります。今までは臨床心理士は民間の認定資格でしたが、今後は、国家資格を持つ医師と共に国家資格を持つ情緒の専門家である心理師が連携をもって対応にあたることになります。国家資格になることで、より明確な形で支援体制が整っていくのではないかと考えています。現状では、臨床心理士の面接は医療行為とは位置づけられていませんので、医療機関と臨床心理機関を分けて考える必要があります。臨床心理士を養成している大学院に臨床心理相談機関がありますので、相談の窓口として活用されることをお勧めいたします。例えば愛知淑徳大学ですと、愛知淑徳大学クリニックで医学的治療をうけ、隣接の愛知淑徳大学心理臨床相談室で臨床心理面接をうけるということになります。
愛知淑徳大学 心理学部教授
古井 景 先生
<治療の現状>
心の見方には二通りありまして、精神科的に言いますと、脳の神経に目を向けて考えます。ですから「心のクリニック」に行きますと、脳の神経伝達物質を整えるために、薬を中心に対応します。泣いたり、悲しんだり、不安になったりという私達が日頃思う心の問題には、臨床心理面接、カウンセリングによって対応することになります。2回目の時に話をしました脳の神経の問題として位置づけられる「自閉症」「学習障害」「ADHD」であれば、医学的、脳神経学的対応として薬を使い、本人の興奮が静まり落ち着いて物事に関われるように支援を行っていきます。小児神経科や児童精神科の先生と相談されるといいと思います。近年、効果的な薬剤が増え、種類もいくつかあります。もう一つの心の問題である、不安や緊張が強く、情緒的に人とうまく関われないという問題は、薬で治すことはできません。臨床心理士の先生との間での臨床心理面接で対応し、また、お母さんが不安や悩みを抱いておられるのでしたら、臨床心理面接で一緒に解決していくことになります。平成27年に法律が成立し、平成30年から「公認心理師」という国家資格が始まります。今までは臨床心理士は民間の認定資格でしたが、今後は、国家資格を持つ医師と共に国家資格を持つ情緒の専門家である心理師が連携をもって対応にあたることになります。国家資格になることで、より明確な形で支援体制が整っていくのではないかと考えています。現状では、臨床心理士の面接は医療行為とは位置づけられていませんので、医療機関と臨床心理機関を分けて考える必要があります。臨床心理士を養成している大学院に臨床心理相談機関がありますので、相談の窓口として活用されることをお勧めいたします。例えば愛知淑徳大学ですと、愛知淑徳大学クリニックで医学的治療をうけ、隣接の愛知淑徳大学心理臨床相談室で臨床心理面接をうけるということになります。