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日本最大の国立公園が北海道に誕生!国定公園とは何が違う?

先月25日、日本で35番目の国立公園として、日高山脈襟裳十勝国立公園が指定されました。
南北およそ140km、面積にして25万ha以上と、日本最大の国立公園となります。

「国立公園」と聞くと、近所の遊具がある公園や市が運営している公園よりも広いイメージがあります。

ただ、国立公園もあれば「国定公園」もあって、実際のところ国立公園は何なのか、どのような公園だと指定されるのか意外とよく知られていないのではないでしょうか?

7月3日放送『CBCラジオ #プラス!』では、CBC論説室の石塚元章特別解説委員が、全国に35あるという国立公園について解説しました。

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国立公園の定義は?

この番組の放送エリアである東海3県でいえば、国立公園は中部山岳国立公園、伊勢志摩国立公園、白山国立公園、吉野熊野国立公園があります。

では、何をもって「国立公園」と呼ぶのか、実は明確な定義はありません。

国や時代によって定義はバラバラですが、日本では自然公園法という法律で、我が国の景観を代表して世界に誇れるような飛び抜けた自然の風景について、環境大臣が指定することになっています。

法律の定義でも広さが何ha以上とか、木が何本以上とか決められているわけではないようです。

国立公園はその名のとおり国が管理するのですが、似た名前の「国定公園」は都道府県が管理することになっています。

世界初の国立公園

世界初の国立公園は、アメリカのイエローストーン国立公園。

1870年(明治3年)、この辺りを探検していた探検隊が夜にキャンプファイヤーをしながら、「この自然はすばらしいので残さなければならない。国が守るべきだ」という意見が盛り上がり、国立公園ができるきっかけだったそうです。

このエピソードは「たき火物語」として知られているそうで、1872年に大統領が署名して国立公園が制定されました。

ただ、国立公園に詳しい江戸川大学の親泊素子名誉教授によれば、国立公園ができたのは単なる雑談がきっかけだけではなく、アメリカは歴史が浅く多民族国家であるため、国をまとめるシンボルが求められていたのではないかという説を挙げられています。

また、大西洋と太平洋を結ぶノーザン・パシフィック鉄道の建設計画を進めるのにあたり、反対意見に対して「こんなに素晴らしい場所に行ける」というアピールのために利用したという説があるそうです。

日本初の国立公園はどこ?

日本ではアメリカで国立公園が生まれた翌年、明治政府が太政官布告により、昔からの名勝地は公有地として残して公園とすることを宣言しています。

その際に都市公園型と自然公園型の2パターンを挙げました。都市公園型の例は上野公園や兼六園など、自然公園の例は松島や天橋立などが挙がります。

その後1911年(明治44年)、栃木県の日光市を中心に、隣接する群馬県、福島県の3県にまたがる一帯を帝国公園にする提案が議会にかけられ、1931年(昭和6年)には国立公園法ができます。

この法律では、公園を自然保護や国民の健康、レジャー目的なのはもちろん、外国人観光客目的としても整備することが規定されています。

そして、1934年(昭和9年)に日本で初めて瀬戸内海、雲仙、霧島が国立公園に指定されました。

日本の国立公園は大括りで指定するのが特徴で、指定範囲内に住宅地がある場合もあります。

石塚は最後に「国立公園は自然保護と利用のバランスが大事」とまとめました。
(岡本)
 
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2024年07月03日07時19分~抜粋

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