いっしょにSDGs

いっしょにSDGs #68

日曜朝の「いっしょにSDGs」では、ニュースや身近な話題を取り上げて、SDGsとどんな関係があるのか考えるコーナー「これってSDGs?」を放送しています

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八村兄弟に人種差別メッセージ

アメリカのプロバスケットボール、NBAのウィザーズで活躍する八村塁選手の弟、東海大の八村阿蓮選手がSNSに自身と兄に対する人種差別的な内容のメッセージが送られてきたことを明らかにしたというニュース。

これってSDGsの目標16「平和と公正をすべての人に」
そして目標10「人や国の不平等をなくそう」に関わっているニュースですね。
こういう報道を聞くと、悲しくなります。
スポーツで活躍するハーフの方、ダブルの方に「真の日本人ではない」といった論調があるのも事実です。
ただ「真の日本人」や「純血」という考え方には少し怖さも感じます。
差別意識を持つことと、他人を貶める発言をすることは全然違います。
口に出す前に「これって相手に言っていい言葉だろうか」と一歩立ち止まって考えるということが、足りなくなっているのかもしれません。
自分の出自に誇りを持つことと、ほかの人の出自を否定することは違います。
自分が言われて嫌なことは相手にも言わない。
他者の尊重は、こういうところから始まる気がします。

 

女性研究者コロナでの影響

新型コロナウイルスの世界的な流行で科学の世界でも男女格差が広がることが懸念されているというニュース。

これってSDGsの目標5「ジェンダー平等を実現しよう」に関わっているニュースですね。
論文というのは、研究の成果を書き上げて終わりというものではなくて、
先行研究として、のちの研究にどれだけ影響を与えたかということも評価されます。
具体的に、論文の引用回数が、その研究者の将来のキャリアを左右するそうです。
コロナ関連の論文の数が女性のほうが少なかったということは、
これからコロナの研究が進んでいくのに、
女性の活躍が少ない状態が続いてしまうことを示唆しています。
これは、研究業績の男女格差を広げることにつながります。
男女格差を無くそうという動きを世界でしているはずなのに、コロナをきっかけに、
新たに格差が広がる結果を招いてしまっているのは、なんとも皮肉なことです。
この研究格差の背景にも、
家庭での子育てや介護の負担が女性に偏っていることが要因に挙げられているそうです。
家庭内から男女平等を目指すことが、本当に大切なのだと思います。

 

機内食容器を脱プラ

ANAは国際線エコノミークラスで使っている機内食用のプラスチック容器を8月から植物由来の素材に変更すると発表したというニュース。

これってSDGsの目標12「つくる責任、つかう責任」に関わっているニュースですね。
目標12のターゲット4に「あらゆる廃棄物を環境に害を与えないように管理できるようにする」があります。
プラスチックゴミが問題視されている大きな要因は、海洋プラスチック。
この問題は、SDGsの目標14「海の豊かさを守ろう」に関わっています。
プラスチックは自然の力で分解されることがありません。
海へ流れ着いたプラスチックは、そのまま海の底に溜まり、海洋汚染につながります。
プラスチックはどんどん細かく形が崩れ、微小なマイクロプラスチックになりますが
分解されることはないので、海の生物たちが食べてしまうと、そのまま体内に残ります。
プラスチックの原料は、石油です。

プラスチックは軽くて丈夫でとても便利な材料です。
身の回りのたくさんのものに使われていますが、だからこそ、
このプラスチックについてよく考えてみることが、SDGsの一歩かもしれません。

 

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2021年5月22日まで聴くことができます
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