いっしょにSDGs

いっしょにSDGs #63

日曜朝の「いっしょにSDGs」では、ニュースや身近な話題を取り上げて、SDGsとどんな関係があるのか考えるコーナー「これってSDGs?」を放送しています

[この番組の画像一覧を見る]

経口中絶薬、承認申請へ

人工妊娠中絶ができる経口中絶薬についてイギリスの製薬会社ラインファーマが年内にも日本で薬事承認を申請する見通しとなったというニュース。

これってSDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」に関わっているニュースですね。
目標3のターゲット7に「2030年までに、すべての人が、性や子どもを産むことに関して、保健サービスや教育を受け、情報を得られるようにする」があります。
経口中絶薬は、1988年にフランスで初めて使用され、今年日本に入ることになれば33年越しとなります。
低用量ピルもそうですが、女性が産む・産まないを決める「リプロダクティブ・ライツ」が日本ではなかなか守られていると言いにくい状況が続いています。

こういう薬が出回ると「安易な中絶が増える」なんて意見も見受けられますが、子どもを産むことも産まないことも、悩んで悩んで悩んで、やっと決断できるものです。
そんな女性に、身体的負荷のかかる手術をさせなければいけないのでしょうか。

ただ、中絶手術は、婦人科医の大きな収入源になっているのも事実です。
薬を処方することと、手術をおこなうことでは、医療費の額面に大きな差が出るのは明らかですよね。
でも中絶手術をおこなったがために、不妊に悩まされる女性もいます。
人を治すのに適切な方法が選べる世界になってほしいです。


 

パパの子育て応援アプリ

愛知県は男性向けに子育てに関する情報をまとめたハンドブックのスマートフォン版アプリを制作して無料で配信を始めたというニュース。

これってSDGsの目標5「ジェンダー平等を実現しよう」に関わっているニュースですね。
「子育て」ってまだまだどうしても、「女性のもの」という認識をされてしまいがちですよね。
「母子手帳」という言い方も、どうしても母と子という名前から、父親には関係ないことのように聞こえてしまいます。
それを、母子手帳と同じ記録機能を持ったものが、スマホという多くの人が毎日手の中に持っているものの中に無料で入れられるというのは、男性も女性も同じように育児に参加しやすくするきっかけになるのではないかと思います。
別の記事ですが、「ベビサポバッグ」という男性向けのデザインの子育て支援カバンなんかも売られているようです。
こういう物がどんどん増えて、男性も女性も同じだけ育児に参加しやすい世の中になっていくと良いなと思います。


 

夏休みの子どもに弁当券

給食のない夏休み期間中ひとり親家庭の子どもたちを支えようと愛知県日進市の市民団体が飲食店で弁当などと引き換えられるチケットを配るプロジェクトを企画したというニュース。

これってSDGsの目標1「貧困をなくそう」に関わっているニュースですね。
目標1のターゲット3に「2030年までに、貧しい人や特に弱い立場にいる人たちが十分に守られるようにする」があります。
日本には、相対的貧困という、周りと比べて特に貧しい状態の人たちがいます。
世帯の手取り額が平均の半分以下を相対的貧困といいますが、ひとり親家庭に絞ってみると、貧困率は50.8%となります。
今回の取り組みは、この2人に1人の人たちのために、日進市の、それも市民団体が発信する取り組みでした。
しかし、国や地方自治体などが主導で取り組んでいってほしい課題でもあります。
まずは一歩ずつでも、この取り組みが成功して、貧しい人たちが守られる仕組みがどんどん増えていってほしいですね。

 

番組をもう一度聴きたい方は

こちらから
2021年5月8日まで聴くことができます
関連記事

あなたにオススメ

番組最新情報