いっしょにSDGs

いっしょにSDGs #15

ニュースなどで耳にすることば「SDGs」を、いっしょに楽しく勉強していきましょう

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SDGsの目標その9、「産業と技術革新の基盤を作ろう」とは?

2030年までに世界で達成させる、持続可能な開発目標、SDGs。
17の目標の9つ目は、「強靭なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進およびイノベーションの推進を図る」です。

「インフラ」というのは、道やダム、電気をつくる発電所など、私たちの毎日の生活を支えている基本的なものや、病院や学校や公園など、安心・安全に暮らしていくためになくてはならない施設のことです。

SDGsの目標9「産業と技術革新の基盤を作ろう」には、5つの達成目標と、3つの実現のための方法、あわせて8つの小さな目標「ターゲット」が設定されています。

5つの達成目標のうち
ターゲット1は、すべての人のために、安くて公平に使えることを重視した経済発展と福祉を進めていけるように、質が高く、信頼でき、持続可能な、災害などにも強いインフラをつくる。それには、地域のインフラや、国を越えたインフラも含む。

ターゲット2は、誰も取り残されない持続可能な産業化をすすめて、2030年までに、それぞれの国の状況に応じて、雇用と国内総生産に占める農業や漁業など以外の割合を大きく増やす。もっとも開発が遅れている国については、その割合を2倍にする。

ターゲット3は、特に開発途上国の小さな工場や会社が、安く資金を借りるなどの金融サービスをより利用できるようにし、モノやサービスの流れやその市場に、より広く組み込まれるようにする。

ターゲット4は、2030年までに、資源をより無駄なく使えるようにし、環境にやさしい技術や生産の方法をより多く取り入れて、インフラや産業を持続可能なものにする。すべての国が、それぞれの能力に応じて、これに取り組む。

ターゲット5は、2030年までに、イノベーションを進めたり、研究や開発の仕事をしている人の100万人あたりの人数を大きく増やしたり、政府と民間の会社などによる研究や開発への支出を増やしたりして、開発途上国をはじめとするすべての国で、さまざまな産業での科学研究を進め、技術能力をのばす。
 

日本のイノベーションの柱:大学の研究費のいま

インフラの構築を支えるのは、ターゲット5にもあるように、イノベーションですよね。

じつは、大学に対する運営費交付金が毎年、減っているのです。

2004年から、大学が法人化しました。
それに伴い、交付金がどんどん削減されているのです。
2004年に比べ、2020年は、1500億円マイナスになっています。

これだけマイナスになると、どのようなことが起こるか。

iPS細胞でノーベル賞を受賞した山中伸弥教授の研究室。
研究費が足りず、クラウドファンディングで支援を募っています。
ノーベル賞を取っても。こんなに著名な先生でも。研究が続けられない状況になっているのです。

こんな事態が続くと、どうなってしまうのか。
研究者を目指す若者の数が減ります。
なぜなら、ドクター、博士号を持つ人たちの待遇がよくないから。
ドクターの10人に1人は給料がなく、3人に1人は社会保険がない状態で生活しています。

研究者がいなくなれば、10年後、20年後のイノベーションは誰が発見するのでしょう?
いますぐ取り組まなければならない課題に感じます。
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