酒井直斗のラジノート

続・やついいちろうと酒井直斗の大舌戦

名古屋出身・在住のピン芸人、酒井直斗がお送りする『酒井直斗のラジノート』。

2/17の放送では、お笑いコンビ「エレキコミック」の、やついいちろうさんがゲスト出演しました。
初対面にも関わらず、お互いの失態を非難する(?)攻防が繰り広げられた後、ついに闘いはクライマックスを迎えたのでした。

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しびれるネタ見せ


CBCラジオで夜9時から生ワイド番組を担当するのは、相当な名誉であると力説するやついさん。
『R-1ぐらんぷり』で2回戦敗退してる場合じゃないと、酒井に苦言を呈します。

酒井は、かつて『キングオブコント』の決勝まで勝ち進んだやついさんに泣きつきます。

「どうやったら賞レースで勝てるんですか?」

「やっぱ、つまんないと落ちますよ」

あまりの正論に「え…えっ、えーと、そうッスよねー」と返すしかない酒井。

そこで、決勝進出者でありお笑いの大先輩であるやついさんに、2回戦落ちした酒井がネタ見せすることになったのでした。

なぜ落ちたのか?もしかしたらR-1の審査員に見る目がなかったんじゃないのか?それが明らかになります。

酒井のネタ書き起こし、本邦初公開?


以下、酒井のネタです。
(※歌詞は載せられないのでぼかしています)

どうもー!酒井直斗です、よろしくお願いいたしますー!
僕、よくアイドルのイベントの司会とかをよくやるんですけども、アイドルのイベントをやってる時、アイドルのファンの人ってすごいなって思うわけですよ。

で、そのアイドルのファンの人って何がすごいかってね、「オレモー!(俺も)」ていうコールをするわけですよ。
このね、「オレモー!」ってコールってどういう時にするかって言ったらね。
アイドルの子が「だーいーすーきー♪」っていう歌を歌ったら、「オレモー!」ってね。

これはいわゆる"セルフ両想い"みたいなところなんですけど、この「オレモー!」っていうのはね、前に田原俊彦さんがライブに出たわけですよ。若い女の子のライブに出てて、そこで歌ってるわけですよ『抱きしめてTONIGHT』。

(サビの最後の部分を歌う)

「~むぁむぉりたーいー♪」
「オレモー!」

よく考えてください。これ、オッサン同士で言ってるわけですよ。おじさんが"抱きしめたい"って言ってて、ファンの人もおじさんだからそれで抱きしめたいって言ってるわけですよ。
だからこれ、「オレモー!」って何でもかんでも言えばいいってもんじゃないんですよ。

例えば童謡の『森のくまさん』ね。

(最初のフレーズを歌う)

「~であーあった♪」
「オレモー!」

これもう、被害者の会ですからね。
まあ、こういう風に…

適当にあしらうかと思いきや…


「わかりました、わかりました」

ネタの途中でストップをかけるやついさん。

「落ちた理由がハッキリわかりました。
まずは、フリが丁寧過ぎて、その後の展開が読める。
で、笑いから笑いへのスピードが遅い。
あと、トークがこなれた感じなんだけど、自分なりのトークのリズムがない」

何と、マジでガチのダメ出しです。

「今、2分くらいの間見てましたけど、笑いどころが2個しかないんですよ。それじゃ勝てないですよね。
この後も歌をどんどん入れていくんですよね?それも読めるし。これはもう納得の結果ですね」

批判だけでなく、改善点も提案します。

「最初のフリだけで、何やるかわかったんで。そこからは、ただただ長えなあと思ってました。
フリの部分はもっと短くする。3分の1くらいでいい。
あと、歌のチョイスが古い。
で、『森のくまさん』なんて(散々ネタに使われてきた定番を)イジるのは、その時点で落ちちゃうから。もうちょっと独自の目線や切り口を頂きたいなと思います」

まさしく、忌憚の無いご意見です。

笑いではない。ジョークだ。


「ただ、ブライダルMC(結婚披露宴やイベント等の司会)をやるんだったら、これくらいでいいと思います。これくらい笑いのテンポが遅くてわかりやすい方が、酔っ払った方とかにはウケやすいと思うんで」

酒井がブライダルMCの仕事もしていることを事前に知ったやついさんは、その問題点を指摘するのでした。

「もし賞レースに出たいんだったら、ブライダルMCはやめるべきです。笑いを集中して見ようとしている人たちに向けたネタにしていった方がいいです。
ブライダルMCをやってることで、笑いが柔らかくなってるんですよ。それは笑いじゃないですね。ただのジョークです。
ブライダルMCは大事な仕事なんだけど、R-1とは方向性が違うということです」

最後に、酒井のネタはどんなオチだったのかを、やついさんが尋ねました。

酒井「オチは、自分が歌って、『ただ歌ってみたかっただけなんです』っていうところから、『ちょっとでも歌が上手いと思った人!』と言って手を挙げてもらって、『オレモー!』という風に終わるってパターンなんですけど」

やついさん「ああ、なるほどねー。お客さんイジリは賞レースで絶対落ちますね。それはブライダルの手法です」

要は、目的に合ったネタをやりなさい、ということです。
辛辣なことを言いながらも、初対面の若手芸人にボケもなく真剣にアドバイスしてくれる人は、そうそういません。
やついさんの愛情が感じられる放送となったのでした。
(岡戸孝宏)
酒井直斗のラジノート
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2018年02月17日22時26分~抜粋

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