石塚元章 ニュースマン!!

政治ジャーナリストの角谷浩一が厳選!この冬観たいイチオシ映画3選

本格的に年の瀬が近づいてきました。冬休みにどこかに出かけたいけれど、外は寒い…そんな時は映画がおすすめ。

12月20日放送のCBCラジオ『石塚元章 ニュースマン!!』には、政治ジャーナリストの角谷浩一さんが出演。
実は角谷さん、映画評論家としての顔も持っており、今回は最新映画コラムを紹介します。聞き手はCBC論説室の石塚元章特別解説委員と加藤愛です。

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あの3人が帰ってくる

正月休みに向けて様々な映画が公開される時期。試写などで年末年始に公開される映画をすでに40本以上見たという角谷さんが、特におすすめの映画を紹介します。

1本目は『五十年目の俺たちの旅」』(監督:中村雅俊)。
1975年スタートの連続ドラマ「俺たちの旅」シリーズの最新作です。中村雅俊さん、秋野太作さん、田中健さん、岡田奈々さんなどが主演の青春群像劇で、ドラマ終了後は10年ごとに特番が製作されてきました。その大人気シリーズが満を持してスクリーンに登場です。

石塚「私はよくわかりますよ。当時は大学生の役でしたよね」

話題としては、主演の中村雅俊さんが初監督を務めています。脚本はドラマ時代からずっとメインで手掛けてきた鎌田敏夫さんが担当。俳優も50年前のオリジナルキャストが集結しており、まさに3人の男の人生と友情の決着、50年目の物語となっています。

角谷「おじさんがヒーヒーするような話ですよ」

現役でドラマを見ていた世代の人たちは、同じ50年を過ごした自分と重ね合わせながら見ることでしょう。ぜひ「あの頃」に思いを馳せながら楽しんでもらいたい映画だそうです。

人生のフィナーレを考える感動作

2本目に紹介したのは『喝采』(監督: マイケル・クリストファー)。
日本で大ヒットした『キング・コング』でヒロインを演じたアメリカの大女優、ジェシカ・ラングが主演を務めています。現在76歳の実力派スターである彼女の、集大成ともいえる作品だとか。

この作品は、実在したブロードウェイの舞台女優マリアン・セルデスをモデルにしたヒューマンドラマ。セリフ覚えが悪くなってきたことをきっかけに、認知症を患っていることに気付くマリアン。人生の全てを舞台にささげてきた彼女にとって、致命的な危機です。

しかし舞台の公演は迫っている、セリフが覚えきれていない。苦悩の中で彼女は何を思い、どう舞台に立つのでしょうか?

角谷「ジェシカ・ラングの芝居のうまさが際立っていて、本当に見ごたえがあります」

石塚「考えさせられるテーマですね」

最前線で舞台に立つ人たちの苦労、それが次第にできなくなっていく不安と葛藤。誰しもに訪れる人生の晩秋と、どう向き合っていくのか。病魔に抗った先で見出した生きる喜びと、人生賛歌に満ちた感動作です。

静かな愛の物語

最後のおすすめは『愛がきこえる』(監督: シャー・モー)という中国映画です。
中国ではこれまであまり扱われてこなかった障がい者を描いた作品だそうで、公開直後の映画ランキングで1位を獲得したとか。

主人公は耳が聞こえない、ろう者の父親。7歳の娘が通訳の代わりをしながら、父子で支え合いながら暮らしています。
そんなある日、離婚した妻が「娘に“普通”の生活をさせたい」と娘を引き取りに来ますが、娘との生活を守りたい彼は新しい仕事を始めることにしました。しかし耳が聞こえないことでトラブルが多発し、次第に危ない仕事に手を染めていくことになり…。

互いを思い合う父子の愛とささやかで温かい日常に、思わず目頭が熱くなる感動作です。

角谷「中国ってどことなく『自分のことに精一杯で人のことまで面倒を見られない』という雰囲気だったのが、この映画には他人に手を差し伸べたり支え合ったりする人たちの様子が描かれているんです」

中国映画がこれまで避けてきたテーマだっただけに、そんな映画が初登場1位を獲得したということは、中国で社会的にも映画界においてもそういった変化が訪れているのではと考察する角谷さん。
ふたりの親子の関係と、それを支えるまわりの人々を中国映画がどう描いたのか。ぜひ劇場で感じてみてください。

今回紹介した3作品は、いずれも1月9日公開です。
(吉村)
 
石塚元章 ニュースマン!!
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2025年12月20日08時21分~抜粋

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