サッカー界のレジェンド、元アルゼンチン代表の故ディエゴ・マラドーナ。サッカー好きの間では、その名は伝説的に語り継がれています。
マラドーナといえば特に有名なのが「神の手ゴール」と「5人抜きゴール」。先日、この時マラドーナが着用していたユニフォームが競売にかけられました。
5月7日放送の『石塚元章 ニュースマン!!』「スポーツニュースマン」のコーナーでは、この特別なユニフォームのオークションについて石塚元章が解説しました。
W杯での伝説の2得点
「神の手ゴール」と「5人抜きゴール」は、1986年のワールドカップ・メキシコ大会準々決勝のイングランド戦でマラドーナが繰り出した伝説のプレー。
主審はマラドーナがヘディングでゴールを決めたと判断しゴールを認めましたが、実際はマラドーナが左手でボールを押し込んでいました。
このプレーについて聞かれたマラドーナ本人が「ただ神の手が触れた」と表現したことから、「神の手ゴール」という言葉が生まれたのです。
そしてこの神の手ゴールから数分後、ハーフウェーライン付近でパスを受けとったマラドーナは、相手守備陣5人をドリブルで次々と抜き去り再びゴール!これが「5人抜きゴール
」です。
このゴールはのちに、国際サッカー連盟(FIFA)の投票によって「世紀のゴール」に選ばれています。
遺族の訴えを却下
今回競売にかけられたのは、マラドーナがこの試合で着用していたユニフォーム。
マラドーナの遺族は「今オークションに出ているのは、イングランドの選手と交換したもの。あれは前半に着ていたユニフォームで、ゴールを決めたのは後半なので違う」と、その正当制に疑いの目を向けていましたが、国際競売会社のサザビーズは「科学的な調査に基づいて、正しいアイテムであることが証明されている」とこの訴えを却下していました。
インターネット上で行われたオークションで、このマラドーナのユニフォームは714万2500ポンド(約11億6000万円)で落札されました。
スポーツ関連の品としては、史上最高額です。
糸1本いくら?
途方もない金額に、「あはははははは!」と笑ってしまう渡辺美香アナウンサー。
石塚「たかがシャツだよ」
渡辺「糸1本いくらなんだろう(笑)」
石塚「たかだシャツで、なんだったら汗くさかったヤツだよ。汗くさいからいいのか…」
渡辺「そうですよ、逆にいいんですよ」
これまでスポーツウェアの最高落札額は、大リーグ・ヤンキースのベーブ・ルースが着用していたユニフォームで564万ドル(約7億2800万円)。
スポーツ関連での最高落札額は、近代オリンピックの父といわれるピエール・クーベルタン男爵がオリンピック創設の草案を起こした直筆の文書で880万ドル(約11億3000万円)でしたが、マラドーナのユニフォームはこれらの落札額を上回りました。
アルゼンチン国民の落胆
このニュースに悲しみを募らせているのは、アルゼンチン国民です。
「マラドーナのユニフォームをアルゼンチンに取り返したい」と考えたアルゼンチンのサッカー協会は、オークション買い取り業者を使い、落札にかなり力を入れていました。
9億円で入札し「これは取れたぞ!」と思っていたものの、締め切り17秒前に11億で落札されてしまったのです。
サザビーズは落札者については公表していませんが、中東の某メディアによると「中東の金持ち」とされているそうです。
「アルゼンチンは『買い戻したら博物館で展示しよう』って言ったのに、中東の金持ちはどうするんですかね」と興味深げに語った石塚でした。
(minto)
石塚元章 ニュースマン!!
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2022年05月07日07時33分~抜粋