石塚元章 ニュースマン!!

ウクライナ侵攻は本当にある?鍵はベラルーシ

ここ数日、緊迫の度を増してきたのがウクライナ情勢。

ロシアがウクライナに侵攻するのではないかという懸念がアメリカなどで強まっている一方、ロシアは再三にわたり否定しています。

ふだんはあまりなじみがないように思われる国ですが、中には「第三次世界大戦の勃発か」というかなり深刻な話も出ていて、しばらくは注目せざるを得ない国になりそうです。

2月12日放送『石塚元章ニュースマン!!』では、現在のウクライナ情勢についてCBC論説室の石塚元章特別解説委員がわかりやすく説明します。

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ウクライナの地理的状況

ウクライナで戦争が行われるのではないかという懸念が高まり、各国ではあわただしい動きが広まっています。

アメリカのブリンケン国務長官は「いつロシアがウクライナに侵攻してもおかしくない」と発言。

日本の外務省は11日夜、ウクライナに滞在する約150人の日本人に対して退避勧告を出し、同じ日に首相官邸の危機管理センターにウクライナ情勢に関する官邸連絡室を設置しています。

地理的な状況でいいますと、ロシアの西隣がウクライナ、さらにその西側はルーマニアやポーランドなどのヨーロッパ諸国と隣り合わせとなっています。

ルーマニアやポーランドなどは東ヨーロッパであり、昔でいうところのソ連側だったのですが、東ヨーロッパ諸国はどんどんEUに加盟してきており、西側寄りになっている状況。

現在、ウクライナはEUに加盟していませんので、ロシアからしてみれば「これ以上西側に取られてはかなわない」と感じていて、ロシアは軍隊を国境に配備しています。
 

ベラルーシに注目

一方、ウクライナの北隣にはベラルーシという国があり、ヨーロッパ最後の独裁者と呼ばれるルカシェンコという大統領がいます。

大統領選挙で疑惑が持たれている人物ですが、昨年には反体制派ジャーナリストが乗っていたギリシャ発リトアニア行の飛行機に対し、爆弾が仕掛けられている恐れがあるとしてベラルーシに緊急着陸させ、ジャーナリストを拘束する事態が発生。

この事態を受けて、欧米諸国はベラルーシに対して経済制裁を発動しました。

これまではロシアと西側諸国の両方にバランスを取っていたベラルーシですが、経済制裁を受けてロシア寄りになり、ロシアも味方になりました。

現在、ベラルーシには軍事演習という名目でロシア軍が3万人ほど入っていると言われていますので、ロシアはより西側にやってきていますし、ウクライナの北側と東側でロシアが対峙している状態となっています。
 

米ロ大統領会談で何を話した?

この非常事態を受け、ロシアのプーチン大統領とアメリカのバイデン大統領が日本時間の13日に電話会談を行いましたが、話は平行線のままで終わりました。

アメリカは警戒を強めていますが、ロシアは「ウクライナを攻撃する計画はない」と否定している状況は変わっていません。

石塚は最後に「第三次世界大戦ということにはたぶんならないと思いますが、というか、してほしくないですが、ちょっと注目のウクライナ、そしてベラルーシにも注目です」とまとめました。
(岡本)
 
石塚元章 ニュースマン!!
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2022年02月12日07時24分~抜粋

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