石塚元章 ニュースマン!!

人気下降でルール運用を厳格化?今メジャーリーグで起こっている異変

大谷翔平選手がアメリカのメジャーリーグで活躍している姿が連日放送され、これからますます期待が高まるところですが、現在メジャーリーグではある問題が巻き起こっているそうです。

今週1週間に起こったニュースを振り返る『石塚元章 ニュースマン!!』。

6月26日放送のスポーツコーナーでは、CBC論説室の石塚特別解説委員が、メジャーリーグの試合展開が今後、大きく変わるかもしれないという、ある異変について解説しました。

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シーズン途中で運用を変更

メジャーリーグで使用しているボールは、日本のプロ野球で使用しているものよりも滑りやすくなっていて、ピッチャーは滑りにくくするためにロージンバッグなどの粉を使用します。

しかし、この粉では効き目が薄いということで、松ヤニやシェービングクリーム、整髪料などを使うことがあるそうですが、本当は使用が禁止されています。

ただ、これまでは「おそらく使っているだろうな」と思われながらも、半ば黙認のような状態になっていたそうですが、単に滑りにくくするためだけではなく、回転を良くしたりするために利用するなど、最初の目的から大きく逸脱する状態に。

そこでMLBリーグ機構は15日、シーズン途中であるにもかかわらず、ルールを厳格に運用するように変更しました。
 

選手から反対の意見も

例えば、試合の途中に審判がピッチャーを呼び止め、松ヤニを首筋などに塗っていないかをチェック。

ピッチャーが投げる前に首をかくふりをして、松ヤニを付けるといった行為を防止するためです。

違反が発覚した場合は、退場処分に加えて10試合の出場停止を受けるという厳しい処分内容となっています。

不正への取り締まり強化は一見、正しいように見えますが、このいきなりのルール運用変更に対し、反対の声も。

ダルビッシュ有選手はTwitterで、「なぜ日本では滑り止めは使われないのに、MLBでは使われるのか?ボールに問題があって、そちらを変える方が先ではないか?」と反論しています。
 

規制をかけ出した事情

ここでなぜ、「シーズン途中にもかかわらず、いきなり規制を強化することにしたのか?」という疑問が生まれますが、理由の1つに最近、野球人気が下がってきたからという説も。

回転数が上がったり、変化球が投げやすくなったりしたことで、バッターの打率やホームランの本数が下がり、盛り上がりに欠ける試合展開が増えるように。

それで野球の人気が下がってきたため、ピッチャーへの取り締まりを強化しようとしているのではないかというものです。

石塚は、「(これまで不正を黙認してきたにもかかわらず)ビジネスに影響しそうになって初めて、『ちょっとこれ、いかがなものか』って言い始めるのは、それこそいかがなものか」と苦言。

メジャーリーグの契約上の問題があるかもしれませんが、このような時こそ、日本の技術を生かしたボールが採用されれば、また状況は変わるかもしれません。

最後に石塚は「この先どうなるのか、メジャーリーグはしばらくバタバタしそうです」とまとめました。
(岡本)
 
石塚元章 ニュースマン!!
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2021年06月26日07時31分~抜粋

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