『石塚元章 ニュースマン!! 』、セントラル愛知交響楽団主管のマーシー山本教授が、クラシックの名曲や名作曲家にまつわるびっくりエピソードを紹介する「マーシー山本教授のびっくりクラシック!!」のコーナー。
10月24日の放送では、古典派を代表するオーストリアの作曲家・ハイドンの名曲「びっくりシンフォニー」に乗せて、マーシー山本教授がハイドンの知られざる恋愛事情に迫ります。
貴婦人を「びっくり」させる曲
弦楽器の美しい音色が静かに流れる中、突然ジャンと大きな音が鳴る「びっくりシンフォニー」は、その名の通り思わず"びっくり"してしまうシンフォニー。
交響曲を聴きながら寝てしまうロンドンの貴婦人たちに腹を立てたハイドンが、彼女たちを驚かせようと作ったユーモアに溢れた曲です。
そんなハイドンは「人生最大の失敗は結婚したことだ」という、なんとも悲しい一言を残しています。
クラシックの世界における世界三大悪妻は、ハイドンの妻アンナ、モーツァルトの妻コンスタンツェ、チャイコフスキーの妻アントニナの3人。
アンナは冬の寒い日に薪としてハイドンの書いた譜面を燃やしたり、ハイドンの受賞の知らせも「私には関係ない」と一蹴したりと、ハイドンの音楽にまったく興味を示さなかったのです。
「お聴きのリスナーの中に『家とそっくり』って言ってる方がいるかもしれない」と、思わずつぶやく石塚元章。
本当に愛していたのは妻の姉
しかしマーシー山本教授によると、これは「天罰」。
ハイドンが本当に好きだったのは、実はアンナの姉だったというのです。
姉に振られてしまったハイドンが、その妹であるアンナと結婚したと聞いて「それはダメですよねー、近場で手を打つなんて」と、ハイドンの軽率な行動が許せない様子の渡辺美香アナ。
なんと、来週取り上げる予定のモーツァルトも、同じく姉に振られたあとに結婚した妹が悪妻だったというから驚きです。
ハイドンの妻もモーツァルトの妻も、姉を愛していたのに自分と結婚した夫を恨んでいたのです。
妻にだけ恵まれなかった作曲家
一方ハイドンの作曲生活は、結婚生活とは違い本当に幸せなものでした。
ハイドンはエステルハージ公というお金持ちに雇われて、彼のために作曲活動をしていました。
エステルハージ公が亡くなったあとハイドンは隠居生活に入りましたが、ロンドンに呼ばれ、そのロンドンでも大成功を収めます。
晩年に滞在したロンドンで書いた曲10曲のシンフォニーが、ハイドンの最も有名な作品とされています。
イギリスに渡っていなければ、ハイドンに今ほどの知名度はなかったということです。
さらにハイドンは、ベートーベンの先生でもあります。
ベートーベンの「師匠を超えよう」という想いが、さまざまな曲の発展に繋がったのです。
「じゃ、奥さんだけ恵まれなかった作曲家ですかね」とハイドンの人生について確認する渡辺に、「ということですね。共感します、私も」と笑いをとるマーシー山本教授でした。
(minto)
石塚元章 ニュースマン!!
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2020年10月24日07時31分~抜粋