報道のレッドカーペットを渡り歩いたジャーナリスト・石塚元章が、初めてラジオのパーソナリティを務める番組『石塚元章 ニュースマン!!』。
コソボ内戦やペルー人質事件などで世界を駆け回った石塚が、生活に密着した情報から世界情勢までゴージャスに届けるニュースショーです。
衆議院解散総選挙でかまびすしい昨今。当然、この番組でもしっかり伝えていますが、9/30はちょっとほっこりする総選挙の話題が紹介されました。
「ソ」と「総」をかけてます
番組のエンディング前に、名古屋市・東山動植物園の最新情報を届けているコーナーがあります。
今回は東山動植物園の広報・太田耕治さんと電話をつなぎ、キュートな動物好きにはたまらない情報を話してもらいました。
それは、今にわかに注目されている第1回「カワウソゥ選挙」の話です。
カワウソゥ選挙？
かわいそうなカワウソを選ぶってこと？
いえいえ、それではほっこりできません。
全国の動物園、水族館36園館で飼育されているコツメカワウソ84頭がエントリーし、インターネット投票で頂点を決める総選挙なんです。
イタチの仲間であるカワウソ。その中でもコツメカワウソは最も小さく、体長は40～60cmくらいです。
その四肢の爪が小さいということから、“小爪”カワウソと名付けられているのです。
「正直、パッと見はどれも同じ顔付きに見えるんですけれども、よーく見ると、目付きですとか口元、ヒゲの伸び方などが微妙に違うんです」と語る太田さん。
確かに人間界と同様、動物界でもビジュアルのポテンシャルが高い個体がいますからね。
同じ東山動植物園にいるイケメンゴリラ、シャバーニのように。
生きていくための知恵
このカワウソゥ選挙。東山動植物園からは、2頭のメスのココ＆ヒナタがエントリーしているそうです。
「えっ、コンビで出ていいの？」と思う人もいるでしょう。衆議院総選挙はもちろん、AKB48選抜総選挙でもそんなシステムはありません。まゆゆとさしこが組んで出るなんてあり得ません。
でもカワウソゥ選挙は大丈夫。グループ参加OKなんです。
夫婦ペアで参加もあれば、親子兄弟姉妹のファミリー参加の所もあります。
普段からとても仲良しで、よくじゃれ合っているというココとヒナタ。
ただ、エサの時間にはそれぞれの性格が垣間見られるのだとか。
「9歳のココはとても好奇心が旺盛で、動きもとても素早く、エサを軽やかに探し当てます。それに対して7歳のヒナタは、ココが陸上のエサを探し回っている隙に、そこから離れて水中のエサを探し回ったりするんですね。
これは、同じ場所を探していると、すばしっこいココにエサを取られてしまうので、おそらくヒナタなりに工夫してるんじゃないかなと思います」と太田さん。
年下・弱者のビハインドを知恵で切り抜けているのですね。
そんなヒナタを見てココが「うまく考えたわね。ンもう、コイツめ～。コイツメカワウソって呼んじゃおうかしらん♪」と思ったかどうかはわかりません。
“街頭演説”は動物園で
この「カワウソゥ選挙」のきっかけは、東京・サンシャイン水族館のカワウソ飼育スタッフが、「ウチのヤマト（コツメカワウソの名前）が一番かわいい」と言ったことから。
そこから「カワウソの生息数が減ってきていることや、環境破壊で生息地域が変化してきていることなどを知ってもらい、コツメカワウソをどんどん盛り上げていこう」という狙いで始まったのだそう。
さて、カワウソゥ選挙公式サイトの中間開票速報によれば「ココ&ヒナタは現在8位と健闘しています」と太田さんは言っていましたが、放送当時はそうでした。
しかし残念ながら10/2現在の最新情報では、ベスト10圏外となってしまっています。
投票は10月9日（月・祝）まで行われているということです。衆議院総選挙の公示前日ですね。
パソコン・スマホから「カワウソゥ選挙」で検索してみてください。
あなたの1票が、カワウソ界の頂点を決めます。もちろん、衆議院総選挙の投票権が無い満18歳未満でも参加できますよ。
ココ&ヒナタは、東山動植物園のアジアゾウ舎「ゾージアム」の入り口にいるそうです。
この機会に、街頭演説を見るような感じで、直接彼女たちの姿を見に行ってみてはいかがでしょうか。
（岡戸孝宏）
関連記事
