身近な疑問・質問・お悩みを解決する『北野誠のズバリ』（ＣＢＣラジオ）の「ズバリ法律相談室」のコーナー。
6月21日の放送では、リスナーAさんの「20年前に書いた離婚届は今も有効？」というお悩みを取り上げました。
浮気がバレた時に書かされた離婚届を妻が今も持っていると聞き、怯えながら生活しているというのです。
オリンピア法律事務所の原武之弁護士が、この質問に答えました。
ポイントは「離婚意思」の有無
20年ほど前に浮気がバレたというAさん。
妻に土下座をして「もし今後何かあったら提出する」という条件で離婚届を書き、許してもらいました。
「先日その話が出て、いまだにその離婚届を持っているとのこと。先生！私は心を入れ替えてこの20年生活してきました。
しかし嫁は『もし何かあったらその離婚届を出す』と言っていました。
20年も前に書いた離婚届は有効なんですか？こんなの脅迫、脅しにならないんですか？今もビクビクしながら生活しています」（Aさん）
北野「こんなの民法で1年ぐらいですよね？」
原弁護士「離婚届は有効期限がないので、いつでも使えます！」
とはいえ、離婚届を出す時は離婚の意思が必要。
離婚届を出す直前に書けば「意思がある」ことになりますが、20年前となると、あとで「離婚の意思はなかった」として争うことはできるというのです。
妻に土下座をして「もし今後何かあったら提出する」という条件で離婚届を書き、許してもらいました。
「先日その話が出て、いまだにその離婚届を持っているとのこと。先生！私は心を入れ替えてこの20年生活してきました。
しかし嫁は『もし何かあったらその離婚届を出す』と言っていました。
20年も前に書いた離婚届は有効なんですか？こんなの脅迫、脅しにならないんですか？今もビクビクしながら生活しています」（Aさん）
北野「こんなの民法で1年ぐらいですよね？」
原弁護士「離婚届は有効期限がないので、いつでも使えます！」
とはいえ、離婚届を出す時は離婚の意思が必要。
離婚届を出す直前に書けば「意思がある」ことになりますが、20年前となると、あとで「離婚の意思はなかった」として争うことはできるというのです。
浮気に時効はない
北野「『何かあったらこれ出したるぜ、コラ！』というのは、ほとんどモラハラなのでは？」
Aさんに寄り添い、なんとか食い下がろうとする北野。
原弁護士によると、何もないのに離婚をちらつかせるのは確かに「ハラスメント」や「経済的DV」「精神的DV」になるといいます。
しかし、今回は明らかにAさんに非があります。
北野「20年ですよ、20年！」
原弁護士「浮気に時効はないので」
北野「浮気に時効はないの!?」
ショックを隠し切れない北野。
北野「先生…いまラジオで口にしてはいけないことを言いましたね…」
声のトーンを落とし、その後爆発します。
北野「言うてええことと、悪いことがある、弁護士でも！今の一言でウチの男性リスナー、凍り付きましたよ！事故が何台か起きてますよ！」
原弁護士を非難する北野。
Aさんに寄り添い、なんとか食い下がろうとする北野。
原弁護士によると、何もないのに離婚をちらつかせるのは確かに「ハラスメント」や「経済的DV」「精神的DV」になるといいます。
しかし、今回は明らかにAさんに非があります。
北野「20年ですよ、20年！」
原弁護士「浮気に時効はないので」
北野「浮気に時効はないの!?」
ショックを隠し切れない北野。
北野「先生…いまラジオで口にしてはいけないことを言いましたね…」
声のトーンを落とし、その後爆発します。
北野「言うてええことと、悪いことがある、弁護士でも！今の一言でウチの男性リスナー、凍り付きましたよ！事故が何台か起きてますよ！」
原弁護士を非難する北野。
ポリープができた瞬間
通常、浮気の時効は3年です。
しかし「20年前の浮気がどうしても許せなくなって離婚します」という理由による「離婚慰謝料」については有効だというのです。
北野は「クワー！」と声にならない声をあげ、「ほ、ほ、法律おかしくないですかぁ」としどろもどろ。
原弁護士「相手の浮気に耐えてきたけど、20年頑張ったけど、やっぱりダメだったと言われると、時効は履行される時なので。時効の問題は発生しないんですよ」
北野「すーごいな…」
この日の胃カメラ検査で何も見つからなかった北野でしたが、「いまポリープができた、1個…」と、なんとも寂しげにつぶやきます。
しかし「20年前の浮気がどうしても許せなくなって離婚します」という理由による「離婚慰謝料」については有効だというのです。
北野は「クワー！」と声にならない声をあげ、「ほ、ほ、法律おかしくないですかぁ」としどろもどろ。
原弁護士「相手の浮気に耐えてきたけど、20年頑張ったけど、やっぱりダメだったと言われると、時効は履行される時なので。時効の問題は発生しないんですよ」
北野「すーごいな…」
この日の胃カメラ検査で何も見つからなかった北野でしたが、「いまポリープができた、1個…」と、なんとも寂しげにつぶやきます。
最悪の事態が起こったら？
北野「奥さんが離婚届を役所へ持っていったらどうなんですか？」
この最悪の事態に対し、原弁護士によると方法は2つあるといいます。
ひとつは、役所に「不受理届」を出しておくということ。これを出しておくと、離婚届は受理されません。
もうひとつは受理されてしまった場合。この場合は「離婚無効の確認の調停を申し立てる」必要があります。
北野「主導権は女性がずっと握ってるんですよね。先生もさっきの言葉を撤回した方がいいんじゃないですか？」
原弁護士「撤回はしたいんですけど、女性の味方もいると思うので」
裁判所が「10年20年頑張ったら、その影響も小さいのでは？」と判断する可能性はなきにしもあらず。しかし女性が「こどものために頑張ってきた」と言った場合、「やはり離婚理由は男性にある」とされてしまうというのです。
この最悪の事態に対し、原弁護士によると方法は2つあるといいます。
ひとつは、役所に「不受理届」を出しておくということ。これを出しておくと、離婚届は受理されません。
もうひとつは受理されてしまった場合。この場合は「離婚無効の確認の調停を申し立てる」必要があります。
北野「主導権は女性がずっと握ってるんですよね。先生もさっきの言葉を撤回した方がいいんじゃないですか？」
原弁護士「撤回はしたいんですけど、女性の味方もいると思うので」
裁判所が「10年20年頑張ったら、その影響も小さいのでは？」と判断する可能性はなきにしもあらず。しかし女性が「こどものために頑張ってきた」と言った場合、「やはり離婚理由は男性にある」とされてしまうというのです。
選択肢は「怯えて生きる」
北野「ああ…なるほど。じゃあこれは、怯えて生きるという選択肢で…」
ついにあきらめた北野。
原弁護士「これは10年後ぐらいに、『許します』って言ってもらっておくしかないですよね」
北野「それは書かんと思いますわ…」
20年前の離婚届をずっと持っているような人が、「許します。離婚届を破りますね」とは言わないだろうというのです。
原弁護士「でも取り戻す努力を頑張っていただきたいなと」
北野「20年、こんなにまじめにやってきたのに…だってそういう過ちは誰でもあるじゃないですかー！」
ひとしきり足掻いたものの、「今日は皆さんが肝に銘じるようなことを言っていただいて、ありがとうございます」と観念した様子の北野でした。
「浮気に時効はない」。この言葉を忘れないようにしましょう。
（minto）
ついにあきらめた北野。
原弁護士「これは10年後ぐらいに、『許します』って言ってもらっておくしかないですよね」
北野「それは書かんと思いますわ…」
20年前の離婚届をずっと持っているような人が、「許します。離婚届を破りますね」とは言わないだろうというのです。
原弁護士「でも取り戻す努力を頑張っていただきたいなと」
北野「20年、こんなにまじめにやってきたのに…だってそういう過ちは誰でもあるじゃないですかー！」
ひとしきり足掻いたものの、「今日は皆さんが肝に銘じるようなことを言っていただいて、ありがとうございます」と観念した様子の北野でした。
「浮気に時効はない」。この言葉を忘れないようにしましょう。
（minto）
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