北野誠のズバリ

女児の上履き窃盗事件!容疑者が盗んだ理由を阿曽山大噴火がリポート

CBCラジオ『北野誠のズバリ』の木曜日は裁判傍聴芸人の阿曽山大噴火が、傍聴した裁判や気になるニュースをリポートしています。

11月24日の放送では、東京簡裁で一昨日に傍聴したという、小学校で起きた窃盗事件に関する初公判を取り上げました。

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女児の上履きを盗んで逮捕

罪名は建造物侵入と窃盗で、逮捕当時のニュースでは、下記のように報じられました。

「今年7月東京の小学校に侵入し、8歳の女子児童の上履きを盗んだとして、職業不詳26歳男性のAを逮捕しました。

警視庁によりますと、Aは早朝に下駄箱から1足を盗んだ疑いがあり、校内の防犯カメラには、Aが児童の上履きを物色しながら臭いをかいでいる様子が写っていたそうです。

調べに対しAは容疑を認めているとのことです」

衝撃的な内容だったため、当時、話題となりました。

学校の防犯カメラで判明

公判では朝5時45分に学校へ侵入し、実際には上履き4足(4,000円相当)を盗んだことが明らかになりました。

A被告は罪を認めていて、検察官の冒頭陳述によると、Aは高校卒業後、バスの運転手として働いていましたが、逮捕により仕事を辞め、現在は別のアルバイトをしているとのこと。

Aは以前から小学生の女児に対して性的な興味を持っていて、犯行当日は午前5時過ぎ、小学校近くの駐車場に停めたあと、小学校に侵入。

下駄箱に書いている名前を確認し、女児の靴を選んで盗んだそうです。

数時間後、登校してきた女児が「私の上履きがない」と先生に伝え、防犯カメラを確認して事件が発覚したという流れです。

Aは取調べに対し、「女の子の甘酸っぱい臭いがする上履きが好きで、5年前にとあるアニメを観てから女児に対して性的な興味を持つようになった」と答えているそうです。

A被告は現在保釈されていて、病院で治療を受けており、父親も監督していくと法廷で約束しています。

病院で治療中

被告人質問ではまず、弁護人が犯行理由について尋ねましたが、Aは「仕事でストレスが溜まった結果、やってしまった」と回答。

さらにストレス以外の理由については、「もともと臭いをかぐのが好きで、自分でも病気じゃないかとは思ってた」とも答えました。

被害者との示談ですが、3件の方とは連絡がつかず、1件の方は示談は受け入れられないという状態。

病院からは「こどもに対する性的興味が強く、小児性愛と性嗜好障害」と診断され、現在は週1回、午前8時から夜7時まで通っているとのことです。

そこでは他に性的な悩みを持っている人が集まり、他の人の話を聞いたり、自分の話をするといったグループワークが続けられているそうです。

弁護人の「また同じことをやりたくなったらどうしますか?」という質問に対しては、「小学校が見えたら視線を逸らして、目に入らないようにします」と語り、再犯しないように努めているようです。

検察からの謎の質問

次は検察官からの質問ですが、「どんな臭いがしたのか?」という、意図がよくわからない質問が飛び出しました。

Aは困った様子でしたが、「甘酸っぱかったと思います」と回答。

このあとも意図が不明な質問が続きます。

検察官「盗む前からそういう臭いだとわかってたの?」と質問。

A「かがないとわかりません」

検察官「何目的で上履きを盗んだんですか?」

A「臭い目的です」

検察官「じゃあ、そういう臭いだとわかってたんじゃないの?」

今回の事件が初めてなのかどうかを確かめたかったのでしょうか?

被告からポロッと発言が

さらに検察官がこの小学校を狙った動機を尋ねたところ、A被告は「会社の近くにあり、出勤前に寄り道という感じで狙いました」と回答。

すると検察官は、「当時勤めていた会社から、小学校の先にある駐車場に車を停めてましたが、これはどういうことなんですか?」と質問。

A被告は料金の安いコインパーキングを探していたと答えましたが、なぜ会社の近くではなく、小学校の近くに停めたのか疑問を持ったのか、この小学校を選んだ理由に納得がいかなかったのでしょうか?

そして、「今まで盗みを何回やりましたか?」という質問に対しては、Aは「上履きは初めてです」と回答。

上履き「は」ということは、もしや他の盗みがあったのでしょうか?

もしかして、検察官はこのことを引き出したかったがために、意図が不明な質問を投げ続けていたのでしょうか?

妙な余韻を残したまま

それならば、いよいよ別の事件の話になるのかと思いきや、検察官は「それはいいとして、最後の質問です」と言い、なぜかスルー。

最後は「『臭いをかぐのが自分でも病気かと思っていた』と答えてましたが、なんでそう思ったんですか?」と質問したところ、A被告は恥ずかしかったからか、「それはちょっと控えさせていただきます」と回答し、質疑応答はそこで終わってしまいました。

最後に裁判官は「通勤の途中で小学校に侵入したとのことですが、この時の仕事は何ですか?」と質問し、A被告は「バスの運転手をやってました」と回答。

ここから、裁判官とも謎のやりとりが続きます。

裁判官「それで(犯行時間が不自然と思われない)早かったわけね。出社前に上履きを盗んだということは、職場に持って行ったの?」

A被告「そのとおりです」

裁判官「えっ、どんな状態で?」

A被告「自分の車の中に置いてました」

裁判官「あっ、そういうことか!」

そして最後に裁判官が「あなたの証拠を見ると、前の日にも盗みをやっていたと書いてますけど」と尋ねると、A被告は「はい、そうです」と答えた後、裁判官が「質問終わります」と言って終わり、検察からは懲役1年6か月を求刑されました。

結局、余罪は追求されないままという、よくわからないことになりましたが、小児性愛から重大な被害に発展しかねません。

阿曽山大噴火は最後に「Aが治療するというのを信じるしかない」とまとめました。
(岡本)
 
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2022年11月24日15時18分~抜粋

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