北野誠のズバリ

クレジットカードの不正利用額が8年間で3倍に!その手口と対処法は?

『北野誠のズバリ』、保険・税金・貯蓄・節約などお金にまつわる悩みや疑問を解決する「ズバリマネー相談室」のコーナー。
7月11日の放送には、友人がクレジットカードの不正請求被害にあったというリスナーAさんから、「クレジットカードの不正利用への対処法を教えて」というおたよりが寄せられました。

小宇佐・針田(こうさ・はりた)FP事務所のファイナンシャルプランナー・徳山誠也さんが解説しました。

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不正利用総額は8年前の3倍!

クレジットカードの不正請求被害にあってしまったAさんの友人。すぐ気づいてカード会社に連絡したため、不正請求と認められれば返金されるそうです。

自身もネットやスーパーの買い物の際にクレジットカードで支払うことが多いというAさん。金額によっては不正請求されても気づかないのではと恐怖を感じているといいます。

「60代の両親も普通にカード払いを利用しているので、この機会に対処方法を知っておき、家族に周知しようと思います。有効な対処方法を教えていただけないでしょうか」(Aさん)

実際、クレジットカードの不正請求はどんどん増えています。

一般社団法人日本クレジット協会の調査によると、2021年の不正利用総額は約330億円。2020年は253億円なので、この1年間だけでも30%増です。

8年前の2014年は114億円。ここからは約3倍に増えています。

「フィッシング」と「スキミング」

不正利用の内訳は、カード番号の盗用が圧倒的に多く94.4%。

知らないうちにパソコンに専用ソフトをインストールされて、カード情報を盗まれる「スパイウェア」や、ネットショップ自体がサーバー攻撃を受けて、個人情報が盗まれるケースなど、その手口は数多くあります。

中でも最近特に巧妙化しているのは、「フィッシング」と「スキミング」です。

「フィッシング」は、実在する会社を装ったメールから偽のウェブサイトに誘導して、カード情報などの個人情報を搾取する手口。

対策としては、その会社にアクセスする場合に「メールにあるURLをクリックしない」ということ。自分で検索して、本物のページから入ることが大切です。

また金融機関やカード会社からの重要なお知らせは、メールではなく郵送される場合がほとんどです。

暗証番号も隠しカメラで盗まれる

「スキミングが結構やっかい」と徳山さん。スキミングとは、「スキマー」という情報読み取り装置を使って、カード情報を盗む手口のことです。

これはクレジットカードだけでなくキャッシュカードにも有効な手段なので、より注意が必要です。

スキミングの特徴は、カード番号だけではなく暗証番号も同時に盗まれてしまうということ。スキマーでカード情報を読み取ると同時に、暗証番号を入力しているところを隠しカメラで録画するという、ある意味原始的な方法です。

カメラは針で開けたようなほんの小さい穴なので、気づくことができません。

最近増えているのは、遠隔で情報を読み取る「無線式」のスキマー。回収する必要がないため、仕掛けた人間が捕まるリスクも少なくなります。

旅行者が多いところは危ない

スキミングの対策は、店舗では目の前でカードを通してもらうこと、そして複数回の読み取りをしていないかチェックをすること。

暗証番号を入力する際は、絶対に人に見られないことが大切です。防犯カメラの性能も良くなっているため、カメラから見られないようにも気を付ける必要があります。

暗証番号を盗まれた場合の不正請求は自己責任になる場合があるため、特に注意する必要があるのです。

スキマーは、ATMのほか、セルフのガソリンスタンドなどの人目に付きづらい場所で発見されています。つまり店員やガードマン、利用者が常にいるところを使用すると、比較的被害に合いにくいといえます。

また旅行者が多いところは、国内外で被害が多くなる傾向があります。「1回しか使わないような場所は、危ないと思っておいた方がいい」と徳山さん。

メキシコでガソリン入れた?

ICチップが付いているカードは情報が暗号化されているので、万が一読み取られたとしてもその情報は使えません。そのため、こういった詐欺に非常に有効です。

暗証番号を定期的に変更することも、シンプルながら効果的な方法といえます。

北野誠の友人も不正請求被害にあい、メキシコからガソリンを入れられた形跡があったものの、この時はカード会社から「メキシコに行ってないですよね?」と連絡が来て判明したそうです。

「海外でクレジットカードを使う場合は、サインは1回しかしないのが鉄則」と徳山さん。
いずれにしても、ICチップ付きのカードに変更することが先決のようです。
(minto)
 
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2022年07月11日14時13分~抜粋

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