北野誠のズバリ

健康で気になることは吉田たかよしに聞け!特集。

12月10日放送の『北野誠のズバリ』のテーマは、「吉田たかよしに聞け!」です。

レギュラーコーナー「よろず相談室」でおなじみの心療内科本郷赤門前クリニック院長で医学博士の吉田たかよし先生をゲストに迎え、リスナーから病気にまつわる質問を募り、先生にぶつける北野誠。アシスタントの片山淳子も健康には興味津々です。

[この番組の画像一覧を見る]

ヘンだと思ったら病院へ

北野「心配症だから何かあったら絶対すぐ病院に行きます。が、まったく行かない方いますね」

吉田「慣れって怖いです。命にかかわる大きな病気は亡くなる時に初めて起こるわけです。
それまでの段階で慣れてしまうと後悔したときにはもう墓場に入ってるわけです。悪い意味で慣れないように、とお伝えしたいです」

北野「不安なのに行かない方は原因を取り除かないと毎日不安でないのかな?」

片山「怖いこと言われたらどうしようと、そっちの方で不安になりますね」

吉田「あと、空振りしたらもったいないという方もいます。しかし、いま日本の医療制度は基本的には3割負担です。

病気かもしれないというと、その周辺のことまで検査ができます。だからちょっと危ないなと思って診察を受けるというのは、お金の面でものすごく得をしています。本来10割負担の検査を基本3割でしてもらえるから、お得です」

不安なことがあったら病院に行くというのが基本です。
 

ダイエット

【質問】私は、前日食べ過ぎて体重が増えてしまった時など、16時間のプチ断食をします。1週間か2週間に一度の割合です。
最近、姉から「その行為は女性によくない」と言われました。「身体が冷えてしまう、ホルモンバランスが乱れる」という理由ですが、私は内臓を休ませるのによいと思っていました。

吉田「プチ断食については賛否両論あります。いいという論文も悪いという論文も両方出ています。いい点、悪い点それぞれ論点が違います。

食べ過ぎをした場合、そのカロリーは一時的に内臓に貯められます。内臓脂肪になっています。その段階でプチダイエットをして、内臓から出しておくというのは極めて合理的で、私はこの部分はいいと思います。

ただもちろん食べ過ぎもしない、プチダイエットもしないという方がベターなので、ここは議論が分かれます」

北野「僕は食べすぎとかして次の日お腹がいっぱいと思ったら、朝は食べますけど、昼間抜いたり、夜は軽めにしとくとかすると、体重がまたもとに戻ってます」

吉田「それが一番いいです。肥満が健康によくないことは常識ですが、皮下脂肪はむしろあった方がいいくらいです。

ところが、人体にとって皮下脂肪にエネルギーを貯め込むことはすごく難しいことです。中高年になるとそれができない、特に男性はできなくて、内臓脂肪になってしまう。

さらにそれが身体の細胞の中に放ったらかしになる。そのひとつが脂肪肝です。心臓とかにも貯まります。そういうのを防ぐには食べ過ぎたら、即その場でそのカロリーを消費するのがいいです」

北野「ご飯食べたあとウォーキングしておいた方がいい、というのはそこですね」
 

冷え性の方は注意

北野「女性の冷え性とかホルモンバランスはどうですか?」

吉田「プチ断食とかしてカロリーが低い状態を作ってしまうと、冷え性は悪化します。血液の循環、特に抹消の血液の循環を落とすことによって、身体の熱を守ろうとしてしまいますので。
特に冷え性の方はコンスタントに栄養を摂り続けるということはすごく大事です」

北野「だから一回の量を減らして食べることがいいですね」

吉田「そうです、こまめに、3食といわず4食5食。人間だからたまには食べ過ぎてしまうことはあります。
その場合はプチ断食ではなくて、そこで運動する。冷え性の予防にもなります」

北野「僕は毎日体重を測って、朝『今日は重い。昨日食べ過ぎたな』と思ったら、今日の総カロリーを減らそうとする。みんなよく急に太ったとか言いますが、絶対急に太らない」
 

人間ドック

【質問】毎年人間ドックを受診していますが、普段は酒飲みなのに受診一カ月前から節制している人がいます。
人間ドックの前は普段通りの生活の方がいいのか、ある程度節制した方がいいのでしょうか。

吉田「普段通りにしていただくのがいい。これは当然です。
人間ドックは、自分が人体に抱えている問題点をいかに浮き彫りにするかというためにやっているので、そこだけ取り繕うのはまったく意味ないです」
 

便秘

【質問】30代半ば男性です。便秘がなかなか治りません。ひどい時には5日ほど出ません。
特にこの寒い時期、トイレに座っていても寒さでお尻の穴が縮こまり出る気配がありません。無理にでも出した方がいいでしょうか。

吉田「ひとつ可能性があるのは、寒いと下半身の自律神経がうまく作動しません。
肛門に内肛門括約筋というものがあり、これは自律神経で、寒いときゅっと縮む可能性があります。
真っ先にやることはヒーターなどおいてトイレを温めること。

それでも改善しない場合は、可能性として高いのは精神的症状、ストレスによって自律神経がうまく機能しないことがあります。
この方も一度医療機関で診察を受けていただきたい。

特に男性で5日もでないというのはなかなかないです。この方、過敏性腸症候群の可能性は高いのでぜひ診察を」
 

睡眠時無呼吸症候群?

【質問】ここ半年ほど、昼から夜にかけてガクンと眠くなることがあります。寝ようとしても意外と寝付けないです。

仕事中まったく頭が動かなくなり、仕事の手を止めることがあります。車の運転中や歩いている時にも意識を刈り取られるような眠気が襲ってくることがあり、安全な場所に移動します。

170cm、体重80kgでメタボです。特段の持病はないです。目覚めは特別悪くなく、睡眠は6時間くらいです。かかりつけの医師は血糖値の変動も疑っていますが今のところ様子見です。
妻は睡眠時無呼吸症候群を疑っています。

吉田「誰がどう考えても、一番可能性が高いのは睡眠時無呼吸症候群でしょうね。

その中でも特に心配なのは、普通の眠気でなくて『マイクロスリープ』といいますが、瞬間的にガクンと眠くなることが起こっていることです。
じわじわっとでなくて、瞬間的に睡眠状態に落ちる。その時に大きな事故を起こす。特に運転している時。

本当はちゃんと病院にいっていただきたいですが、その前にできることがあります」
 
吉田先生が薦めるのは、睡眠中にいびきを録音できる無料アプリ。

吉田「今晩やっていただきたいです。そうしたら激しいいびきとともに、途中でそれが切れているような部分がでてくると思います。
『ぐーぐーぐっうううぷっ』というような感じで、素人の方が聞いてもこれは異常とわかります。

その後が大事です。本人にとっては首を絞められているようになるので、その後睡眠が浅くなって、『はははぁ』となる。目を覚さないので気が付いていない方が多いです。

いいアプリ、悪いアプリありますので、3つくらい試してみてください。

健康を守ることが医療費の削減にもつながります。世のため人のためにもなりますので、みなさん健康対策していただきたいです」

ダイエット、便秘、異常な眠気、身近なところにも病気の芽が潜んでいることがあります。自分の身体がヘンだなと思ったら早めに病院で診てもらいましょう。
(みず)
 
北野誠のズバリ
この記事をで聴く

2021年12月10日13時02分~抜粋

関連記事

あなたにオススメ

番組最新情報