北野誠のズバリ

組長気分を味わえる? 「任侠カフェ」でVシネマの世界を堪能!

『北野誠のズバリサタデー』、お笑い芸人の工作太朗が気になる場所や人に取材を行う「工作員潜入レポート」のコーナー。

5月29日の放送では、今月オープンしたばかりのコンセプトカフェ「任侠カフェ」を取り上げました。

クラウドファンディングで資金を集めてオープンした、ドラマに出てくる“恐い事務所”のようなカフェ。一体どんな目的で作られたカフェなのでしょうか。

[この番組の画像一覧を見る]

「更生」の代紋

リスナーから「中川区にオープンした任侠カフェに行ってみてください」とリクエストされた工作。

訪ねてみると、そこは住宅街。隠れ家カフェのような雰囲気ですが、看板には「更生」と大きく描かれた代紋が。

工作は「これは経験者の方が更生のためにやってるのかな?」と不安に思いつつ、入口がある2階へ向かいます。

受付カウンターは、アクリル板を隔てた小部屋。よく見るとアクリル板には穴が開いていて、まるで面会部屋のような雰囲気です。

「ご苦労さんです!」と出迎えてくれたのは、20代前半くらいのさわやかなイケメン男子。

なかなかの迫力に工作が戸惑っていると、「ご来店初めてですか?」と物腰柔らかな雰囲気で接客してくれました。
 

「組長席」は8,930円!

受付の面会部屋から、左右に1部屋ずつ。

左側の普通の部屋は、飲食代のみの普通のカフェ。

右側の部屋は、内装にこだわった事務所仕様。飲食代プラス、ショバ代(入室料)として、893円がかかるシステムです。

「せっかくなので」とショバ代のかかる部屋を選んだ工作、続いて席の選択です。

通常席、若頭席、組長席。のさらなる選択肢が与えられます。

通常席はショバ代のみ。若頭席はショバ代プラス893円がかかります。組長席はショバ代込みで8,930円といきなり10倍!

さすが組長は格が違います。
 

ただの水道水!「鉄管ビール」

組長の料金に気が引けた工作は、若頭席をチョイス。

扉を開けると、スタッフがドスの利いた声で「失礼します」と挨拶をしてくれました。

部屋の中には神棚や大理石テーブルがあり、完全にVシネマの世界。黒い椅子が並び、壁には「任侠道」の文字が描かれています。

立派な組長席の隣の若頭席に着席した工作は、早速メニューをチェック。しかし、紅茶、コーヒー、オレンジジュース、トーストと、メニューは意外にもいたって普通でした。

おすすめを尋ねる工作に、スタッフは「鉄管ビールとマザーハウスのマリアコーヒーです!」と即答。

「鉄管ビール」は、刑務所で囚人がビールだと思って飲む、ただの水道水。

「マザーハウスのマリアコーヒー」は、その売上げが実際の受刑者の更生や社会復帰支援に役立てられるというものでした。
 

お店が用意したエキストラ?

「ドリンクとスイーツのセット」(893円)も気になりつつも、工作は勧められるまま鉄管ビール(700円)とマザーハウスのマリアコーヒー(500円)を注文。

ドリンクを待つ間にふと隣の席を見ると、そこには180センチ後半はあろうかという大柄なコワモテの男性が。上下ジャージ姿で“いかにも”といった雰囲気です。

「お店が用意したエキストラかな?」と見つめる工作の視線を感じた男性が、「若頭席どうですか?」と、優しい声で話しかけてきました。

「フカフカでかなりいいですよ。お兄さん、お店の方ですか?」と工作が尋ねると、「ワハハハハ!」と豪快に笑うお兄さん。

「そう見えますかね。僕、普通にお客さんですよ。おもしろそうな場所があるって聞いたんで来たんですよ」

なんと、気さくな一般の方だったのです。
 

「本物といえば本物かな」

「あまりにも本当の格好だったんで、ビックリしました。もしかして現役の方ですか?」と冗談を飛ばした工作に、お兄さんは「んーまぁ、本物といえば本物かな」と、まさかの一言。

一転、まずい雰囲気が漂います。

「この写真見て」とお兄さんが差し出したのは、スーツ姿のいかつい男性がズラリと4~5人並んだ写真。完全に恐い事務所の人たちです。

お兄さんは自分の隣にいる人を指さして、「この人知らない?」と工作に尋ねます。

そこにいたのは、Vシネマ界の大御所・小沢兄弟(小沢仁志さんと小沢和義さん)。

お兄さんのいう「本物」とは、そういう意味の「本物」だったというわけです。
 

本物は絶対使わない更生・手錠・腰縄

「ドリンクとスイーツのセット」と頼んでいた男性は、スイーツの粉砂糖を直線にそろえて、「すいませーん、ストローありませんか?」とスタッフを呼びます。

この話に、「アメリカ映画や! 鼻で吸う。コカインの感じや!」と、テンションが上がる北野誠。

去り際、工作が「お店の人は、もともと恐い事務所の人ですか?」と尋ねると、スタッフは「誰一人そんな人はいないです」と断言。

代紋の「更生」の文字は、スタッフの更生施設だからというわけではありません。

「代紋が本当の組事務所に似ていると、クレームが来るかもしれない。だから、絶対に使わないであろう『更生』の文字を真ん中に置いている。模様も、『手錠』と『腰縄』という、絶対使わないものを採用している」と教えてくれました。
 

「昔ながらの世界を形にしたい」

この任侠カフェの考案者は、Vチューバーの懲役太郎さん。

「最近あまり見なくなったけど、こういう文化が昔あった。今は知らない人が多いから、昔ながらの世界をエンターテインメントとして形にしたい」という思いで、クラウドファンディングで資金を集めたということです。

もちろん反社勢力とは全く無縁。

「それっぽいお客さんがいるのはおもしろいな」と話す北野に、「キメてくるらしいです。格好を」と工作。

実際、組長席に座ったおとなしそうな男性は、スリーピースのストライプのスーツに、サングラスといういで立ちだったんだそう。

Vシネマのような非日常の世界観を味わえる、「任侠カフェ」の話題でした。
(minto)
 
北野誠のズバリ
この記事をで聴く

2021年05月29日11時08分~抜粋

関連記事

あなたにオススメ

番組最新情報