北野誠のズバリ

結婚後に夫のカツラが判明!離婚できる?

結婚後に夫がカツラだとわかってしまった。まさかの展開ですが、あなたならどうしますか?

12月23日放送の『北野誠のズバリ』、法律に関する疑問・質問・お悩みを解決する「ズバリ法律相談室」のコーナーには、「友人の夫がカツラだった」というAさんからおたよりが寄せられました。

「本気で離婚を考えている」というAさんの友人。
果たして「夫のカツラ」は離婚理由になるのでしょうか。

オリンピア法律事務所の原武之弁護士がアドバイスを送ります。

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髪が生えていない!ショック!

Aさんからのおたよりを北野誠が読み上げます。

「仲のいい友達から、本気の相談を受けています。というのも彼女の旦那さんがカツラだったんです。髪の毛が生えていなかったことにショックを受け、本気で離婚したいと悩んでいるみたいなんです。そんな理由で離婚することはできるのでしょうか?」(Aさん)

「最近のカツラはわからない、付けたまま普通に洗えるカツラもある」と、妻がカツラに気づかなかったのも納得と北野。

「カツラで離婚できるっていうことはないですよね?」と尋ねる北野に、「やっぱりカツラだけで離婚理由っていうのは言えないと思いますね」と原弁護士。

それでは今回のケースで、どうにか離婚にたどり着く方法はないのでしょうか。

裁判所が「婚姻を継続しがたい事由がある」と認めるまでの事情がないかぎり、離婚はできません。

つまり「カツラのせいで諍い(いさかい)が絶えない」「カツラのせいでケンカになる」などの具体的な事情がないと、裁判所に「カツラでも結婚は続けられますよね」と答えを出されてしまうのです。
 

「妻を騙した」は離婚理由になる?

「黙ってても別にいいやんと思うんですけどね」と不服そうな北野。

原弁護士も「聞かれて積極的に隠すのと、ただ黙っていたのではだいぶ違う。わざわざ自分の恥ずかしいところを全部話さなければいけないのも変」と同調します。

とはいえ、カツラを黙っていたということは、ある意味「奥さんを騙していた」ということにもなります。

このことが離婚理由になるということはあるのでしょうか?

原弁護士の見解は「騙していただけだと本当に難しい」というもの。

例えば、夫が年収を偽っていたとなると生活に直結する大きな問題といえますが、今回は「カツラ」。

「夫がカツラであることが今の生活にどういった影響があるのか」ということが焦点となるため、なかなか離婚理由にはなりにくいというのです。
 

女性の圧化粧も同じ?

「例えば女性の厚化粧ですよね。すっぴんが全く違う」と、新たな問題を提起する北野に「いるー!」と原弁護士。

アプリで簡単に顔を変えられる時代。

「マッチングアプリなんかでも、女性はほとんどいじってますよね。免許証の写真を誰もあげてないですよね」という北野に、「免許証は特にひどいですからね」と大橋麻美子。

大橋「でも昔から、お見合い写真も加工してますよね!」
北野「確かに。近所のお見合いおばちゃんが持ってきた写真は、成人式の写真だとかありますよね」

「そういうのは入口ですから。結婚したらさすがに顔わかってるでしょっていうことですよね」と否定する原弁護士に、「いや、知らんかったやん」と小声になる北野。
 

「髪のない人とは結婚しませんよ」

大橋「結婚するまでお化粧落とさない人もいるかも」
北野「まゆげないしー。目、一重やし。そういうのどうなんですか?」

この場合、法的には「錯誤」と原弁護士。

「『こんな顔のはずじゃなかった』となると、言っておかなければいけない。『自分は綺麗な人としか結婚しないんだから、もしブサイクだったら離婚するぞ』とあらかじめ言っておかなければならない」というのです。

つまり今回のケースも「髪のない人とは結婚しませんよ」と言っていたとすれば、結婚における「動機の錯誤」にあたります。

しかし「そんなことを言う人が世の中にいるのか」と原弁護士。

やはりカツラや圧化粧というだけでは、離婚理由としては難しいと結論が出ました。
(minto)
 
北野誠のズバリ
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2020年12月23日14時12分~抜粋

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