北野誠のズバリ

入院待ち8,000人!大人気の「ぬいぐるみ病院」ってどんなところ?

『北野誠のズバリサタデー』、お笑い芸人の工作太朗が気になる場所や人に取材を行う「工作員潜入レポート」のコーナー。

10月3日の放送ではリスナーからの情報を元に、ぬいぐるみを治療する専門の病院「ぬいぐるみ病院」を取り上げました。

現在、入院待ちが8,000人!という大人気の病院。

その人気の裏には、代表の愛情あふれる心遣いがありました。

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汚れてペタンコになったぬいぐるみ

娘さんと2人暮らしだったリスナーAさんは、娘さんが1人暮らしのため家を出てしまい寂しい思いをしていました。

Aさんが物置を片付けていた時、娘さんが幼い頃、肌身離さずにいたぬいぐるみを発見!
「かわいい!懐かしい!」と思ったAさんは、写真を撮って早速娘さんに送ります。

娘さんは喜んでくれたのですが、Aさんも娘さんも、その大切にしていたぬいぐるみの汚れ
具合とペタンコ具合が、なんだかかわいそうに思えてしまいました。

ふと「そういえば、『ぬいぐるみ病院』が一時期Twitterでバズってたな」と思い出したAさんは、早速その病院へぬいぐるみを“入院”させ、“治療”をしてもらうことにしたのです。

その名も「ぬいぐるみ健康法人もふもふ会 フモフモランドぬいぐるみ病院」。

退院時は「お箱バス」という、バスが描かれた専用の段ボールで。

入院中には、ナースのぬいぐるみが看病している様子の写真が送られてくるなど、徹底してその世界観が守られているといいます。
 

「外来・入院・治療・手術」

「親子で涙が出るほど喜んだ」というAさんのおたよりを読んだ工作は、まず病院のHPをのぞいてみることにしました。

ぬいぐるみたちのかわいらしい写真がたくさん出てくるものの、そこに書かれている言葉は「外来・入院・治療・手術」など、まさに病院そのもの。

北野誠と井上トシユキは「これ、でも完璧やろ!」「病院のHPじゃん!」と驚きを隠せません。

「院内の案内」を見ると、「内科・外科・整形外科・眼科」さらには「ICU(集中治療室)」まであります。

外科は、綿の入れ替え手術や皮膚の移植手術、植毛など。

ICUは高度医療のための施設で、重度のけがの手術や、全身皮膚移植手術、欠損部分造詣手術などに対応する病棟であるようです。

退院時には「薬剤部」から“化膿止めのお薬”として、箱バスの中にキャンディーも一緒に入れてくれるこだわりよう。

「これは預けようかと思うな」と、北野も感心しきりです。

院長は「盛富小路けろーにょ」氏

「どういう方が運営しているのかな?」と気になった工作、HPにある「院長からのごあいさつ」を見つけます。

ところが、院長は「盛富小路(モフのこうじ)けろーにょ」という名の、カエルのぬいぐるみでした。

電話番号を見つけたので問い合わせてみたところ、「ぬいぐるみ病院です」という、おっとりしていて可愛らしい声の女性が応対してくれました。

この方は、代表取締役の堀口 こみちさん。

堀口さんによると、「今、たくさんの患者さんをお待たせしている状態」なんだとか。

ぬいぐるみ病院の人気は嬉しいものの、堀口さんは「お待たせして申し訳ない」という気持ちの方が強いといいます。

それもそのはず。今現在、入院希望の患者さんは、なんと8,000人!

つい先日、10,000人目の患者さんの治療を終えたところだといいます。
 

「皆さんの愛情に応えたい」

元々は、ぬいぐるみ販売の会社を経営していた堀口さん。
ぬいぐるみ病院は、ぬいぐるみの修繕を行うために5年前に立ち上げたものでした。

当初、問い合わせは月に10件ほど。治療は、すべて堀口さんがひとりで担当していました。

しかし、ある日取材を受けたネットの記事がバズリ、翌日HPのサーバーがダウン。
月に10件だった入院依頼が、月に1,000件寄せられるようになったのです。

堀口さんはスタッフをどんどん増員し、質を下げることなく「皆さんの愛情に応えたい」という思いで、日々治療に取り組んでいるといいます。

「世界観が徹底しているし、戦略的ですね」と尋ねた工作に、堀口さんは「戦略的はちょっと違いますね。利益じゃないんです」と堀口さん。

堀口さんが一番大切にしているのは、「ご家族の、ぬいぐるみに対する愛情に応えてあげること」です。
 

一番難しいのは「人の心の傷」

あまりの反響に一度受付をストップした際には「どこに行けばいいんだ!」という声があがり、堀口さんを出待ちして「なんとかしてください!ここしか来るところがないんです!」と懇願する人もいたんだとか。

幼少期にやはりぬいぐるみを大切にしていた堀口さんでしたが、掃除の時にうっかりそのぬいぐるみを捨ててしまったという悲しい経験があります。

「こんな想いを誰にもしてほしくない」という堀口さんは、基本的にどんな状態のぬいぐるみでも受け入れています。

本革のものや、表皮がメッシュ状に擦り切れて、綿が出ている状態のものを手術したことも。
頭がなくなって胴体だけになってしまったものを、昔の写真から復元したこともあるといいます。

「ぬいぐるみの傷は、どうにかすれば直せます。でも一番難しいのは、人の心の傷なんですよ」と語る堀口さんの、ブレないホスピタリティーにいたく感激した工作でした。
(minto)
 
北野誠のズバリ
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2020年10月03日11時08分~抜粋

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