『北野誠のズバリ』、健康の悩み、夫婦の悩みなどを解決する「中高年よろず相談室」のコーナー。
8月28日の放送では「歳のせいか胃もたれをすることが多くなった」というAさん（48歳男性）のお悩みを取り上げました。
「上司から『機能性ディスペプシア』ではないか？」と指摘されて心配だというAさんに、心療内科本郷赤門前クリニック院長で医学博士の吉田たかよし先生がアドバイスを送ります。
胃の「機能」に問題
「どうも歳のせいか、胃が持たれることが多くなりました。仕事も忙しく、タバコも吸うし
お酒も飲むし、ストレスも多い。『そんなことあるわなー』と思っていました。
先日会社で話をしていると、上司から『それもしかして、"機能性ディスペプシア"じゃないの？』と言われました。
この舌をかむような言葉、確かに最近ちょくちょく聞きますが、どういった病気なのでしょうか？改善の余地はあるのでしょうか？ぜひ教えてください」（Aさん）
「機能性ディスペプシア」とは、胃痛、胃もたれなど、胃に不快な症状があるのに、胃がんや胃潰瘍のように胃に構造増の問題がない場合の病名です。
「構造」ではなくて「胃の機能」に問題があるという意味で、病名に「機能性」という言葉が使われています。
お酒も飲むし、ストレスも多い。『そんなことあるわなー』と思っていました。
先日会社で話をしていると、上司から『それもしかして、"機能性ディスペプシア"じゃないの？』と言われました。
この舌をかむような言葉、確かに最近ちょくちょく聞きますが、どういった病気なのでしょうか？改善の余地はあるのでしょうか？ぜひ教えてください」（Aさん）
「機能性ディスペプシア」とは、胃痛、胃もたれなど、胃に不快な症状があるのに、胃がんや胃潰瘍のように胃に構造増の問題がない場合の病名です。
「構造」ではなくて「胃の機能」に問題があるという意味で、病名に「機能性」という言葉が使われています。
医者がかっこいい病名にしたかった？
ディスペプシアは「消化不良」という意味の古代ギリシア語から来ているラテン語。
吉田先生によると、「知人のアメリカ人の医者でも舌を噛みそうになる」と言っていたんだとか。
医師は機能性ディスペプシア（functional dyspepsia）の頭文字をとって「FD」と呼びますが、「本来ね、『消化不良病』でいいんですよ」と吉田先生。
とはいえ、胃がんも胃潰瘍も消化ができなければ「消化不良」に変わりはないので、それと区別するためにラテン語を使っていると言われているといいます。
それでも、吉田先生は「私ぶっちゃけね、医者がかっこいい病名にしたかったんじゃないかっていうのも大きいと思う」と睨んでいるんだとか。
吉田先生によると、「知人のアメリカ人の医者でも舌を噛みそうになる」と言っていたんだとか。
医師は機能性ディスペプシア（functional dyspepsia）の頭文字をとって「FD」と呼びますが、「本来ね、『消化不良病』でいいんですよ」と吉田先生。
とはいえ、胃がんも胃潰瘍も消化ができなければ「消化不良」に変わりはないので、それと区別するためにラテン語を使っていると言われているといいます。
それでも、吉田先生は「私ぶっちゃけね、医者がかっこいい病名にしたかったんじゃないかっていうのも大きいと思う」と睨んでいるんだとか。
虐待経験のトラウマも
消化不良には、胃が膨らまず、食べ物が少し入ってきただけで胃がいっぱいになって、もたれてしまうという症状と、胃の壁が動かず、消化したものを十二指腸の方に送れないために食べ物が渋滞してしまい、不快な感じがするという症状があります。
消化不良には、メンタル面の影響がとても大きいと吉田先生。
誰でも、不安や緊張があると胃は動かなくなるものですが、健康な人であれば緊張から開放された途端に胃が動き出します。
しかしストレスを抱えている人は、四六時中胃の動きが悪くなってしまうのです。
さらに、こどもの頃に虐待をされた経験があると、それがトラウマとなって大人になっても胃が動かなくなってしまうことも結構多いんだそう。
消化不良には、メンタル面の影響がとても大きいと吉田先生。
誰でも、不安や緊張があると胃は動かなくなるものですが、健康な人であれば緊張から開放された途端に胃が動き出します。
しかしストレスを抱えている人は、四六時中胃の動きが悪くなってしまうのです。
さらに、こどもの頃に虐待をされた経験があると、それがトラウマとなって大人になっても胃が動かなくなってしまうことも結構多いんだそう。
大切なのは「食事の時間を守ること」
それでは、機能性ディスペプシアはどのように治療を行うのでしょうか？
胃にピロリ菌が住みついていることが多いため、まずはピロリ菌を除菌し、それから胃の動きをよくする薬や胃酸の分泌を抑える薬を服用します。
しかし、特に大事なのは「食生活を変えること」。
食生活が乱れていてると、せっかく薬で治しても再発してしまうことが多いんだとか。
「規則正しい時間を守るのがすごく大事」と吉田先生。
脳の視床下部という部分が時間を記憶しているため、食事の時間になると胃が自動的に動き出すようになっています。
仕事のために夕食を遅い時間にとる人が増えていますが、これが視床下部の体内時計を狂わせ、胃の悪化を促進してしまうのです。
吉田先生によると、「残業の場合は、コンビニのおむすびでも何でもいいので、夕食の時間に少しでも食事を胃に入れておくことが大事」なんだそう。
胃にピロリ菌が住みついていることが多いため、まずはピロリ菌を除菌し、それから胃の動きをよくする薬や胃酸の分泌を抑える薬を服用します。
しかし、特に大事なのは「食生活を変えること」。
食生活が乱れていてると、せっかく薬で治しても再発してしまうことが多いんだとか。
「規則正しい時間を守るのがすごく大事」と吉田先生。
脳の視床下部という部分が時間を記憶しているため、食事の時間になると胃が自動的に動き出すようになっています。
仕事のために夕食を遅い時間にとる人が増えていますが、これが視床下部の体内時計を狂わせ、胃の悪化を促進してしまうのです。
吉田先生によると、「残業の場合は、コンビニのおむすびでも何でもいいので、夕食の時間に少しでも食事を胃に入れておくことが大事」なんだそう。
ポイントは食事30分前の水
夏は健康な人でも食欲が出づらくなる時期。
汗をかくと体内で水分が減ってしまうため、どんな人でも胃液が出にくくなってしまうのです。
血液は熱を捨てるために皮膚の近くをたくさん流れていますが、その分胃が血液不足になるため、健康な人でも食欲がわかなくなってしまうんだそう。
機能性ディスペプシアの人は、本来の症状にこれが上乗せされてしまうため「夏はすごくキツイ」という方が多いといいます。
機能性ディスペプシア以外の人にもおすすめなのが、「食事の30分前にコップ1杯の水を飲む」ということ。
テキサス大学の実験では、30分で水が吸収されて血液の水分量が増えることで胃が動きやすくなり、胃液もより多く作られるため、食欲が湧いてくるという結果が出ています。
さらに、同じものを食べてもよりおいしく感じるため、「絶対お得」と吉田先生。
夏になると大半の人が食事中に水をガブガブ飲みますが、胃液が薄まって消化の力が落ちてしまうので、胃腸の夏バテの原因になってしまいます。
食事の30分前に水を飲んでおくと、胃液が薄まる心配はありません。
機能性ディスペプシアの方もそうでない方も、夏はより一層注意が必要だということでした。
（minto）
汗をかくと体内で水分が減ってしまうため、どんな人でも胃液が出にくくなってしまうのです。
血液は熱を捨てるために皮膚の近くをたくさん流れていますが、その分胃が血液不足になるため、健康な人でも食欲がわかなくなってしまうんだそう。
機能性ディスペプシアの人は、本来の症状にこれが上乗せされてしまうため「夏はすごくキツイ」という方が多いといいます。
機能性ディスペプシア以外の人にもおすすめなのが、「食事の30分前にコップ1杯の水を飲む」ということ。
テキサス大学の実験では、30分で水が吸収されて血液の水分量が増えることで胃が動きやすくなり、胃液もより多く作られるため、食欲が湧いてくるという結果が出ています。
さらに、同じものを食べてもよりおいしく感じるため、「絶対お得」と吉田先生。
夏になると大半の人が食事中に水をガブガブ飲みますが、胃液が薄まって消化の力が落ちてしまうので、胃腸の夏バテの原因になってしまいます。
食事の30分前に水を飲んでおくと、胃液が薄まる心配はありません。
機能性ディスペプシアの方もそうでない方も、夏はより一層注意が必要だということでした。
（minto）
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