北野誠のズバリ

要注意!10年前の浮気でも離婚される!?

「相手の浮気がどうしても許せない」という理由で離婚するケースは少なくないと思いますが、その浮気がもし昔のことであっても、離婚の理由として通用するのでしょうか。

『北野誠のズバリ』の1コーナー「ズバリ法律相談室」では、リスナーから届いた悩みなどに対し、オリンピア法律事務所の原武之弁護士が、法律の観点から回答しています。

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10年前の浮気にモヤモヤ

7月1日の放送で紹介したおたよりは、次のとおりです。

「私には20年以上生活してきた夫がいます。10年ほど前に、その夫が浮気をしていたことがありました。当時は夫がひたすら謝り倒してきましたので、とりあえず許しました。

ですが、ときどき過去の浮気が許せなくなる時があり、いっそのこと夫と離婚したいなと思います。

別れる際にずっとモヤモヤしていた気持ちを慰謝料として請求したいのですが、そもそも10年前の浮気を理由に離婚ができるのか、慰謝料は請求できるのか。慰謝料請求できるなら相場はいくらぐらいになるのでしょうか?」(Aさん)

その時は許しても、後からふつふつと怒りが湧き上がってくる、あるいは何かがあると思い出すということはありそうですが、昔のことを理由に離婚はできるのでしょうか。
 

モヤモヤ感には時効はない!

原先生「10年前の浮気だけだと言われると、それは古いんじゃないかという話になりかねないんですけど、そこから性格が不一致になったり、やり方が気に食わなかったり、いろいろあると思うんですよね。

そうすると、別にそれを離婚理由にすれば良いので、10年前からずっとギクシャクしてましたということであれば、離婚はできると」

浮気に対するモヤモヤ感には時効はないということですね。

さらに慰謝料を請求することはできるのでしょうか。

原先生「慰謝料も不貞だけで言えば、不貞行為が発覚した時から3年経つと時効になるので、それだけで言えば時間が経過してるんですが、不貞が原因でギクシャクして離婚にまでなっちゃったよと。

離婚の慰謝料であれば、まだ離婚していないので請求はできます」
 

慰謝料の相場はどれくらい?

そうなると気になるのは一般的な相場ですが、このコーナーでも何度か話題にあがっているように、日本での離婚の慰謝料はさほど高くありません。

原先生「日本はシビアで、婚姻期間と浮気の回数とか、叱られても(浮気を)やり続けたかどうかとか、いろんな事情を加味するにしても、相場は150~200万(円)ぐらい。

500万円行くとなると、すごい暴行があったとか、それなりにすごい壮絶なものがないと、なかなか普通の離婚では…」

パーソナリティーの大橋麻美子も「この金額では少ない」と納得がいかない様子。

大橋「(浮気の証拠を集めるために)探偵付けたら、こんな150万なんてトントンになってしまう!」

あまりの熱の入れように、北野も思わず「これは大橋さんの相談でしたかね?」とツッコむほどでした。
 

浮気した側は墓場まで反省!

では、2、30年前の浮気が許せず、夫の定年退職と同時に離婚を切り出す場合も、慰謝料の請求は可能なのでしょうか。

原先生「やっぱり彼女の中でずっと抱え込んで苦しかったっていう流れになったら、否定できないですよね」

大橋「女性は20年だろうが30年だろうが、覚えてますよ!」

原先生「だから常に反省し続けなきゃいけないということですよ」

北野は「難しいなあ(笑)こっちはもう忘れてますよ」と、世の男性の気持ちを代弁しましたが、大橋は「忘れさせません!」とピシャリ。

逆に妻に浮気された夫がどう思うのはわかりませんが、「妻に浮気を許してもらった」と思っている男性のみなさんは、甘い考えなのかもしれません。
(岡本)
 
北野誠のズバリ
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2020年07月01日14時12分~抜粋

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