北野誠のズバリ

ネット上でパワーワード化した「子供部屋おじさん」って誰のこと!?

ネットでにわかに話題の「子供部屋おじさん」なる言葉はご存知でしょうか?
お父さんがこども部屋を占拠しているわけではありません。

最近増えてきているある男性のことなのですが、実は少子化にもつながる現象なのだそうです。

8月19日『北野誠のズバリ』では、お休みの北野の代役であるITジャーナリストの井上トシユキと、松岡亜矢子がこの「子供部屋おじさん」を紹介しました。

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結婚経験のない50歳男性は何%?

この「子供部屋おじさん」、実家に住み続けている独身の中年男性を意味する言葉です。

ニッセイ基礎研究所生活研究部准主任研究員の天野馨南子さんは、著書『データで読み解く「生涯独身」社会』(宝島社新書)で、「子供部屋おじさん」が増えている理由についてまとめています。

2015年の国勢調査によりますと、50歳時点で結婚の経験が一度もない男性が約25%。

天野さんはまず、「男性の方が婚活について悠長に構えすぎている」と指摘しています。

男性は40歳になってもまだまだ遊びたい、今が楽しいと考える人が多い一方で、女性は結婚を目標にすると、行動するのが早いようです。

「私もわりと結婚が遅かった方なので、結婚したいなと思った時に、(結婚は)流れでというよりも、結婚願望が明確な男性でないとお付き合いはできないな。『結婚は気が合えば…』という男性の同級生は多いです」と語るのは、30代に入り結婚した松岡。

一方で現在独身の井上は「僕もそう思ってます」と、ここで男女間の開きが出ました。

女性はある程度の年齢になると、結婚を意識しない男性と付き合おうとは思わない方も多いのではないでしょうか。

自分の部屋が落ち着く理由

流れで結婚というのは、なかなか難しいもので、男性は何か外堀を埋めるようなことがないと、なかなか結婚に踏み切れないのかもしれません。

井上「僕なんかが思うのは、責任感に対する恐れがあるみたいなね。家庭を持って、俺できるかなって」

松岡「それ、よく聞くやつですね」

井上「あと、引きこもりタイプになるのは、過去に対人関係で傷を持っちゃってる人って多いんですよね。できるだけキツい状況のところに出て行きたくないので、自宅だと安心できるのよね」

さらに井上は、犬が自分の小屋やよく使う毛布があると安心するかのごとく、人間でも自分の部屋で安心できるという理由について語ります。

井上「自分の部屋の本棚ってすごく落ち着くのよ。いつもの本がいつものように置いてあるとか、プラモデルがいつもの場所に飾ってあるとか」

今の親子関係は極端?

「子供部屋おじさん」が増加している原因について、天野さんはその他にも、母親がこどもに対して「(結婚を)そんなに焦らなくてもいい」と言っていることを指摘しています。

昔は近所や会社など、さまざまなところから結婚のプレッシャーをかけられたものですが、それと比べると現在の方が生きやすくはなっているのかもしれません。

最後に井上は、「一部だけ切り取ると」と注釈を加えた上で、一方では親から子への虐待が問題視され、一方では甘やかしているという現状があるとして、「もし"子供部屋おじさん"が少子化の原因になっているとすれば、いびつにも程があるなと。端から端、幅がすごいなと」とまとめました。
(岡本)
 
北野誠のズバリ
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2019年08月19日15時20分~抜粋

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