8/31放送の『北野誠のズバリ』、この日の冒頭の話題は竹書房から出版されたばかりの『現代怪談 地獄めぐり』について。
西浦和也さん、川奈まり子さん、そして今をときめく松原タニシ他、北野誠に関わりの深いメンバーを含む5人の怪談師がそれぞれの実話怪談を披露している本です。
実は、この本の中で北野に思いがけない驚愕の展開が待ち受けていました。
「北の真」って誰?
「これ角田龍平弁護士に聞きたいんですが」と、急に話を振った北野。
この『現代怪談 地獄めぐり』にある松原タニシのプロフィールをおもむろに読み上げます。
「松竹芸能所属のピン芸人。事故物件住みます芸人として活動。2012年より、テレビ『北の真のおまえら行くな。』の企画により事故物件に住み始める…」
なんだか引っかかる部分がありましたね。
音声で聞いている分には問題がないのですが、文字にすると明らかにおかしい部分があります。
そう、「北の真」。
「僕の名前は"北"に"野"原に誠実の"誠"で北野誠なんですが。ここのプロフィールは"北"の、ひらがなの"の"、真実の"真"」
「北野誠」と「北の真」。
とんでもない誤植がそこに存在していました。
明らかに不自然な人名
「あのー…すごい間違い方してますね、この間違い方の方が難しい」と角田弁護士が笑うように、名字にひらがなが入るというなんともセンセーショナルなミスです。
「北埜(きたの)」さんは見たことがあるけれども「北の」は…と困惑する北野。
「校閲でチェックされるわけでしょ。見逃しますか?」と、やはり信じられないといった様子の角田弁護士。
北野もこれを見た時に思わず「はぁ?」がこぼれたと言います。
それもそのはず、北野と「竹書房」との付き合いは、かれこれ15年ほど。
「しかもね、その字の方が難しいんですよ!」と納得がいきません。
「明らかに人名として不自然なんで、仮に打ち込む時に間違えたとしても気付くと思うんですけどねぇ」
角田弁護士もこの不自然すぎる出来事に首をひねります。
「訴えられんの?」
「北の…人の名前とは見えないですよね。『北の真(しん)のおまえら行くな。』とかね」と指摘する片山淳子。
「まこと」と打ったら、まずは「誠」の漢字が出てくるだろうと角田弁護士。
最近スマホでは「西田」と打ったら"敏行"、「笑福亭」と打ったら"鶴瓶"と予測変換されるご時世、「この間違いの方が非常に珍しい」と北野。
プロレスラーの"ドン荒川"こと荒川真(まこと)さんや、女性の名前でも真琴(まこと)さんがいるものの、
「このひらがなを間に置いて、真実の真で『北の真』って。なかなかこの誤植珍しい誤植やなと思って。
竹書房は『おまえら行くな。』出しておられるので。さすがにちょっとこれは…」
こう言った後、「これ訴えられんの?」と角田弁護士に尋ねる北野。
角田「誤植は訴えられないでしょうね。これで何かしら誠さんの何の権利を害したかっていうと…」
北野「俺の芸名と俺の本名の権利害してるやん!」
角田「うーんなかなか、誤植っていうのは言えないですかね」
誤植で裁判を起こすことはできないようです。勉強になります。
[おいおい、切るなよお前!」
早速、竹書房の『おまえら行くな。』の担当者に連絡したという北野ですが、返ってきた言葉はまさかの「いやー僕、その本見てないんでねぇ」。
「見とけや、見とこうやー」と嘆く北野。
「本来なら『誠さん、読んどいてくださいよって』送ってもろてもええぐらいのとこ、わざわざ買いに行ってるんやで!」
自腹で650円支払っている北野、ギアがあがります。
『現代怪談 地獄めぐり』の担当者を聞き出して電話をしたところ、「あー!あれね、えっ?えー?いや、違うんすよ」と、なにやらが「違う」とのこと。
竹書房が編集プロダクションに発注をしているので、最後に校了チェックをするのが竹書房の仕事。
担当者「僕が、『これおかしいやん!』と思って、北野さんの名前をちゃんと打ち込んどいたのに、えっ、また?それはちょっと編集プロダクションに送っときますわ。じゃあ!」
北野「えっ?それで終わり?いやいや違うやーん!おいおい、切るなよお前!」
たったこれだけのやり取りで終わってしまったといいます。
珍しい"事故本"として
失意のまま再び『おまえら行くな。』の担当者に連絡を取り「こんな風に言われた」と愚痴った北野でしたが、返ってきた言葉はやはり「いやー、僕まだ読んでないんでね」。
「普通は字間違えてるから、回収騒ぎちゃうの?まあまあ、回収はもうええけどな。回収はギャグやけど、そのごまかし方!」
北野、サラっと流されてしまったことがよほどショックだったよう。
「記念ですけどね、僕もこの名前間違えられた」
レアものとして、逆に良い?記念になったかもしれないと前向きな北野。
この本にもし増刷がかかるのであれば、「次からはちゃんと訂正しますんで。すみませんでした」という流れになるはずですが、この本はそういった類の本ではないといいます。
「1回何千部か刷ったら終わり。いくら売れようとなくなろうと、増刷をかける類の本ではないんですわ。この形は」
回収されることも、増刷で訂正されることもないんだそう。
「北野誠を好きな方は、珍しい"事故本"として買っていただくのもええかなと」
なるほど、確かにそうです。
15年来の付き合いはどこへ
「『印刷会社がちょっと失敗したみたいですね』で流されて、菓子折りの一つももらうこともなく、15年来の付き合いはいったいどこに消えたんだろう!まさか15年ぐらい付き合ってきてやで、こんな扱いになるとは思えへんやろう」
ボヤく北野。
「今オレが、どんだけ竹書房で軽んじられてるかわかるよね」
「北野誠」というシンプルで簡単な名前なのに、「北の真」というなんとも複雑な間違いをされてしまった北野。
「この件はもうこれで終わったということで。私にはもうなんの手立てもございません…」
というわけで、この日のテーマはこの事件にちなんで「ごまかした・ごまかされた」となりました。
その後、電話にも出てくれないという担当者。
果たして携帯の登録は「北野誠」でしょうか、それとも「北の真」でしょうか。
(minto)
北野誠のズバリ
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2018年08月31日13時00分~抜粋