む・いしき【ムイシキ】
大人の妖怪シリーズ。本人の意識するしないに関わらず、知らず知らずのうちに男性に「俺のこと好きなのかな?」と思わせてしまう女形の妖怪。
くわしい使用例は続きをごらんください
2015年12月15日(火)
おたよりテーマ「勘違いしてました」
北野:RN.ABCDいいえ藤井さんです。僕には飲みに誘ってくれる年上のお姉さんがいます。
井上:ほう。
北野:前の職場の事務員さんで、お互いに転職して5年経ちますが何かと飲みに誘ってくれます。特に関係が進展するとかではなく、ただの飲み友達です。この前2人で飲みに行った時に「彼女できた?」と聞かれたので、「いないけど、この前おじさんから女の子紹介されて、その子とLINEしてる。」と伝えました。すると「その子とつきあいたいと思ってるの?」と聞かれ「いや。特に別に今は何も考えてないけど。」と言うと、「あっそうか。じゃあその子から何か来ない限りはつきあったりしないのね。よかった。」と・・・心なしかその時の目がうるんでいたような気がしました。
井上:はいはいはいはい。
北野:これは!と思い、帰りに名古屋駅まで並んで歩いている途中、何気なく手を握ろうとしたら・・・ものすごい勢いで手を払われました。
青木:あら?
北野:そして一言。「そういうのじゃないの。」あっ、全国のドライバーさんまたブレーキ踏んだわ!
青木:(笑)あれ?
北野:「そういうのじゃないの(エロエコー)。」あーもうアカン。アカン言葉や。アカンやつや。
井上:まあ男の子、一回は聞いたことあると思いますよ。
北野:ね。
井上:誰でも。
北野:誰でもあるなー。これあるわ。さっきまでのうるんだ瞳、そして「彼女にするつもりない」と言った時の「よかった」という一言はなんやったんですか?完全に僕の勘違いだったみたいですけど、その後の「あっごめん」って言ったあとの空気のイヤな感じは半端なかったですよ!・・・ま、そんなことがあってから連絡あんまり取らなくなったんですが、最近またこの人から飲みの誘いが来ています。誠さんこれいったいなんなんですか?たまたま彼女がイライラしてただけなんでしょうか?あっ!会計の時に僕の財布の中に入っているコン〇ームがチラッと見えたからでしょうか?
井上:んー。これたぶんね。「(彼女にするつもりなくて)よかった。」の時に、男はその語尾に「ハートマーク」を見てるんですよ。
北野:そりゃそうですよ。
井上:そこからがストーリーの始まりなんですけども。でもこれは押したり引いたりの途中ってことではないんでしょうかねえ。
北野:僕もねえ思うんですけど、この手の人ってねえ、男を惑わす小悪魔なんですよ。
井上:そうなんですよね。押したり引いたりしてるんでしょうねえ。
北野:だからね。そういうのをね。彼が悶々としているのをね。結構楽しんどるんですよ。
青木:なるほど。
井上:そうすると自分の方に興味を引きつけておけるじゃないですか。悶々とさせとけば。
北野:悶々とさせとけば。
青木:ああ。
北野:だから別に他にええ男が出てきたら、他の男つかんでもかめへんねん。別にかめへんねんけど、でも自分に彼がいない時には、こうやってつなぎとめる男が何人かはいてるはずや。
井上:われわれ世代で言うところの「キープ君」ですよね。
北野:そうやねん。で、こうやって小悪魔的な動きしよんねん。
青木:これは意図的ではなくて、もしかしたら無意識かもしれないけれども?
北野:これはね。言うときますよ。「無意識」なんですよ。無意識やからタチが悪いんですよ。
青木:おーーっ。
井上:小悪魔はね。
北野:水木しげる先生の250番目の妖怪。妖怪ムイシキです。
青木:妖怪ムイシキ(笑)。タチの悪い。
北野:タチの悪い。会話の先々で「彼女ができないんだね。よかった。」とか言いよるもん。
井上:ハートマーク付けて。
北野:ハートマーク付いてんねん。
井上:付いてる。
北野:目うるましよんねん。
青木:えーでもね。もしかしたら「あっ私の友だちそういえば彼氏が欲しいって言ってたな。この人と合うかもしれないな。」とか本当に何の意識も無く・・・。
井上:そん時はそう言う!
北野:そう言う!
井上:さくっと言いよる。
北野:そんなん「紹介してあげたい女の子がいんねんけど」って、そのあと言うよ。
青木:そうか!
北野:これは小悪魔。妖怪ムイシキやねん。
井上:結構セリフの間考えてるからね。
北野:だから「その子から何か無い限りはつきあったりしないよね・・・」
北野&井上:よかった。
北野:はっはっはっは。
井上:絶妙の間ですからね。