12月20日放送『北野誠のズバリ』、水曜恒例の「ドクター石蔵の中高年よろず相談室」では、健康の悩みや夫婦の悩みなどを、循環器・心療内科・更年期が専門の医師で、中高年アドバイザーの石蔵文信先生に伺っています。
今回は特にビール好きの方で、40代になると健康診断で誰もが気になるという、ある数値について取りあげました。
健康診断の項目「尿酸値」、7.0以上なら要注意!
そもそも尿酸って何?
今回は50歳男性からのお悩みをとりあげました。
「44歳の彼女は毎日欠かさず、1.5リットルのビールを飲みます。心配だったので病院に行くように勧め、検査の結果、尿酸値が9.9だと分かりました。
薬ももらったのですが、いかんせん彼女に自覚がないため、その後病院にも行かなくなり、相変わらずビールを飲み続けています。
もちろんビールだけが悪いのではないでしょうが、このままだと本当に心配です。どのように彼女に注意をすれば良いのでしょうか。アドバイスをお願いします」
尿酸値が高いと痛風になるという話はよく聞きますが、そもそも「尿酸」とは何でしょうか。
石蔵先生は「体の中に持っているDNAやATPというエネルギーが分解されたもの、一般的に言われる『プリン体』が老廃物として尿酸になる」と説明しました。
尿酸値の正常値は4~7ですが、低い人はあまりいないため、尿酸値はが7を超えると気をつけないといけないそうです。
さらに石蔵先生は「この7という数値には意味があって、7を超えると血液の中の尿酸が結晶化してしまい、針みたいな形でチクチク痛むということになってしまう」と説明しました。
結晶化された尿酸の形は、コンペイトウの表面を鋭くしたようなものとのことで、いかにも痛そうですね。
7も9.9も大して数字は変わらないと思いそうですが、尿酸値に関しては、大きな違いがあるようですね。
なお、尿酸は足の親指にたまりやすく、そこに自覚症状が出やすいそうです。
お酒は普通という人も肉食系は注意!
ここで北野が「必ずしもアルコール類をよく飲んでいる人が(痛風に)なるというのではなくて、僕の知り合いでも、全然酒を飲まないのに痛風になってるのもいる」と、別の例を挙げました。
石蔵先生によると「分解(能力)が悪い方もいて、ビールだけではなく、肉もプリン体が多いと言われてますから」だそうで、尿酸のできやすさには個人差があるということですね。
これまでの内容を踏まえた上で、今回の相談者の彼女さんの尿酸値9.9については、石蔵先生は「これ、かなりヤバイですよ」と思わず感想を漏らした後、「自覚症状がないのは、40代で女性ホルモンなどにより守ってくれてるからだとしても、痛風になる確率は高いですね」と答えました。
尿酸値も気になるところだが…
さらに石蔵先生は、尿酸値もさることながら、この相談者の彼女さんには別の気になることがあると言います。
「そもそも、ビールを毎日1.5リットルも飲むというのは、ストレスが溜まっているなどということがあるのではないか」と疑問を呈しました。
いくらお酒が好きでも毎日、ロング缶3本は多いかもしれません。
石蔵先生は「尿酸値は食生活を改善しつつ薬を飲んでいくという方法になるが、アルコール依存症だとしたら、なかなか抜けきれない」とし、最後に「ストレス発散のために飲んでいるのであれば、その原因が何か考えた方が良い」とまとめました。
(岡本)
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