新型コロナウイルスによる感染症を広げないために、各地の学校で休校措置の延長が発表されました。
誰もが経験したことのない状況に大人もこどもも戸惑っていますが、この長い休みを利用して、じっくりと本を読む時間を作ってみるのもいいかもしれません。
4月27日放送の『つボイノリオの聞けば聞くほど』では、三重県四日市市にある「子どもの本屋 メリーゴーランド」の増田喜昭さんに、「今、こどもたちにおすすめの本」について電話でうかがいました。
こんな時だからこそ読みたい。大人にもおすすめの童話
冒険の旅に出る扉
増田さんによると、「こどもにとって本というのは、かっこよくいえば冒険の旅に出る扉、うまくいえば飛び出す窓」。
そしてこれは、こどもに限らず大人にとっても同じだと言います。
「こどもだから特別に『こども向けの本』と思いがちですけど、大人が読んでもつまらないものは、こどももつまらない(笑)」
この長い休校の期間は、こどもと一緒に本を読むチャンスだと話す増田さん。
今回増田さんが紹介してくれる本は、『ずっとまっていると』という小学校3~4年生のあかねちゃんという女の子が主人公の童話。
あかねちゃんが3時半におじぞうさんの前で約束したミナちゃんを待っている間に起きたできごとです。
なかなか現れないミナちゃんにイライラして地団駄を踏んでいると、カエルに「危ないじゃないか。命がなくなるところだった」と叱られてしまいます。
「そのカエルがね、つボイさんの声にそっくりなんですよ!」と、うれしそうな増田さん。
脳内再生されているカエルの声が、つボイの声そのものなんだとか。
そしてこれは、こどもに限らず大人にとっても同じだと言います。
「こどもだから特別に『こども向けの本』と思いがちですけど、大人が読んでもつまらないものは、こどももつまらない(笑)」
この長い休校の期間は、こどもと一緒に本を読むチャンスだと話す増田さん。
今回増田さんが紹介してくれる本は、『ずっとまっていると』という小学校3~4年生のあかねちゃんという女の子が主人公の童話。
あかねちゃんが3時半におじぞうさんの前で約束したミナちゃんを待っている間に起きたできごとです。
なかなか現れないミナちゃんにイライラして地団駄を踏んでいると、カエルに「危ないじゃないか。命がなくなるところだった」と叱られてしまいます。
「そのカエルがね、つボイさんの声にそっくりなんですよ!」と、うれしそうな増田さん。
脳内再生されているカエルの声が、つボイの声そのものなんだとか。
気持ちを想像力で膨らませる
カエル「あなた、だれかをまっているんでしょう?」
あかねちゃん「なんでわかるの?」
カエル「なにかをまっている人というのは、すぐにわかります。わたしもずっとここでまっているので」
どうやらカエルは、「待つ」ことの達人であるよう。
カエルはあかねちゃんにこう言います。
「こうして誰かのことを待っているとあいたい気持ちがふくふくと膨らんでなんとも幸せな気持ちになるんです」
もう3日も、ある人たちを待っているというカエルにあかねちゃんはびっくり。
「自分は10~15分しか待ってないのに…」
今、会えない人に対して、「気持ちを想像力で膨らませる」ということが人間にはできるという素敵な発見ができると増田さん。
そして、この童話は「言葉がいちいち、とってもいい」と言います。
実際に読んでみたという小高直子も、「ちょうど今、みんながイライラしてて。『何でなのよ』というイライラを、あかねちゃんと同じように持ってるんだけど。このカエルの言葉で『もうちょっとのんびりやろうや』と大人も思える」と感銘を受けた様子。
あかねちゃん「なんでわかるの?」
カエル「なにかをまっている人というのは、すぐにわかります。わたしもずっとここでまっているので」
どうやらカエルは、「待つ」ことの達人であるよう。
カエルはあかねちゃんにこう言います。
「こうして誰かのことを待っているとあいたい気持ちがふくふくと膨らんでなんとも幸せな気持ちになるんです」
もう3日も、ある人たちを待っているというカエルにあかねちゃんはびっくり。
「自分は10~15分しか待ってないのに…」
今、会えない人に対して、「気持ちを想像力で膨らませる」ということが人間にはできるという素敵な発見ができると増田さん。
そして、この童話は「言葉がいちいち、とってもいい」と言います。
実際に読んでみたという小高直子も、「ちょうど今、みんながイライラしてて。『何でなのよ』というイライラを、あかねちゃんと同じように持ってるんだけど。このカエルの言葉で『もうちょっとのんびりやろうや』と大人も思える」と感銘を受けた様子。
カエルが待っていたのは?
あかねちゃん「まっているのがなんでそんなにいいの?」
カエル「その人のことをおもいうかべるんですよ」
ここであかねちゃんは、最近三つ編みが好きになったミナちゃんを思い浮かべます。
「ああ、三つ編みに凝ってて遅れてるんだね」
ページをめくると、遠くの木の向こうに三つ編みの女の子が走ってる様子が。
「あっ、ひょっとしてもうじき来るかな」と思わせておいて、それでもなかなかミナちゃんは来ません。
この『ずっとまっていると』は、いろいろな仕掛けがある楽しい童話なんだそう。
「大きな山と田んぼと、緑があるところの木の下にポツンとおじぞうさんがいて。そこにあかねちゃんが待ってる」と、ほのぼのとした絵に癒されるつボイノリオ。
「答えを言っちゃうと面白くないけど。ラストがいいですよね」と、最後のシーンが魅力的だと増田さん。
カエル「その人のことをおもいうかべるんですよ」
ここであかねちゃんは、最近三つ編みが好きになったミナちゃんを思い浮かべます。
「ああ、三つ編みに凝ってて遅れてるんだね」
ページをめくると、遠くの木の向こうに三つ編みの女の子が走ってる様子が。
「あっ、ひょっとしてもうじき来るかな」と思わせておいて、それでもなかなかミナちゃんは来ません。
この『ずっとまっていると』は、いろいろな仕掛けがある楽しい童話なんだそう。
「大きな山と田んぼと、緑があるところの木の下にポツンとおじぞうさんがいて。そこにあかねちゃんが待ってる」と、ほのぼのとした絵に癒されるつボイノリオ。
「答えを言っちゃうと面白くないけど。ラストがいいですよね」と、最後のシーンが魅力的だと増田さん。
プラスに考えるきっかけに
つボイが増田さんの話を聞いて思い出したのは、徒然草のフレーズ。
「男女の情けも、ひとへに逢ひ見るをばいふものかは」
ただ単に「会いたい」という気持ちだけではなく、「会わない」時間に醸し出されてくる「気持ち」が大切だという一説です。
つボイ「恋愛の時でも、会うだけが恋愛じゃないぞと」
増田さん「会うまでがね」
つボイ「会うまでの気持ちというのが恋愛の醍醐味ではないですか、っていうのと繋がってきます」
増田さん「この時期も、ちょっと長いですけどね。プラスに考えていくきっかけになるような気がしますね」
外出が制限され、大人もこどももイライラがつのる日々。
ですが一見無駄に思える時間も、考え方次第で豊かな時間に変わるのかもしれません。
(minto)
『ずっとまっていると』そうえん社(1,000円+税)
作:大久保 雨咲 絵:高橋 和枝
「男女の情けも、ひとへに逢ひ見るをばいふものかは」
ただ単に「会いたい」という気持ちだけではなく、「会わない」時間に醸し出されてくる「気持ち」が大切だという一説です。
つボイ「恋愛の時でも、会うだけが恋愛じゃないぞと」
増田さん「会うまでがね」
つボイ「会うまでの気持ちというのが恋愛の醍醐味ではないですか、っていうのと繋がってきます」
増田さん「この時期も、ちょっと長いですけどね。プラスに考えていくきっかけになるような気がしますね」
外出が制限され、大人もこどももイライラがつのる日々。
ですが一見無駄に思える時間も、考え方次第で豊かな時間に変わるのかもしれません。
(minto)
『ずっとまっていると』そうえん社(1,000円+税)
作:大久保 雨咲 絵:高橋 和枝
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