つボイノリオの聞けば聞くほど

「村上春樹、ノーベル文学賞逃す」報道はなぜ恒例化しているのか

『つボイノリオの聞けば聞くほど』の金曜日はおたより復活デー。
今週に読みきれなかったおたよりを紹介していますが、10月11日の放送では、ノーベル賞発表に関するリスナーの反応を取りあげました。

ノーベル賞の中でも特に日本で毎年話題になるのが「ノーベル文学賞」です。
パーソナリティーのつボイノリオと、加藤由香アナウンサーが、おたよりを元にトークを展開しました。

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村上春樹が受賞を期待される理由

昨年、スウェーデン文芸界で強い影響力を持つジャン・クロード・アルノー氏のセクハラ・暴行問題をきっかけに、ノーベル文学賞の発表が見送りとなりました。
そのため、今年は2年分まとめて発表されました。

しかし、受賞者の中に村上春樹さんの名前はありませんでした。

ということが、今回も日本では報道されているのですが、そもそもなぜ、村上さんの受賞が話題になるのでしょう?

村上さんは「フランツ・カフカ賞」という賞を2006年に受けているのですが、この賞を受けた作家は、後にノーベル文学賞を受賞することが多いためです。
そのため、もう10年以上もノーベル文学賞を期待する機運が高まっており、この番組でも毎年のように取り上げられました。

ただ、村上さん自身が「ノーベル賞を獲りたい」と発言しているわけでもないのに、これだけ毎年話題になるのは、なんだか迷惑な感じもします。

「また逃しましたね。しかし、本人はあまり気にしていないんじゃないでしょうかね」(Aさん)

ノルウェイの森が大ブームに

ここで、太宰治の作品をほとんど読んだことがないにもかかわらず、太宰論を語ることができるという特技(!?)を持つつボイが、村上春樹についても語ります。

つボイ「村上春樹も『ノルウェイの森』の映画を観ただけですから。語れと言われれば、どんだけでも語りますけどね」

間接的には村上作品に触れているということで、ハルキスト(村上春樹作品のファンのこと)の皆様、ご容赦ください。

つボイ「あそこに出てくる女の人は、なんかめんどくさい人が(笑)。それから、『ノルウェイの森』というタイトルの付け方が、音楽好きという感じが。彼はジャズやロックとかが大変好きだなと。

ハルキストの中には、音楽が得意じゃない人でも、作品に出てくる曲名、例えばマイルス・デイヴィスが出てくると、『マイルス聴いてみよう』とか、そうやって音楽の方に流れた人も多いのではないかなと」

本がベストセラーになることによって、音楽やファッションなど別ジャンルでヒットを生み出すところに、村上作品の影響力があるというわけです。

自称「ラジオ界の村上春樹」

そして、村上作品の共通点から「この番組にも通ずるところがある」という話に展開していきます。

つボイ「1本の物語の中に、いくつもの小さな物語が挿入されて構成していくということからすると、私の番組もそういうことですね。

ひとつの話から、UFOを発見したおじさんとか、ネス湖のネッシーで『私が釣りをしている時のことです』とか、小さい物語がいっぱいでてくると。
まさに"ラジオ界の村上春樹"という理論をこの中でやってるぞと」

加藤アナ「読んでないとは思えないぐらい(笑)」

そして最後につボイは、「(村上春樹の作品を)読んでいる人からすれば、隙だらけのことを言ってるなと思われるかもしれません」とまとめていました。
(岡本)
 
つボイノリオの聞けば聞くほど
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2019年10月11日09時25分~抜粋

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