城所あゆねのグランパスタイム

Jリーグのシーズン時期が変更に?「秋春制」導入の是非

10月18日、Jリーグは開幕時期について「秋春制」を推進する方針を表明しました。

「秋春制」とは開幕を現在の2月から8月へと移行するもので、以前からサッカー界が大きく変わるかもしれないと議論されてきたことですが、今回の表明を受け、改めてサポーターの間で賛否両論を招いています。

19日放送のCBCラジオ『城所あゆねのグランパスタイム』では、城所あゆねがCBCの西村俊仁アナウンサーに、この「秋春制」について話を聞きました。

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なぜ開幕時期を変えようとしたのか

現在のJリーグは「春秋制」といい、カップ戦を除きリーグ戦のシーズンが2月後半に開幕して12月上旬ごろに終わります。

一方、Jリーグが今回推進を表明した「秋春制」は秋に開幕し、翌年春に終わるというもので、今とは逆になります。

西村「7月末または8月に開幕して、翌年5月頃閉幕を考えている。これがJリーグの秋春制で、今回Jリーグの理事会でもこの方向でいきましょうという話になった」

城所「開幕が考えられている7月下旬や8月って暑くないですか?」

春秋制について「開幕が春じゃない」との意見もありますが、秋春制も想定される開幕は夏です。

現在のJリーグのチーム数を考えると、シーズンの試合を消化するために9か月は必要です。今のようにオフシーズンを確保するためには、どうしても相応の期間が必要になるのが現実。

来年からはJ1リーグは、現在の18チームから20チームに増加します。J3まで含めてチーム数が増えれば、試合消化により期間が必要になるというジレンマもあるのです。

メリットもあるけれど…

「秋春制」導入で、懸念されるのは雪の問題。
日本で導入するなら12月末~2月半ばまでをウインターブレーク(中断期間)にするのでは?と言われています。おそらく平日開催試合も増え、過密日程になるでしょう。

各チームは、今まで以上に戦力の充実・ケガをしないように選手を管理しないと、ちょっとしたきっかけで順位が一気に下がる恐れも…。

ただし、この「秋春制」にはメリットもあると言われます。

西村「世界のサッカーリーグを見ると、ほぼ秋春制。欧州などとシーズン時期やオフが一緒になると、移籍市場に参入しやすくなる」

日本の優秀な若手が海外移籍でJリーグが空洞化する恐れがある反面、欧州などから有名選手が移籍してくる可能性も出てきます。

城所「日本は4月入学が一般的。新卒選手はどうするんですか?」

「秋春制」が導入されると、日本の学校を卒業した選手がチームに加入する時期は、リーグの終盤となります。
苛烈な順位争いをしている最中となるため、新人を受け入れる余裕はあまりありません。
無理に新人選手を使ってケガされたら、元も子もない話になります。

メリットもあるけれど、デメリットも相応にあるのが現実。SNS上では賛否が飛び交うのもうなずけます。

リスナーも賛成と反対が混在

リスナーはどう思っているのでしょうか?まずは賛成派から。

「理由は、秋開幕のスケジュールだと昼の試合が多くなることが予想され、遠方の試合でも日帰りしやすくなり、観戦する試合の選択肢が増えるからです」(Aさん)

城所もこの意見には納得しますが、Aさんは「僕個人の意見なので、Jリーグ全体を考えると手放しの賛成は難しいかも」とのこと。
雪国のチームでは積雪で開催できないことも予想され、日々も充分な練習ができずに不利になります。

城所「雪国のチームも理解できる結果をね。難しいんですけど…」

続いては反対派のメールです。

「観戦後の帰宅が暗くて寒い中になるからです」(Bさん)

実際にBさんは2月に豊田スタジアムで試合観戦し非常に寒かった経験があるとのこと。
リスナーの反応は、賛成・反対どちらもありました。
まだ決定したわけではありませんが、どうなるのか動向が気になるところです。
(葉月智世)
 
城所あゆねのグランパスタイム
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2023年10月19日21時18分~抜粋

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