「未来技術遺産」に、あの自動販売機や壁掛けエアコンが認定

丹野みどりのよりどりっ! / カルチャー

8月21日、国立科学博物館は国民の暮らしや文化に影響を与えた科学技術の成果を後世に伝える「未来技術遺産」に19件登録することを発表しました。
この中には、日本初の清涼飲料用自動販売機などが含まれています。

22日の『丹野みどりのよりどりっ!』「ニュースよりどりっ」では、この「未来技術遺産」について、CBC論説室の石塚元章特別解説委員が解説しました。

「未来技術遺産」とは?

国立科学博物館が21日、「未来技術遺産」としてコカ・コーラの自動販売機や壁掛けタイプのエアコンなど19件を選んだと発表しました。
そもそも「未来技術遺産」とはどういうものでしょうか。

正式には「重要科学史資料」といいます。日本のモノづくりを知る上で大変重要な位置をしめていて、ちゃんと未来に残していかないといけないという製品を、体系的に記録して、実物が残っているうちに資料として保存しようというものです。「重要科学史資料」では難しいので、愛称として「未来技術遺産」という言い方をしています。

2008年からスタートして、あわせると259件になっています。

街に自販機がある生活へ

丹野「具体的にどういうものが選ばれていますか」

今年はコカ・コーラの自販機が選ばれました。だいぶ古いもので、ボトルがころがり出るタイプです。1962年に三菱重工業が開発しました。ボトルが斜めの棚に収納されていて、1本ずつころがり出てくる、厳密にいうと半自動式です。

同じく自販機としては、2008年には噴水型飲料自販機が選ばれています。地元の愛知県のホシザキ電機が1962年に開発しています。

自販機の上に透明なドームがついていて、その中にジュースが噴水のように吹きあがって、何を売っているかを見せている。デモンストレーションです。買う人は紙コップをジュースの出口において10円くらい入れるとそこへ出てくる。これが自販機としては選定されています。
選定理由は、販売商品をおいしくみせる画期的なディスプレイであること。

これらを機にだんだん自販機は普及していき、町で飲み物を飲むという新しい文化が根付き始めました。

エアコンは壁掛け

今年は、ほかに壁掛けエアコンも選定されました。
今回選ばれたのは三菱電機が1968年に発売した「霧ヶ峰」です。

壁にエアコンは、今は普通ですが当時は画期的でした。エアコンは家庭にはめったになく、あっても大きくて重いので床置きでした。あるいは窓に取り付ける。それを室内機と室外機にわけて、室内機を薄く軽くすることに成功しました。
狭い日本の住宅事情にマッチして、これ以降、日本のエアコンは壁掛けタイプが主流になりました。

身近な製品も…

身近なところでは、2013年に蚊取り線香が選ばれています。世界に輸出してマラリアなど蚊が媒介する病気の予防に貢献しました。
特に渦巻き型が大正8年に販売されましたが、これで長時間燃焼可能になりました。渦巻きが組み合わさっているので、生産が効率的、運ぶとき壊れない、コストが安い。これらが評価されました。

他にも、翌年の日露戦争で非常に役だった「三六式無線電信機」、レンズ付きフィルムの「写ルンです」。「答一発、カシオミニ」のCMがなつかしい電卓「カシオミニ」も選ばれています。

国立科学博物館のHP

丹野「単になつかしいものを選んでるのではなくて、時代の節目になったものを選んでいますね」

その通りです。うっかりすると失われていったり、新しいものに書き替えられたりして、実物が残らない可能性もあります。それをきちんと残そう、ということです。

最後、石塚は「国立科学博物館のホームページから一覧がチェックでき、選定理由も読めます。興味ある方はお楽しみいただければと思います」と、まとめました。

噴水型飲料自販機って、なつかしいですね。だいたいオレンジジュースが入っていました。あんなに身近にたくさんあったのに、誰かが資料として残そうとしないといつの間にかなくなってしまうものなのですね。
(みず)
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2018年08月22日16時18分~抜粋

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