『北野誠のズバリ』(CBCラジオ)の「ズバリマネー相談室」コーナーでは、お金にまつわるさまざまな相談を募集し、小宇佐・針田(こうさ・はりた)FP事務所のファイナンシャルプランナーが回答しています。
9月9日の放送では、伊藤勝啓さんが解説したのは「ファンドラップ」について。いったいどのような商品なのでしょうか。
投資方法で見聞きする「ファンドラップ」って何?
専門家に運用を託したほうが確実?
今回、番組で取り上げた相談は次のとおりです。
「私は2年くらい前からNISAを活用して、毎月コツコツ投資をしています。
正直あまり理解せず、人気があると言われている商品を選んでいます。
これまでは順調に増えている印象があったのですが、1か月くらい前に急に下がりました。
経済のことはよくわからないので、何があったのかもよくわかっていません。
そんな中、運用をお任せできる『ファンドラップ』というものの存在を知りました。
長い目で見たら専門家にお任せしたほうが安心な気もしています。
ファンドラップのメリット、デメリットについて教えてください」(Aさん)
8月終わりに日本の利上げをきっかけに多くの株価は大暴落してしまったことは記憶に新しく、早くも「もうNISAはやりたくない」といった声も多く聞かれましたが、「ファンドラップ」とはどのような金融商品なのでしょうか?
「私は2年くらい前からNISAを活用して、毎月コツコツ投資をしています。
正直あまり理解せず、人気があると言われている商品を選んでいます。
これまでは順調に増えている印象があったのですが、1か月くらい前に急に下がりました。
経済のことはよくわからないので、何があったのかもよくわかっていません。
そんな中、運用をお任せできる『ファンドラップ』というものの存在を知りました。
長い目で見たら専門家にお任せしたほうが安心な気もしています。
ファンドラップのメリット、デメリットについて教えてください」(Aさん)
8月終わりに日本の利上げをきっかけに多くの株価は大暴落してしまったことは記憶に新しく、早くも「もうNISAはやりたくない」といった声も多く聞かれましたが、「ファンドラップ」とはどのような金融商品なのでしょうか?
ラップの意味は?
伊藤さんはまず、そもそも「ファンドラップ」とは何かから解説します。
ファンドラップとは、証券会社などの金融商品取引業者が、投資家の運用資産の目標や方針、リスク許容度に応じて複数のファンドを組み合わせた資産配分を提案し、運用の管理や見直しなどを総合的に提供するという、投資一任契約による運用サービスのことを指します。
ラップは台所で使うあのラップと同じ「包む」という意味で、資産運用に関するさまざまなサービスを包括的に行うことからこの名前がついています。
日本投資顧問業協会によれば、2023年12月末時点で契約資産は約17兆円、契約件数は162万件に達しているとのことです。
ファンドラップとは、証券会社などの金融商品取引業者が、投資家の運用資産の目標や方針、リスク許容度に応じて複数のファンドを組み合わせた資産配分を提案し、運用の管理や見直しなどを総合的に提供するという、投資一任契約による運用サービスのことを指します。
ラップは台所で使うあのラップと同じ「包む」という意味で、資産運用に関するさまざまなサービスを包括的に行うことからこの名前がついています。
日本投資顧問業協会によれば、2023年12月末時点で契約資産は約17兆円、契約件数は162万件に達しているとのことです。
投資信託とは何が違う?
運用を任せるという点では投資信託と似ていますが、ファンドラップは複数の投資信託を組み合わせている上に、伊藤さんは投資信託と比較したファンドラップの特徴について4つ挙げました。
1つ目は、個別に投資信託を購入する場合は自分で考えて選ぶことになりますが、ファンドラップは投資家の意向などを聞いた証券会社の専門家などが配分を決める点が異なります。
2つ目は、運用見直しを証券会社が提案するという点。
3つ目は、金融機関によってさまざまな付帯サービスがついているという点です。
例えば相続時受取人指定特約というサービスがあり、これは投資家が亡くなった場合はあらかじめ指定された口座へ換金した上で入金するというもの。
また、契約資産から一定額を定期的に換金する定期払い戻しというサービスや、プロフィットロックやロスカットといった、あらかじめ決められた範囲で資産が増えたり減ったりした場合は自動的に売買をすることで、損切りなどを行なおうとするものです。
4つ目はコストについてで、投資信託の場合は一般的に購入時手数料、信託報酬、信託財産留保額といったコストがかかります。
一方、ファンドラップの場合は組み入れた投資信託の信託報酬に加えて投資一任契約などの報酬もコストがかかるため、よりコストがかかりそうです。
1つ目は、個別に投資信託を購入する場合は自分で考えて選ぶことになりますが、ファンドラップは投資家の意向などを聞いた証券会社の専門家などが配分を決める点が異なります。
2つ目は、運用見直しを証券会社が提案するという点。
3つ目は、金融機関によってさまざまな付帯サービスがついているという点です。
例えば相続時受取人指定特約というサービスがあり、これは投資家が亡くなった場合はあらかじめ指定された口座へ換金した上で入金するというもの。
また、契約資産から一定額を定期的に換金する定期払い戻しというサービスや、プロフィットロックやロスカットといった、あらかじめ決められた範囲で資産が増えたり減ったりした場合は自動的に売買をすることで、損切りなどを行なおうとするものです。
4つ目はコストについてで、投資信託の場合は一般的に購入時手数料、信託報酬、信託財産留保額といったコストがかかります。
一方、ファンドラップの場合は組み入れた投資信託の信託報酬に加えて投資一任契約などの報酬もコストがかかるため、よりコストがかかりそうです。
メリットとデメリット
では、ファンドラップのメリットには何があるのでしょうか?
伊藤さん「メリットとしては証券会社などの専門家が運用管理をして、運用状況を定期的に投資家へ報告してくれます。
自分ですべてを管理するのが難しい、運用や見直しを専門家に任したいという方には適していますね。
また、推定リスク、期待リターンの異なる複数の運用コースが用意されていますので、自身のリスク許容度や投資目的に合った運用コースを選ぶことができますね」
メリットがあれば、当然デメリットもあります。
伊藤さん「デメリットとしては、損失が発生することはあります。証券会社等の専門家に任せるとはいえ、ファンドラップに組み入れられた商品の値動きによって影響を受けますので、必ず儲かるという保証はありません。
また、組み入れた投資信託の運用管理費用に加えて投資一任勘定に基づく報酬や口座管理手数料などがかかってきます」
投資は自己責任なのは当然ですが「結構資産を持っている方で、投資のことをあれこれ自分で考えるのは大変という方には向いているかもしれない」とのことです。
(岡本)
伊藤さん「メリットとしては証券会社などの専門家が運用管理をして、運用状況を定期的に投資家へ報告してくれます。
自分ですべてを管理するのが難しい、運用や見直しを専門家に任したいという方には適していますね。
また、推定リスク、期待リターンの異なる複数の運用コースが用意されていますので、自身のリスク許容度や投資目的に合った運用コースを選ぶことができますね」
メリットがあれば、当然デメリットもあります。
伊藤さん「デメリットとしては、損失が発生することはあります。証券会社等の専門家に任せるとはいえ、ファンドラップに組み入れられた商品の値動きによって影響を受けますので、必ず儲かるという保証はありません。
また、組み入れた投資信託の運用管理費用に加えて投資一任勘定に基づく報酬や口座管理手数料などがかかってきます」
投資は自己責任なのは当然ですが「結構資産を持っている方で、投資のことをあれこれ自分で考えるのは大変という方には向いているかもしれない」とのことです。
(岡本)
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