北野誠のズバリ

著作権侵害の恐れも!パロディはどこまで許される?

日本の法律では、他の会社から勝手に商品名を使われないよう、商標権により事業者の権利が守られています。
しかし、中には過剰に商標権を主張するケースがあり、時折ニュースで報じられています。

2月3日放送『北野誠のズバリサタデー』では、『エセ商標権事件簿』(パブリブ)の著者で作家の友利昴さんが、商標権にまつわるさまざまな裁判を紹介し、実際に商標権の侵害とならなかったケースについて解説しました。

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「阪神優勝」が使えない?

昨年日本一となった阪神タイガースですが、実は前回優勝した2003年、球団とは何の関係もない男性が「阪神優勝」を商標登録をしていたことが話題となりました。

友利さんによれば、これは誤って商標登録が通ってしまったケースだそうです。

当時、スポーツ新聞も見出しに「阪神優勝」の文言が使えなくなると過剰反応しました。
男性は登録したのは、阪神が優勝すると思われていなかった2002年ですが、その翌年に優勝が見えてきたため、阪神球団が権利を買い取ろうとしました。

ただ、男性は交渉の中でどんどん買い取り額を増やしていき、また「権利を渡しても商品は売り続けたい」などと要求したために交渉が決裂。
球団が商標権無効の訴えを起こし、最終的に特許庁は球団の請求を認め、商標は無効となりました。

友利さんは「単なる事実を表すものについて、お金を取ってはいけないという判断ですね」と語ります。

その訴えは無理がある?

中には「こんなことで訴えるのか?」と驚くケースもあります。

かつて、ピコ太郎のPPAP動画が世界中で多く再生されましたが、実はこのPPAPを巡って裁判があったのはご存知でしょうか?

PPAPは「ペンパイナッポーアッポーペン」の略で、音楽に合わせてペンをリンゴやパイナップルに突き刺すという動画で、アーティストのジャスティン・ビーバーも動画を気に入ったことで、さらに話題となりました。

この「アッポーペン」に対し、Appleが自社製品のApple Pencil(iPadで使用する電子ペン)に便乗していると訴えたのです。
また、コミックソングに使用していて、商品のイメージが毀損されたと訴えたようです。

友利さんは「誰もあの歌からAppleのことなんか考えなかったと思うんですけどね」と語りましたが、裁判の結果、Apple側の訴えは退けられました。

パロディに法律は寛容?

阪神優勝やPPAPは明らかに商標権の濫用ですが、難しいのがパロディと商標権侵害の線引き。
何でも引用を禁止してしまうと、パロディの面白さはなくなってしまいます。

北野「パロディはパロディとして認めて笑ってた方が良いような気がするんですが…」

友利さん「本当ですよね。(パロディをされた側で)怒る人はいますけど、裁判になるとパロディやギャグが明確な場合は、ほとんどパロディ側が勝ってるんですよ」

以前、スイスの高級時計メーカーのフランクミュラーが、「フランク三浦」というパロディ時計を作った日本のメーカーを訴えたことがありました。

数百万円もする高級時計に対し、フランク三浦は数千円、明らかに間違って買うことはないということからか、フランク三浦側が裁判では勝ちました。

もちろん、本物そっくりというブランドの偽造品は明らかに犯罪ですが、友利さんは「(間違って買う人は)いないんですよ。そこが決め手ですよね」とまとめました。
(岡本)
 
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2024年02月03日10時30分~抜粋

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