北野誠のズバリ

カフェで後から「ワンドリンク制」と説明…そのルールは通る?

「席は2時間まで」「1人につき必ず1品以上は注文」など、飲食店ではさまざまなルールが存在します。

ただ、中にはそのルールに従うべきなのかどうか、悩む時があります。

3月22日放送『北野誠のズバリ』の「ズバリ法律相談室」では、お店が設定したルールはいかなる内容でも守るべきなのかどうかについて、オリンピア法律事務所の原武之先生が解説しました。

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いきなり「1ドリンク制」と言われ

今回紹介する法律に関する質問のおたよりは、次のとおりです。

「先日、奥さんとランチをするためにカフェへ行きました。
1人2,000円近くするカフェで非常に高いため、(食べ物とは別に頼む)飲み物はなしにしようとしたのですが、店員さんから『うちは1ドリンク制です』と言われ、仕方なく注文しプラス500円を払いました。

ただ、メニューにも入口の看板にもこの記載がありませんでした。
これって、法律的にはどうなんでしょうか?」(Aさん)

以前とあるラーメン屋さんで、2人の客が1人分しか頼まないことに端を発して、以後、食べない人の入店をお断りにしたことがネットで話題になったことがあります。

しかしAさんの場合は、食べ物の注文をしていたにもかかわらず、ドリンクはマストと言われてしまったケースです。

店のルールは従わなければならない

お店がルールを自由に設定していいのかどうかについては、このコーナーでもよく取り上げられるのですが、お店での注文はいつ売買契約が成立するのかということに関わってくるようです。

原先生「あくまでお店とお客さんとの売買契約なので『契約自由の原則』というのが働くので、原則自由ですね」

では注文を取る前に、あらかじめメニューやお店の看板などで1ドリンク制であることを示しておく必要はないのでしょうか?

原先生「注文を取る時に『1ドリンク制です』って言えばいい話で。後で(料金を)取るとかはダメですけど」

お店側とすれば、まだ注文が通る前に1ドリンク制であることを伝えれば良く、お客さん側からすると、嫌だったら注文が通る前に店を出ればいいということになり、それがお互いに自由だということになります。

原先生「お医者さんみたいに、受診義務がある業態とは違うので、基本的にはお店がルールを決めて、それに従ってもらわなければ出て行っていただいていい、ということですね」

お通しはカットできないのか問題

飲食店には他にもさまざまなルールがありますが、居酒屋で常識となっているのが『お通し』。

かつて北野がワインバーを共同経営していた時、チャージ代のかわりに300円でお通しを出していたそうですが、外国人観光客ともめることがあったそうです。

日本人からすると、居酒屋や日本のバルではお通しは当たり前ですが、外国人からすると「頼んでいないものを勝手に出されて、後からお金を請求された」と思うそうです。

ただ北野はその際「チップの代わりや」と片言の英語で説明をするも、「日本にはチップ制度がない」と言われ、我を通されることもあったそうです。

日本が観光立国というのであれば、お通しやチャージ代はメニューにきっちりと書いておく方が良さそうです。

ただ原先生によれば、店側が何でもルールを決めていいというわけではなく、例えば「外国人お断り」といった不合理なルールについては、良くないとのことです。
(岡本)
 
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2023年03月22日14時12分~抜粋

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