世界中で感染が広がり続けている新型コロナウイルスですが、特効薬は今のところありません。
総理官邸のホームページでは、「ひとりひとりができる新型コロナウイルス感染症対策」として、手洗いのほか、「普段から十分な睡眠とバランスの良い食事を心がけ、免疫力を高めておきます」などと記してあります。
3月21日放送の『北野誠のズバリ』では、免疫力について、そして免疫力を高める方法について、著書に『免疫力を強くする』(講談社ブルーバックス)などがある、大阪大学免疫学フロンティア研究センター招へい教授の宮坂昌之先生にお話を伺いました。
コロナウイルスに負けない!免疫力の高め方
免疫力を維持するメカニズム
「免疫力」とは、人間の身体を病原体から守る力のこと。
そして花粉や一部の食べ物に過剰に反応しない能力も、この免疫力の中に含まれています。
つまり外敵は排除しながら、自分の友は攻撃しない。この両方の能力を合わせて「免疫力」というのです。
この免疫力を維持するために、人間の身体には2つのメカニズムがあります。
そのひとつは、生まれつき人間の身体に備わっている能力である「自然免疫機構」。
皮膚の表面の細胞が作る角質や殺菌性の物質。組織の中には、病原体を食べる白血球もあります。
もうひとつは、生後に強くなるメカニズムである「獲得免疫機構」。
白血球の中の「リンパ球」という細胞が、獲得免疫の主役。
病原体が自然免疫の監視の目を潜り抜けると、この獲得免疫が働きます。
リンパ球が病原体を殺す「抗体」というたんぱく質を作ったり、ウイルスが感染してしまった細胞を殺すといった働きで、病原体を身体から追い出そうとします。
さらにこのリンパ球は頭のいい細胞で、1度出会った異物を覚えているため、2度目に会った時には強く反応します。
このために、短い期間でインフルエンザに2度かかることはないのです。
そして花粉や一部の食べ物に過剰に反応しない能力も、この免疫力の中に含まれています。
つまり外敵は排除しながら、自分の友は攻撃しない。この両方の能力を合わせて「免疫力」というのです。
この免疫力を維持するために、人間の身体には2つのメカニズムがあります。
そのひとつは、生まれつき人間の身体に備わっている能力である「自然免疫機構」。
皮膚の表面の細胞が作る角質や殺菌性の物質。組織の中には、病原体を食べる白血球もあります。
もうひとつは、生後に強くなるメカニズムである「獲得免疫機構」。
白血球の中の「リンパ球」という細胞が、獲得免疫の主役。
病原体が自然免疫の監視の目を潜り抜けると、この獲得免疫が働きます。
リンパ球が病原体を殺す「抗体」というたんぱく質を作ったり、ウイルスが感染してしまった細胞を殺すといった働きで、病原体を身体から追い出そうとします。
さらにこのリンパ球は頭のいい細胞で、1度出会った異物を覚えているため、2度目に会った時には強く反応します。
このために、短い期間でインフルエンザに2度かかることはないのです。
ワクチンがない場合の対処法
「免疫力を強くするのは、一番どうしたらいいんですかね?」いう北野誠の質問に、「免疫力を高めようと思ったら、ワクチンが手っ取り早い方法」と宮坂先生。
ワクチンを打つことで身体に抗体ができるため、例えばはしかのワクチンであれば2回の摂取で99%かからなくなるといいます。
しかしコロナウイルスはワクチンがありません。
コロナウイルスにかからないために政府が推奨しているのは、人混みを避けて、病原体から身を遠ざけるということ。
そして規則正しい生活を送って、体内時計の働きを狂わせないということです。
体内時計は身体の中にある生物学的な時計のこと。免疫反応などのいろいろな体の反応はすべて体内時計で制御されています。
規則正しい生活をすると、体内時計が動き始めるため、朝起きて運動をして、夜決まった時間に寝るという規則正しい生活で、体内時計が上手に動くようになるのです。
ワクチンを打つことで身体に抗体ができるため、例えばはしかのワクチンであれば2回の摂取で99%かからなくなるといいます。
しかしコロナウイルスはワクチンがありません。
コロナウイルスにかからないために政府が推奨しているのは、人混みを避けて、病原体から身を遠ざけるということ。
そして規則正しい生活を送って、体内時計の働きを狂わせないということです。
体内時計は身体の中にある生物学的な時計のこと。免疫反応などのいろいろな体の反応はすべて体内時計で制御されています。
規則正しい生活をすると、体内時計が動き始めるため、朝起きて運動をして、夜決まった時間に寝るという規則正しい生活で、体内時計が上手に動くようになるのです。
ウォーキングとお風呂がオススメ
もうひとつ体内時計を動かすために必要なことは、積極的に身体を動かすこと。
リンパ球という免疫細胞は、血液やリンパ液によって身体中をパトロールしているため、身体を動かすことによって流れがよくなり、免疫力が高まるということです。
「規則正しい生活ってやっぱりすごい必要なんやね」と、再確認した北野。
「リンパ球や血液の流れをよくするのは、軽い運動はもちろんいいことなんですね?」という北野に、「当然ですね」と宮坂先生。
特にいい運動は、身体に大きなストレスをかけることなく、血流やリンパ流をよくすることができるウォーキング。
お風呂も、血流とリンパ流がよくなり体温も上がるため、免疫の働きがよくなります。
つまり「ストレスのかからない気持ちいい生活を送る」ことが免疫力アップに繋がるということです。
リンパ球という免疫細胞は、血液やリンパ液によって身体中をパトロールしているため、身体を動かすことによって流れがよくなり、免疫力が高まるということです。
「規則正しい生活ってやっぱりすごい必要なんやね」と、再確認した北野。
「リンパ球や血液の流れをよくするのは、軽い運動はもちろんいいことなんですね?」という北野に、「当然ですね」と宮坂先生。
特にいい運動は、身体に大きなストレスをかけることなく、血流やリンパ流をよくすることができるウォーキング。
お風呂も、血流とリンパ流がよくなり体温も上がるため、免疫の働きがよくなります。
つまり「ストレスのかからない気持ちいい生活を送る」ことが免疫力アップに繋がるということです。
ストレスは免疫系の最大の敵
バランスのよい食事はもちろんのこと、ゆっくり落ち着いて、あわてて食べないことも大切。
食べたら一休みをして、ゆっくり後片付けをする、散歩をすることがお勧めと宮坂先生。
北野「食べてそのままだらだら寝てしまうのは」
宮坂先生「最悪ですね(笑)」
せっかく必要な栄養をバランスよくとったとしても、バタンキューをやってしまうと、胃の働きが止まるため、栄養がうまく身体に行き渡らなくなるために非常に悪いというのです。
今のように国民全体がストレス状態にある現在は、免疫系にとても悪いと宮坂先生。
ストレスを感じると、特に副腎からコルチゾールというホルモンがたくさん作られてしまいます。
このコルチゾールが免疫細胞の働きを止めてしまうので、ストレスは免疫系にとって最悪の敵であるというわけです。
風邪を引きやすくなったり、ヘルペスが出たりというのは、「身体にストレスが溜まっています」というシグナル。
宮坂先生は、今のような時期にも「むしろ外に出て空気のいいところで動き回りなさい。家にいる方が悪いですよ」と、外出を推奨しています。
天気のいい日に広い公園などで身体を動かすことについて、怖がる必要はないということでした。
(minto)
食べたら一休みをして、ゆっくり後片付けをする、散歩をすることがお勧めと宮坂先生。
北野「食べてそのままだらだら寝てしまうのは」
宮坂先生「最悪ですね(笑)」
せっかく必要な栄養をバランスよくとったとしても、バタンキューをやってしまうと、胃の働きが止まるため、栄養がうまく身体に行き渡らなくなるために非常に悪いというのです。
今のように国民全体がストレス状態にある現在は、免疫系にとても悪いと宮坂先生。
ストレスを感じると、特に副腎からコルチゾールというホルモンがたくさん作られてしまいます。
このコルチゾールが免疫細胞の働きを止めてしまうので、ストレスは免疫系にとって最悪の敵であるというわけです。
風邪を引きやすくなったり、ヘルペスが出たりというのは、「身体にストレスが溜まっています」というシグナル。
宮坂先生は、今のような時期にも「むしろ外に出て空気のいいところで動き回りなさい。家にいる方が悪いですよ」と、外出を推奨しています。
天気のいい日に広い公園などで身体を動かすことについて、怖がる必要はないということでした。
(minto)
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