北野誠のズバリ

常連客が他の客にビンタ!出禁にしなかった店に責任はあるの?

酔った勢いでのケンカというのは、居酒屋でまれに起こることですが、知らない人からいきなりビンタされたら、腹が立つというよりも「怖い」と感じてしまうのではないでしょうか。

7月17日放送『北野誠のズバリ』の1コーナー「ズバリ悩み相談室」では、「店で他の客から被害を受けた時、店に法的責任はないの?」という質問に対し、オリンピア法律事務所の原武之弁護士が回答しました。

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見知らぬ客からいきなりビンタ!

パーソナリティーの北野誠と大橋麻美子が紹介した、Aさんからのおたよりは、次のとおりです。

「先日、友だちと一緒に隣町にある居酒屋さんへ行きました。30分ほどして、後ろの席にいた男性2人がケンカを始めました。あまりにも大きな声だったので、私が『少し声を抑えてもらえますか?』と言いました。

すると、1人の男性が逆上し、ビンタをされました。その後も少しもめましたが、向こうが引き下がる形で収まりました。

男性が帰った後に店の人に聞いたところ、どうやらその男性は常連で、頻繁にトラブルを起こしている迷惑客のようでした。

お店側も被害者側だと思うのであまり強くは言えませんが、出入りを禁止するなどの対応をせず、私のように他の客が被害を受けた場合、お店側に法的責任はないのでしょうか?

加害者の男性に罪があるのはもちろんですが、お店側にも責任もあるのかが気になります。よろしくお願いします」

一見、お店に責任を負わせるのは酷のように思われますが、何度もトラブルを起こしている客ならば未然に防げたのではないか、義務を怠ったのではないかということですが、果たしてお店側に責任はあるのでしょうか。
 

店側の責任はある?ない?

まず、原先生は「店のオーナーさんは誰を入れるのか入れないのかは、自由に決めることができますね。民間の場合には自由裁量がありますから」と答え、店はこの常連客を出入り禁止にする義務はないとしました。

ただ、客どうしで勝手にもめた時は他のお客さんではなく、店側が対応する必要はあるそうで、原先生は「お店にはお客さんを安全にしておく義務があるので、トラブルに巻き込まれそうだったら、お店が対処しないといけないですね」とも答えました。

いきなり始まったケンカはどうしようもないですが、しばらく続くようなら、何らかの対処はしないといけないということです。

ここで北野は、「生じたトラブルについては、一切責任を負いません」と書かれた駐車場やライブハウスを例に挙げ「張り紙をしておけば法的な責任はなくなるのか」について尋ねてみました。

原先生「書いてあっても簡単には免責されないので、有利な材料にはなりますけど、結局個々の事件やトラブルを見て(管理責任が問われる)」

有利な材料になるとしたのは、何でもかんでも店の管理責任になるのは困るからで、例えば、駐車場に車を止めていて、カラスがフンを落として付いたのも責められるのは困るといったことを挙げました。

また、ケンカになった時に「表へ出ろ!」と言った後、店の外でケンカになる場合もありますが、この場合は外だから店は無関係というようにはならないそうで、下手をするとケンカを煽ったとみなされる場合もあるそうですので、店の人は警察へ通報した方が良いそうです。

これから暑い夏に向けてビールなどを飲む人が増えると思いますが、他の人に迷惑をかけないように飲みたいものですね。
(岡本)
 
北野誠のズバリ
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2019年07月17日14時11分~抜粋

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