若狭敬一のスポ音

強いチームはできている?中日・OB荒木雅博が語る好走塁とは?

プロ野球が開幕して1ヶ月となりました。

5月4日放送のCBCラジオ『若狭敬一のスポ音』では、パーソナリティの若狭敬一アナウンサーが、中日OBで野球解説者の荒木雅博さんに今年のドラゴンズについて聞いたことを語りました。

荒木さんが語るこれからのドラゴンズの注目ポイントとは?

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1カ月を振り返る

開幕から1ヶ月、28試合を消化した時点で、ドラゴンズは12勝13敗3分、借金1のセ・リーグ3位でした。

今年からCBCの野球解説者になった荒木さんの評価は「中の上」。
「大絶賛ではないが、悲観することもない。チームは変わっている」と見ているそうです。

ここまでのドラゴンズの好要因はふたつあるそうです。
まずは移籍組の存在。いろんな球団を渡り歩いて優勝経験もあるベテラン勢がいることで、ビハインド展開でも「まだまだやれる」という雰囲気がチームにあり、5連敗が続いてもバタバタしていないこと。

特に中田翔選手の存在が大きいそうです。
4番に信頼される中心選手がどっかりと座っていることで、チームが落ち着いているように見えると語った荒木さん。

もう一つの要因はピッチャー陣の踏ん張り。
12試合連続2失点以下という球団タイ記録も作りました。開幕早々6連勝して成功体験が詰めたことも大きかったそうです。

後ろのランナーに期待すること

この1ヶ月のドラゴンズの走塁は、荒木さん曰く「現状は課題だが、去年に比べて収穫と言える走塁があった」そうです。

ポイントは後ろのランナーが、相手の送球間に一つ進塁できるかどうか?

例えば、ランナー一塁・二塁の場面。ここで「後ろのランナー」とは一塁ランナーのことです。私たちは前の二塁ランナーに注目しますよね。

バッターがセンター前ヒットを打ちました。二塁ランナーは三塁を回ってホームに帰ってくる。センター、ボールを掴んでバックホーム。

我々ファンは、このバックホームした二塁ランナーがホームでアウトになるのか?を注目しがちですが、この間に後ろの一塁ランナーが二塁を蹴って三塁へ行けばチャンスが拡大します。

荒木さんが期待しているのは、こういった好走塁だそうです。

嬉しいんだけどもったいない

ところがこの1ヶ月を振り返ると、後ろのランナーが一つ先の塁を狙ってアウトになるシーンが、時々あったそうです。

後ろのランナーというのは、例えばバッターランナーでもあります。
ツーアウト、ランナー二塁の場面。打者がセンター前へ打つと、二塁ランナーは三塁を回ります。守備はセンターからバックホーム。ホームインの間にバッターランナーは二塁へ。

ところが二塁へ向かってもアウトになってスリーアウト。バッターランナーはアウトになりましたが、この回1点が入りました。

「嬉しいんだけど、なんかもったいない」という走塁死がよくあったということです。

積極的走塁ミス

この走塁死は我々ファンからすると、もったいない走塁ミスに思えますが、荒木さんによれば、実はこれが昨年までなかった「積極的走塁ミス」だとのこと。

一つ先の塁を狙う走塁は、昨年まではあまりなかったそうです。
これが「現状は課題だが、去年に比べて収穫と言える走塁があった」ということ。アウトになっているので課題です。

しかし昨年に比べてチャンスを作ろうとする部分は収穫です。
この「積極的走塁ミス」の先に「好走塁」があるそうです。

好走塁への3つのステップ

現役時代、好走塁を披露した荒木さんが言うには、「好走塁に至るまでには3つステップがある」とのこと。

まず最初は「消極的走塁ミス」。
行けるのに行かない走塁です。これはアウトにならないので、多くのファンは気づかないとか。

ワンステップ上がって「普通の走塁」。
ちゃんとセーフになる、ごく普通の走塁。そして好走塁の最高の形に至る前に「積極的走塁ミス」があるそうです。

強いチームの好走塁

昨年まで荒木さんは一軍の内野守備走塁コーチでした。特に昨年多かったのが「消極的走塁ミス」だったそうです。

「なんで行かないの?行けたでしょ?ベース上で喜んでる場合じゃないでしょ。送球逸れてるから行かなきゃ」とボヤくことばかりだったとか。

普通のチームなら一塁、二塁で終わるところが、二塁、三塁になっている。これが強いチームの好走塁・神走塁。

「そういうチームになって欲しいし、ドラゴンズは今なりつつある」と荒木さんは実感しているそうです。

若狭「ぜひ5月のドラゴンズは、後ろのランナーが相手の送球間に一つ進めるかに注目してください」
(尾関)
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若狭敬一のスポ音
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2024年05月04日12時31分~抜粋

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