若狭敬一のスポ音

日常のありがたさを感じよう。映画『いつかの君にもわかること』

3月11日放送のCBCラジオ『若狭敬一のスポ音』では、ダイノジの大谷ノブ彦が、現在公開中の映画『いつかの君にもわかること』(監督:ウベルト・パゾリーニ)とドラゴンズについて熱く語りました。

父親になったばかりの若狭敬一アナウンサーも大谷の話に興味を持ったようです。

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お父さんにオススメ

大谷「紹介するのはイギリス映画『いつかの君にもわかること』という作品なんです。
この映画は、もちろん若狭さんは?」

若狭「このやりとり、まだやります?もちろん知りません。観てもいません」

大谷「ですよね(笑)」

映画を観ない若狭とのお約束のやり取りは欠かせません。

主人公は33歳の窓拭きの清掃員、ジョンという男。
彼は不治の病にかかってるシングルファーザーで、4歳の息子を育てています。ジョンは、自分は長くないということを知っています。

大谷「お父様になられた若狭さんにオススメしたい映画です」

事実を元に作られた物語

大谷「『いつかの君にもわかること』っていうのは、この息子が将来、大きくなった時に、わかってもらえたらいいなあということです」

この映画のストーリーは、ジョンが亡くなった後に、自分の代わりに息子を育ててくれる人を探すというもの。

事実を元に作られた映画で、ウベルト・パゾリーニ監督が新聞の記事を見て、そこからヒントを得て物語を作っていったそうです。

淡々と進む

大谷「あらすじを聞いただけで、すごい泣けそうって思った方」

若狭「ハーイ」

大谷「若狭さんもそうですよね。こういうのって、いくらでもそういう風に作れるはずなんです。例えば大げさな音楽を使って2人の別れを描くとか」

息子を育ててくれる人を一緒に探してくれるソーシャルワーカーの女性と恋に落ちて、その女性がお母さん代わりになって息子を育てる、というパターンもありです。

しかし、この映画には、お涙頂戴的な部分は全くないんだそうです。ジョンが、息子にとって一番良い人を淡々と探していく映画なんだとか。

大谷「それが実に映画的です。日々の日常を淡々と見せることで、大切なのは一緒に過ごした時間を見つめることだねって気づかせるんですね」

注目されたドラゴンズの動画

「日々の日常を淡々と見せる」からドラゴンズの話題に持っていく大谷。

ドラゴンズの公式YouTubeで、ドラゴンズの選手たちが大谷翔平選手のバッティング練習をただ見るだけの動画が、急上昇ランキングで1位になったそうです。

大谷選手の姿は権利の関係で映りません。映っているのは、野球少年のようなキラキラした顔で大谷選手を眺めているドラゴンズの選手たちだけです。

大谷「それが素晴らしい。ベンチで中日の選手が口をあんぐり開けて、あんなに飛ばすの?って、こどもみたいな顔した田中幹也君とか。あれ、最高でした」

選手の素の顔

大谷「大谷選手が打った時のドラゴンズの選手たちの顔は、演出でもないんですよ。あれって素の顔なんですよ。人の好さみたいなものが滲み出てる」

若狭「あの顔、俺もするって思いますもん。田中幹也選手のポカーン、俺もする」

この動画が注目されたのは、あまりにも選手の表情が自然だったから。演出が入っていないからこそ注目されたという大谷。

大谷「この映画を通して、ドラゴンズの見方にも気づいて欲しい。日常的に、彼らって好青年なんだよ」

ドラマチックではないかもしれませんが、野球で結ばれているドラゴンズの選手たちをちゃんと見ていこうと主張する大谷です。

日常のありがたさ

ドラゴンズの動画も、選手をカッコよく見せようと思えばいくらでもできます。この映画も、悲劇的な親子という見せ方をすれば、いくらでも涙を流させることができます。

大谷「あえて監督が伝えたことはそれではなくて、淡々と描く日常のありがたさだと思うんです」

祖父母の墓参りに行くと、昔のことを思い出すという大谷。特に大したことではなく、ただ一緒にいた。あの時、優しく手を差し伸べてくれた。そんな日常のありがたさは死んだ後にも残るものだと主張しました。

大谷「『いつかの君にもわかること』。生や日常を見つめること。自分にいつか来るであろう死の探求という意味でもお勧めしたい映画でございます」
(尾関)
 
若狭敬一のスポ音
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2023年03月11日12時40分~抜粋

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