若狭敬一のスポ音

「戦う覚悟はできてるか。」中日のメッセージに大谷ノブ彦が思うこと

プロ野球ペナントレースが25日に始まりましたが、中日ドラゴンズの開幕戦は巨人を相手に、残念ながら黒星スタートとなりました。

翌26日放送のCBCラジオ『若狭敬一のスポ音』では、ダイノジの大谷ノブ彦がドラゴンズファンへ改めて言葉をかけました。
若狭敬一アナウンサーの心にも刺さったその内容とは?

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選手とファンに向けられた言葉

大谷「改めて、多くのドラゴンズファンの皆さんに確認しておきたいことがあります。

ホームページに『戦う覚悟はできてるか。』ってありまして。拡大解釈かも逸れませんが、これは選手に向かってはもちろん、我々ファンに向かってのメッセージですよね」

昨年の中日ドラゴンズの観客動員数は、12球団でワースト。
コロナとは言え観客数が少なすぎ。いわば絶体絶命の状況です。

そんな中で監督を引き受けたのは「ミスタードラゴンズ」立浪和義さん。
オープン戦では若手選手も沢山使われました。

大谷「開幕しても一軍と二軍の行き来はあるんじゃないか?とワクワクしますよね。我々はポジティブな気持ちだけなんです。
ただ12球団のファンの皆さんと喋ってると、ドラゴンズファンはなかなか選手に対して厳しいところがあるんです」
 

ドラゴンズファンの特徴

若狭「私はそこを確認しておきたかったんですが…」

ほぼドラゴンズファンとしか、しかもうるさ型のファンとしか接していないという若狭アナ

若狭「これがプロ野球ファンのベーシックなのかなと思うんですが、やっぱり厳しすぎますよね?」

大谷「私、他球団の応援をしていたことがあったんだけど、ドラゴンズファンは非常に寛容さが少ないです」

なぜドラゴンズファンは、選手たちに厳しすぎるのか?

ここから大谷の推測です。
落合監督になった2004年以降のドラゴンズが非常に強すぎて、ドラゴンズファンにとってAクラスにいるのが当たり前になっていったことが理由の一つ。
 

日本社会の流れ

さらに理由を挙げる大谷。
日本のプロ野球には地域性があるので、ファンに「オラが村のプロ野球球団」という意識があります。当然選手に対してヤジったりもします。

特に東北楽天ゴールデンイーグルスが誕生した2004年以降、各球団が地域名を冠することで「オラが村のプロ野球球団」文化が非常に強くなっていきました。

これが上手く作用すると、「負けても応援しよう」となります。
ところがその時はドラゴンズは強く、Aクラスが当たり前。このイメージが付いているため、弱くなった今では、その強かったドラゴンズと比べてしまうわけです。

…と、これが大谷が推測する、ドラゴンズファンがドラゴンズに厳しい理由です。

加えてSNSが普及してきたのが2004年なんだとか。

大谷「そうなると条件反射的にSNSに書いたキツイ意見が、選手に届いてしまうこともある」

若狭「ドラゴンズが強くなり、弱くなりの流れに、社会が全部クロスしてるわけだ」
 

ヤクルトファン

大谷「2004年頃に弱かったら、きっと弱いドラゴンズを励まそうっていう文化が成り立ったんですよ。ヤクルトスワローズは明らかにそれなんです」

若狭「SNS見ても、ヤクルトスワローズファンは、どちらかと言うと温かいメッセージが多いです」

関東在住の大谷が行くドラゴンズ戦は、比較的チケットが手に入りやすい神宮球場が多いそうです。

ヤクルトファンは、負けても負けても、まるで瘦せ我慢のように「頑張れ、俺たちがついてるぞ」と応援しているんだとか。

大谷「ヤクルトファンは、そこを自分たちのモチベーションにしてたわけ。そうすると勝った時の喜びも倍増する。選手と一緒に分かち合うんです」
 

戦う覚悟とは?

大谷「皆さん、忘れないでください。ドラゴンズはずっとBクラスなんですよ。今や弱い球団で、しかも12球団で比べると人気のない球団なんです」

若狭「弱い、人気がない」

悲しいかな、これが今の現実です。

大谷「ネット上で、汚い言葉でなじったりヤジることで、選手が発奮して強くなることは絶対ないです。
つまり、生産性のないことは止めません?ってことです。それが『戦う覚悟』じゃないですか?

戦う覚悟とは、選手と一緒にあのフィールドで戦うってことでしょ?あなたも勝負の責任の一端を担ってるんです」

若狭「ということは、ネットで叩いた瞬間、その人は…」

大谷「負けなんです。足を引っ張ってるだけなんです」

若狭「そういうことですね」
 

ポジティブな部分を伸ばす

大谷「戦いですから、勝つと負けるの二つしかないんですよ。負けた時に、選手を力づけるためにはどういう言葉をかけるか?俺たちファンは覚悟はあるか?」

若狭「それはものすごく刺さります。私に刺さりましたし、罵詈雑言をSNSで呟き続けているそこのあなた、刺さりましたか?刺され刺され!ダメだ、放送を通じて私はその人をヤジっている」

大谷「それじゃあ本末転倒(笑)」

ドラゴンズが勝つ方向に向かっていくことが大切なのに、SNS上では本末転倒になっていませんか?と言う大谷です。
意見次第で素晴らしくポジティブな空気が生まれることもあります。

大谷「だったら、ここを伸ばしていきましょう」

若狭「刺さるわ!」
 

ドンマイ

『若狭敬一のスポ音』公式Twitterの一端を担う若狭は、少しでもネガティブな意見を見るとミュートして見ないようにしているそうです。
大谷もこれに賛同。

若狭「皆さんもSNSでそういうのを見た瞬間に、そのアカウントをブロック、もしくはミュートしませんか?」

大谷「しといて下さい。何のプラスにもならないです。そんなことで選手が傷つくなんて、あっちゃいけない。これマイナスですよ。それによって選手が委縮しちゃう」

福投手はSNSの中傷で被害届けまで出しています。

大谷「福投手を中傷した人は、自分を正義だと思っていて、自分のやったことで福投手が変わるとか思ってる。
でも違う。あなたの言葉で選手は委縮しちゃうだけですから」

若狭「刺され!」

大谷「140試合以上あるんで失敗の一つや二つ必ずあります。でも、それは物語として、やがて、いいことが起きた後に伏線回収しましょうよ。ドンマイって言っていきましょうよ」

熱く語る大谷ノブ彦でした。 
(尾関)
 
若狭敬一のスポ音
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2022年03月26日12時45分~抜粋

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