若狭敬一のスポ音

大谷ノブ彦が絶賛!2本の新作映画を例えたら…

現在公開中の映画『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』(監督: ジョン・ワッツ)と『さがす』(監督・脚本:片山慎三)。

1月22日『若狭敬一のスポ音』では、ダイノジの大谷ノブ彦がこの2本を大絶賛。
一体どんな映画なのでしょうか?

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スパイダーマンは水戸黄門

まず大谷が語ったのは『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』。

大谷「恐らく2022年どころじゃなく、この20年間で一番面白い映画かもしれない」

大谷による映画『スパイダーマン』の基礎知識。

「『スパイダーマン』というのは『水戸黄門』みたいな感じです。演じる人が変わると、その都度新しい感じになってるんですよ」

『水戸黄門漫遊記』をベースとした『水戸黄門』は、1910年(明治43年)に映画化されて以来、今からなんと100年以上に渡り映像化され続けています。
1969年(昭和44年)に始まったTBSでのテレビシリーズでは、水戸黄門役が東野英治郎、西村晃、石坂浩二、武田鉄矢など、俳優が変わる度に新しいシリーズになります。

『スパイダーマン』の場合、2002年から2007年までのサム・ライミ監督版三部作、2012年と2014年のマーク・ウェブ監督版の二部作が作られており、2016年からはマーベル・スタジオと契約したホームシリーズが続いています。
 

一刻も早く映画館へ行こう

大谷「水戸黄門における敵、要するに悪代官。いろんなシリーズを盛り上げてきた悪代官たちが全部出るんですよ」

『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』の中身も『水戸黄門』に例える大谷。

大谷「一つの青春映画として、そしてヒーローとは何か?善悪とは何か?成長とは何か?さらにスパイダーマンの大きな幹である『大いなる力には大いなる責任が伴う』というテーマにちゃんと答を出している、素晴らしい作品になっています」

ネット上でも大絶賛だそうで、ネタバレも時間の問題かもしれません。
「ネタバレする前に行って欲しい」と勧める大谷でした。
 

嬉しい映画体験

大谷は『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』を映画館で朝の回に観たそうです。
客の入りは半分ほど。コロナ対策で入場制限をしていることを考えると盛況です。

大谷「2002年から始まったスパイダーマンというシリーズ。隣の席の人も、もしかしたら昔のスパイダーマンを観てたのかな?だからこの部分で反応して喜んでるのかな?と思いながら観ました」

さらに「映画館が終わる時代がやって来る」と断言する大谷。
アメリカではどんどん映画館が減っていて、これからの映画は自宅で観る、スマートフォンを通して観る、さらにVRデバイスを使った仮想現実の世界で観ることになるんだとか。

大谷「映画館で人が集まって、しかも同じ時間にわざわざスケジュールを割いて、2時間スクリーンを観るっていうことは、20~30年後の人が見たら、当時はそんなことやってたんだ、と思うかもしれません」

そして『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』について改めて、「まさにスパイダーマンの糸が繋げるみたいに、観客の皆さんと一緒に映画体験ができたことが嬉しく思える作品でした。とにかく観て欲しい」と続けました。
 

映画界の近藤真市

大谷がもう一本紹介した映画は日本映画の『さがす』。
監督は片山慎三さん。自主製作映画『岬の兄妹』で、世界から注目を浴び、本作で商業映画デビューしました。

大谷「野球で例えるなら、ルーキーで初スタメン、初打席ホームラン。ピッチャーだとルーキー先発、まるで近藤真市の様にノーヒットノーランを飾る、そんな作品だと思って下さい」

ドラゴンズファンにはわかりやすい例え。近藤真市投手は日本プロ野球史上唯一の、一軍公式戦初登板でノーヒットノーランを達成した選手です。
1987年、星野監督が巨人戦で起用。衝撃的なデビューでした。
 

探すとは?

『さがす』の主演は愛知県出身の佐藤二朗さん。コメディのイメージの強い佐藤さんですが、本作では一切笑いなし。大阪の下町で暮らしている父と中学生の娘の話です。

「指名手配の連続殺人犯を捕まえたら300万円貰える。俺はそいつを見つけた」と言う父親に、「何言ってんの?」と返す中学生の娘。
次の日に父親が失踪し、娘の父親探しが始まります。

父親が日雇い労働の現場にいるという情報を掴むんで行ってみると、そこには父親の名前で働いている別人が。
しかも、その人は連続殺人犯のチラシの犯人の顔そっくり。
大谷が触れられるのはここまでですが、もうすでに面白そうな内容であることがわかります。

大谷「娘は何を探してるんでしょう?そして、このお父さんは何を探しに行ったんでしょう?そして我々はこの親子を通して、探すというのは何か?
もしかしたら人のある部分を見て見ぬふりをしてるんじゃないか?とそんな映画になっています」
 

映画界のハリウッドザコシショウ

片山監督の前作『岬の兄妹』はアーティスト性の強い映画だったそうですが、今回の『さがす』はアーティスト性と商業性を両立させているそうです。
大谷曰く、『岬の兄妹』はとんがり過ぎて見る人を選ぶ映画だったんだとか。

大谷「『さがす』は、とんがり過ぎててテレビには出られないだろうという芸人が、とんがりを抑えないままうまくテレビに出てきた感じ。僕の知っている人ではハリウッドザコシショウです」

ハリウッドザコシショウ、舞台からテレビに出てきた時も、芸風は変わっていなかったそうです。

大谷「この映画『さがす』は、久々に映画としての面白さがギュッと詰まった日本映画になっていますので、ぜひ皆さん、映画館に探しに来て欲しいなと思います」
(尾関)
 
若狭敬一のスポ音
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2022年01月22日12時41分~抜粋

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