若狭敬一のスポ音

ビートルズ超入門。メンバーはドカベンのキャラ。リバプールは北九州?

コマーシャルやフィギュアスケートなどスポーツ競技など、今なお耳にする機会の多いビートルズ。
ある世代なら接していて当然、という声も多そうですが、意外と聴いてないという曲はありませんか?

3月28日『若狭敬一のスポ音』では、ダイノジの大谷ノブ彦が、ほぼ野球しか興味がない若狭敬一アナウンサーに、ビートルズについて解説しました。

[この番組の画像一覧を見る]

ビートルズはドカベン

大谷「ビートルズってのは、とんでもない天才が2人いるバンド。ひとりがポール・マッカートニー、これは太陽みたいな人です。で、ジョン・レノン、これリーダーです」

ジョン・レノンは頭が切れる皮肉家、しかもジョークがうまい。そんな対極の2人の作曲センスがズバ抜けて凄いと説明します。

大谷「さらに地元の後輩のジョージ・ハリスン。二人の天才に触れていくうちに徐々に才能が開花する。昔のドカベンでいうと微笑三太郎みたいなね」

『ドカベン』とは言うまでもなく水島新司さん作の野球漫画。

大谷「4番バッター微笑三太郎みたいなタイプですよ。で、リンゴ・スターはとにかく明るく華もあって、みんなに愛されるキャラ。岩鬼です」

若狭「全部、『ドカベン』に落とし込んでいただいてありがとうございます。山田太郎と里中智みたいな天才がいる中での、三太郎と岩鬼なわけですね。 すごくわかりやすい」
 

どっちが不良?

大谷「ビートルズはオリジナルアルバムの1枚ずつが全然作風が違うんですね。最初にコンセプトアルバムを作ったりとか、音楽的にもですね、今のテクノとか4つ打ちの打ち込みみたいな音楽の元祖を作ったり。テープをループしさせて曲を作ったり…」

「4つ打ち」とはダンスミュージックで使われるドラムが等間隔で打たれるリズム。
「コンセプトアルバム」とは、アルバム全体が一つのテーマや物語で構成されたアルバムのことです。
ここで大谷が若狭に質問。

大谷「ローリング・ストーンズとビートルズってどっちが不良だと思います?」
若狭「ローリング・ストーンズの方が不良ですよ」
大谷「と思いますよね?実はダントツでビートルズです」
若狭「ビートルズは爽やか好青年の4人組でしょ?」
大谷「全然違います」

若狭の言うように一般的なイメージは優等生のビートルズに対して、不良のローリング・ストーンズというイメージですが…。
 

チェッカーズはビートルズがお手本?

大谷「はっきり言ってローリング・ストーンズはロンドンの都会っ子。日本で言ったら東京っ子です。不良っぽい黒人のブルーズ、R&Bとかソウルに憧れてたの。とっぽいものに憧れてた。それに対してビートルズは北九州だと思ってください」

ビートルズの出身地はリバプールという街。荒くれ者たちがいる漁師町で育った不良少年たちは都会っ子の比ではないんだとか。

元々は革ジャンを着て、ライブハウスで演奏していたのですが、デビューする時にマネージャーから着せられたのが4つボタンのスーツみたいなもの。これは後にビートルズ・スーツと呼ばれるようになりました。髪型も可愛いらしいマッシュルームカットに変更。

大谷「同じパターンがチェッカーズです。チェッカーズも久留米にいた時は革ジャン着て、みんなリーゼントだったのに、デビューするにあたって、あの衣装。あれは完全にビートルズの売り出し方です」
 

進化する曲

大谷「漁師町なんで人種差別っていうよりは海外のものを素直に受け入れるみたいな。で、漁師が持って帰ったものを、そのまま黒人の作る音楽カッコいいじゃん、みたいなことを素直に受け止めてた。

ジョン・レノンとポール・マッカートニーはいずれも母親を亡くしています。少し複雑な家庭環境で育った二人が、ギターとベースを手に入れて無敵になっていったのがビートルズ」

ロックンロールから始まって、アイドル扱いでデビュー。それからは一作ごとに曲が進化していったそうです。
サイケデリックな音楽をやったり、コンセプトアルバムをやったり、さらには不条理なナンセンスソングも。

大谷「『I Am The Walrus』っていう曲。"僕はセイウチ"って意味わかんないタイトルでしょ?」

この曲は『不思議の国のアリス』に出て来るセイウチを元にして作ったそうです。歌詞は難解ですが、フレーズごとに体制批判を入れているんだとか。
 

抜け出せないビートルズ沼

「特に聴いて欲しいのが『Tomorrow Never Knows』。明日は何も知らない。明日はわからない、みたいなことなんですけど、英語の文法では、これはありません」と大谷。

この言葉はリンゴ・スターが適当に言った言葉だそうです。
その言葉をループさせて曲に乗せ、すごくサイケデリックなアレンジをして出来たのが「Tomorrow Never Knows」なんだとか。

大谷「これは『リボルバー』(1966)っていうアルバムなんですけど、ぜひ聴いてもらいたいですね」

さらに『ザ・ビートルズ(ホワイトアルバム)』(1968)は、メンバー各自が持ち寄った曲が多いそうですが、アルバムで聞くと統一感があるそうです。

大谷「ビートルズの面白さに取り付かれて、そういう沼にハマってしまうと、もう抜け出せません。特にビートルズはアルバムで聴くことをオススメします」

なんとなく知ってるけど、ちゃんと聴いたことがないという方、これを機会にどっぷりビートルズに浸かってみては?  
(尾関)
 
若狭敬一のスポ音
この記事をで聴く

2020年03月28日14時03分~抜粋

関連記事

あなたにオススメ

番組最新情報