若狭敬一のスポ音

ダメージは自分だけでいい。ドラゴンズ岡田俊哉投手、抑え一年目の決意

今年7月に後半から守護神マルティネス投手に代わり、抑えを任された岡田俊哉投手に、リスナーからは多くの質問が寄せられました。
12月21日、中日ドラゴンズの岡田投手が『若狭敬一のスポ音』(CBCラジオ)に出演しました。

[この番組の画像一覧を見る]

抑えを任された瞬間

「もう、メンタルやられてます。全てを暴露しなきゃいけないのかなと思って」

岡田投手、質問に答えることに弱気な模様。まずは一番多かった質問から。

「抑えを任された時の気持ちはどうでしたか?」(Aさん)

「いきなりそこいっちゃうんですね。中継ぎ陣の中では、誰だろうなって話にはなってたんです。調子いいピッチャーはいっぱいいたんで、僕ではないだろうと思ってたんですけど…」

阿波野さん(投手コーチ)と、赤堀さん(投手コーチ)が、『監督が呼んでるよ』って来て。監督室に入ったら、すぐ『明日から抑えやってくれ』と言われて。『わかりました。ありがとうございます』って言いました」

監督室に行くまでに、抑えを任される覚悟ができていた模様です。

初めての抑え

9回を任された最初の当番は7月16日、ナゴヤドームでの阪神戦でした。
実はこの時、セーブチャンスではなく同点での登板でした。

「9回にマウンドに上がるための良いステップを踏めました。いきなり一点差とかだと舞い上がっちゃうところを、まずは同点のシチュエーションだったので、まだマシでしたね」

そうは言いながら、かなり舞い上がっていた岡田投手。

「ブルペンでは感覚がなかったというか、なんか本当にいつもと違う、ふわふわした感じでした。これはまずいなーっていう状況でマウンドに行ったのを覚えてます」

極力平常心を保とうとしたそうですが…。

「変えちゃいけないと思ってたんですけど、勝手に変わっちゃってましたね。人間っていうか中身が…」

この時は無事無失点で抑え、9回裏でサヨナラ勝ち。岡田投手に2勝目がつきました。

傷つくのは自分だけでいい

「一番今年悔しいマウンドは、試合はいつでしたか?」(Bさん)

この質問に「マツダの3点差を追いつかれた試合ですね」と答えた岡田投手。
7月23日、マツダスタジアムでの広島戦です。

3点リードして9回、マウンドに上がった岡田投手ですがバティスタにホームランを打たれて追いつかれてしまいました。
今から見ると、この試合、泥沼の8連敗の中ほどの試合です。

「確か5連敗目ぐらいです。やっと大野さんで止まる、ここで止まるって、みんな思って試合に臨んでたんです。3点差もありますし、ましてやツーアウト取って、あとワンアウトってところからだったんです。その日は本当に申し訳なかったですね」

調べたところ3連敗中で、4連敗目でした。
先発は大野雄大投手は最少失点の1点で5回を投げ切りました。

「どの先発ピッチャーの勝ちも消してはいけないんですけど、この時は、大野さんの勝ちとともに、チームも上向いていくんだと思ってたんで。しっかり行かなきゃいけないっていうのを背負いすぎたかなって思います」

3点差を同点にされた時点で、岡田投手は降板。後を受けた祖父江投手がサヨナラ負けを喫してしまいました。

「僕一人やられるんだったらよかったんですけど、チームは負けた、他のピッチャーもやられたってなると、ダメージ受けてる人が多いじゃないですか。正直言って、僕が逆転されればよかったって思いましたね」

何か課題を見つける

「打たれた時は引きずりますか?どんな気分転換をしますか?」(Cさん)

「抑えになってからは、めちゃくちゃへこむようになりましたね」

その理由は、抑えても打たれても、何か課題を見つけようと思うようになったからだそうです。
中継ぎの時は結果オーライ。翌日もあるので、すぐ気持ちを切り替えるようにしていたんだとか。

「完璧な抑え方はないと思うんですけど、後ろを任される以上は自分に隙がないようにしたかったんです」

試合後、名古屋だとこどもたちの顔を見たり、奥さんに愚痴を聞いてもらうと楽になるそうです。最悪の負け方をした遠征先では、こんなことも…。

先輩のフォロー

「ソラーテにホームランを打たれて、試合直後に山井さんから『行くぞ』って連絡がありました」

7月30日、甲子園球場での阪神戦。序盤からシーソーゲームでした。
6対5と1点リードの9回裏、マウンドに上がった岡田投手ですが、先頭の近本選手に2球目をライト前へ。続くソラーテ選手には初球を打たれ、レフトポール直撃のホームランを浴びました。

「レフトポールをずっと見ていました。微動だにしない姿がずっと脳裏に焼き付いてます」(Dさん)

たった3球でサヨナラ逆転負けを喫したこの試合、リスナーにも印象深かったようです。
翌日のスポーツ新聞にも、京田選手と遠藤選手に両側から支えられながらベンチに戻る痛々しい岡田投手の写真が掲載されました。

「ロッカーへ戻って、バスに乗り込んで、パッと携帯見た時に、山井さんから連絡入ってて。山井さんは先にホテルの宿舎にいたと思うんですけど、準備して待ってろということで」

この試合をこう振り返る岡田俊哉投手。この後、山井大介投手の行きつけの焼き鳥屋に行ったそうです。 
(尾関)
若狭敬一のスポ音
この記事をで聴く

2019年12月21日12時45分~抜粋

関連記事

あなたにオススメ

番組最新情報